国連WFP、縮小していたシリア支援を回復~国際社会から多額の支援~
ローマ発―2月初旬、ロンドンで「シリア危機に関する支援会合」が開催され、シリアや周辺国での人道支援活動に対して各国が追加の支援を表明しました。それを受け国連WFPは、資金不足によりこれまで縮小していたシリアの人々に対する食糧支援を回復し、当初の予定通り実施することが再び可能になったと発表しました。
今回の追加拠出により、ヨルダン・レバノン・イラク・エジプトで避難生活を送るシリア難民に対する食糧支援を3月から年末まで、また、シリア国内で避難生活を送る避難民の人々に対する食糧支援を4月から10月まで、完全実施できるようになりました。
今回の会合では、国連WFPのシリア国内及び周辺国での支援活動に対し、約6億7500万ドルという、かつてないほど多額の支援が表明されました。この拠出金は、シリア国内外で避難生活を送る、困窮したシリアの人々が生きていくために必要な支援に活用されます。また、紛争により甚大な被害を受けたこれらの人々が未来に希望を持てるよう、学校給食支援の拡充などの活動にも活用されます。
アーサリン・カズン国連WFP事務局長は、「紛争により、これまでの生活を奪われたシリアの人々に代わって、今回のロンドン会合で、人道問題の解決に向けた決意を表明した世界のリーダーたちに感謝します。今回の多大なご支援のおかげで、日々の生活の糧を国連WFPの支援に頼らざるを得ない、シリア周辺国に暮らす難民180万人およびシリア国内で避難生活を送る450万人に対して、必要不可欠な支援を再開することが出来ます。」と謝意を述べました。
すべての画像