衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」を活用した赤潮AI予報の実証を開始
~産学官連携によりAIを用いた赤潮被害回避の仕組みを検証~
オーシャンソリューションテクノロジー株式会社(本社:長崎県佐世保市、代表取締役社長:水上陽介、以下「OST」)、双日九州株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:香田篤志、以下「双日九州」)、鹿児島県(商工労働水産部長:平林孝之)、国立大学法人鹿児島大学(学長:佐野輝、以下「鹿児島大学」)は、地域課題である赤潮の被害回避を目指し、衛星データプラットフォーム「Tellus」を活用した赤潮の移動先を予測するAIアプリ(以下「赤潮AI予報」)を開発し、県内の漁協にて実証を行います。
本実証は、令和4年9月14日、経済産業省の「令和4年度産業技術実用化開発事業費補助金(衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業)」に採択されています。
八代海では、赤潮により養殖のブリやシマアジなどの漁業被害が相次いでいます。2022年の被害額は、9月末時点で、鹿児島県海域では915万円、隣接する熊本県海域ではすでに過去2番目の19億2000万円となっていて、赤潮被害の対策は地域共通の課題です。
本実証では、過去の衛星データと海上の定点観測データを分析して赤潮の移動や拡大傾向を導き出して漁業者に提供します。さらに、データ集積をもとに赤潮AI予報を開発し、鹿児島県内の漁協の協力を得て、2023年3月までアプリの使用感や導入効果の検証を行います。
OSTは、漁業者向け漁獲予測アプリ「トリトンの矛」の開発・運用実績があり、赤潮AI予報アプリのソフトウェア開発全般を担当します。双日九州は、八代海や玄界灘で養殖された水産物の輸出・販売の実績があり、既存事業のつながりを活用した事業化支援を行います。鹿児島県は鹿児島県水産技術開発センターが保持する過去の赤潮発生時の水質データの提供、新産業創出に向けた支援を行います。鹿児島大学は、大学が保持する技術の活用支援や地域のDXに関する支援を行います。
本実証の成功は、八代海の赤潮被害の回避につながるとともに、将来的には有明海や他の海域への利用拡大も期待されています。
※衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」について
衛星データを利用した新たなビジネスの創出促進を目的とし、経済産業省事業として、双日株式会社の主要グループ会社であるさくらインターネット株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:田中 邦裕)が開発・運用する日本発の衛星データプラットフォームです。衛星データや衛星データ処理に役立つさまざまなアルゴリズム、開発環境をクラウド上で提供するほか、衛星データ活用のためのトレーニングおよびデータ分析コンテストなどの教育コンテンツ、Tellusの取り組みや衛星データの活用事例を紹介するオウンドメディアといった機能を有しています。
詳細は、以下のウェブサイトをご参照ください。
https://www.tellusxdp.com/
以上
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