<台湾情報>台湾航空宇宙産業の概況と工作機械の応用・商機<ワイズ機械業界ジャーナル2022年5月第4週号発行>
〜台湾機械業界の最新動向を分析する〜
ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年5月第4週号を発行しました。今週号では、航空宇宙業界及び機械部品業界の最新動向、高精度メタルマスクメーカーの旭輝応用材料(FineMat)の紹介、工作機械輸出入速報をお届けします。
<最新号目次>
- 台湾航空宇宙産業の概況と工作機械の応用・商機
- 軸受メーカーの技術革新、EV分野の商機に繋がるか
- 高精度メタルマスクの研究開発・生産メーカー、旭輝応用材料(FineMat)
- 工作機械輸出入速報、2022年第1四半期
一、航空宇宙産業概況
航空産業
国際航空運送協会(IATA)の予測によると、各国・地域での新型コロナウイルス感染症ワクチンの普及と関連規制の緩和に伴い、2022年の世界の航空旅行需要は前年の2倍に拡大し、新型コロナ流行前の19年水準の44%にまで回復する見通しだ。
台湾では経済部関連機関の支援の下、民間航空機の分野でサプライチェーンを構築している航空関連各社が▽ボーイング、▽エアバス、▽ボンバルディア、▽ゼネラル・エレクトリック(GE)、▽プラット・アンド・ホイットニー(P&W)など海外の航空宇宙大手と提携している。台湾航空産業の21年の生産額は約984億台湾元で、前年比5.2%増加した。
宇宙産業
世界で32番目に人工衛星を保有する国・地域となった台湾は、民間企業が宇宙技術の開発を進めてきたことで、既に基本的な宇宙産業チェーンと人工衛星の域内生産力を有している。21年には、宇宙産業の発展に向けて科技部が経済部などと連携し、▽民間企業の宇宙分野への投資を促す、▽高付加価値の宇宙技術の応用拡大を目指して必要な奨励措置をとる、▽関連企業と海外企業との提携を支援する、▽宇宙関連人材を育成することなどを定めた「太空発展法」が立法院で最終可決(三読)された。
台湾の宇宙関連メーカーは約80社あり、多くが米スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)の衛星ネットワーク構築計画「スターリンク」のサプライチェーン入を果たしている。台湾の宇宙関連メーカーは地上の受信設備を手掛ける企業が最も多く、次に多いのが人工衛星に使用する製品だ。金属部品の分野では、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)メーカーが海外の人工衛星メーカー向けにOEM(相手先ブランドによる生産)などを行っている。
二、工作機械産業の商機
台湾航空産業の継続的な発展
台湾航空産業の生産額は過去10年余り安定的に増加してきた。台湾では航空機・部品メーカーの漢翔航空工業(AIDC)をはじめとする多くの企業が▽ボーイング、▽エアバス、▽ボンバルディア、▽GE、▽P&Wなど海外の旅客機、エンジンメーカー向けに、▽胴体、▽翼、▽エンジン、▽降着装置などの機構や部品の生産を手掛けている。
航空機整備(MRO)の台湾最大手、長栄航太科技(エバーグリーン・アビエーション・テクノロジーズ、EGAT)は、台湾で始めて航空機の機体改造に参入した企業だ。桃園市に整備拠点の大園工場と、製造拠点の観音工場を持つ。エンジンや複合構造部品の保守・修理にも参入している。
その他の台湾の主な航空宇宙関連企業は▽千附実業(チェンフル・インターナショナル)、▽駐龍精密機械(DPI)、▽晟田科技工業(マグネット・テクノロジー)、▽公準精密工業(GONGIN)、▽拓凱実業(トップキー)など。
「国機国造」と航空宇宙産業発展政策
自主防衛強化を重点方針とする台湾政府は軍備拡充を進めているほか、台湾メーカーの国防産業への参入を働き掛けている。航空宇宙産業と関連のある政策としては以下のものがある。
1.「国機国造(軍用航空機の台湾製造)」政策。
高等練習機66機の域内生産と、保守整備センターでのF16戦闘機208機の保守整備を目指している。
2. 軍用・民間機サプライチェーンの拡充。
民間の最大手企業が提携メーカーを支援する形で民間機部品の設計、生産力を向上させるとともに、「国機国造」政策を通じて台湾航空産業のサプライチェーン拡充と国際競争力向上を図る。(つづく)
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