中学1年生の保護者1,200人に聞いた小学校の制服の有無 全国で制服がある小学校の割合は26.6% 地域別では中国・四国で77.9%と最も多く、西日本や甲信越・北陸で制服採用が多い傾向
~調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.221「小学校の制服の有無」~ https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/homeroom/vol221
文部科学省の「令和5年度学校基本調査(確定値)」によると、小学校は全国に18,980校(私立244校、公立18,669校、国立67校)があります。そのうち制服を採用している小学校は私立校が多い印象から、全国的に制服のある小学校は少ないと思われているようです。では、小学校の制服(標準服を含む)の着用率はどのような状況でしょうか?今回は、全国の中学1年生の保護者を対象に、お子様の通っていた小学校での制服の有無、地域別の状況、小学校の制服の必要有無の理由について調査しました。
◆調査結果サマリー
●小学校の制服の有無は、制服のない小学校に通っている子どもの割合が7割を超える
●地域別では、中国・四国が「小学校に制服はあった」という回答が77.9%と最も多く、甲信越・北陸、近畿も小学校の制服着用が全体平均より高い傾向
●小学校の制服の必要有無の理由は、利便性や見た目によるメリットがある一方、成長期によるサイズ対応や着心地、お手入れに関する懸念があげられる
◆まとめ・見解
小学校に通う6年間は成長期で身長も平均で20cm以上伸びるため、すぐに服が小さくなって着られなくなる時期でもあります。子どもの成長は嬉しい反面、通学用の子どもの服について頭を悩ませている保護者の方も少なくないようです。
今回、全国の中学1年生の子どもを持つ保護者1,200人を対象にした調査では、子どもが通っていた小学校の制服の有無は、「小学校に制服はあった」(26.6%)、「小学校に制服はなかった」(73.4%)となり、全体では制服のない小学校に通っている子どもの割合が7割を超えて多いという結果になりました。
地域別にみると、中国・四国は「小学校に制服はあった」(77.9%)という結果で、制服のある小学校に通っている子どもの割合は8割近く、甲信越・北陸や近畿なども、全体平均に比べて「小学校に制服はあった」という回答が10ポイント以上高くなり、西日本や甲信越・北陸などの地域においては、小学校の制服着用が全体平均より高いという傾向がみられました。
また、小学校の制服の必要有無の理由では、「楽だから」「着る服に悩まなくてもよい」「冠婚葬祭で使える」などの利便性や、「私服で差がでない」「派手にならないから」「統一感ができる」などの見た目によるメリットが、制服はあったほうがよいと思う理由としてあげられています。他方で、制服はないほうがよいと思う理由は、「身長が伸びる時期だから」「すぐにサイズアウトするため」「成長期なのですぐに小さくなるから」といったサイズ対応と「制服は堅苦しい」「窮屈だから」「動きにくいし汚すから」という着心地やお手入れへのマイナスイメージがあげられています。費用面に関しては、「制服は私服よりも費用がかからない」「小学校は私服でもあまりお金はかからない」など、制服・私服いずれも経済的でよいという声があり、制服・私服どちらにも様々なメリットを感じているようです。
日本の中学・高校では、全国的に制服を採用している学校が多いのに対し、小学校では地域などによって制服の採用状況に違いがみられます。小学校の制服・私服については、メリット・デメリットはそれぞれありますが、子どもが学校生活を快適に安全に過ごせる教育環境づくり、家庭への負担も軽減できる通学服が求められています。
◆調査結果
1.小学校の制服の有無(全体)
●制服のない小学校に通っている子どもの割合が7割を超える
中学1年生の保護者を対象に聞いた子どもが通っていた小学校の制服の有無は、「小学校に制服はあった」(26.6%)、「小学校に制服はなかった」(73.4%)となり、全体では制服のない小学校に通っている子どもの割合が多いという結果になりました。
Q.お子様の通っていた小学校は、学校制服はありましたか。(単数回答)
2.小学校の制服の有無(地域別)
●中国・四国が「小学校に制服はあった」がという回答が77.9%と最も多い
地域別では、中国・四国は「小学校に制服はあった」(77.9%)という回答が最も多くなり、全体平均とは逆の傾向がみられます。次に、甲信越・北陸の「小学校に制服はあった」(44.8%)、近畿の「小学校に制服はあった」(37.5%)も制服の採用が全国平均を上回り、小学校の制服の有無には、地域によって違いがみられます。
Q.お子様の通っていた小学校は、学校制服はありましたか。(単数回答)
3.小学校の制服の必要有無の理由
●利便性や見た目によるメリットがある一方、成長期によるサイズ対応や着心地、お手入れに関する懸念も
保護者が小学校に制服はあったほうがよいと思う理由は、「楽だから」「着る服に悩まなくてもよい」「冠婚葬祭で使える」などの利便性や、「私服で差がでない」「派手にならないから」「統一感ができる」などの見た目によるメリットがあげられました。一方、制服はないほうがよいと思う理由は、「身長が伸びる時期だから」「すぐにサイズアウトするため」「成長期なのですぐに小さくなるから」といった成長期によるサイズ対応や、「制服は堅苦しい」「窮屈だから」「動きにくいし汚すから」という着心地やお手入れの懸念があげられました。また、費用面に関しては、「制服は私服よりも費用がかからない」「小学校は私服でもあまりお金はかからない」と、制服・私服それぞれについて経済的だという見解がありました。
Q.小学校の制服の必要有無の理由を教えてください。(自由回答)
◆調査概要
・調査主体:菅公学生服株式会社
・調査対象:全国の中学校1年生の保護者1,200人
・サンプルサイズ:
・調査方法:インターネットリサーチ
・実施時期:2024年4月
・調査委託先:ネオマーケティング株式会社
※結果公開URL: https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/homeroom/vol221
【菅公学生服株式会社】
1854年(安政元年)創業。学校制服・体操服を通じて、子どもたちと学生生活を支えるすべての人々に寄り添い、さまざまな社会課題を解決するスクールソリューションカンパニーです。
【カンコーホームルーム】
菅公学生服株式会社が、生徒を取り巻く環境や生徒の意識・ライフスタイルについて多角的に調査・分析し、毎月最終火曜日に、結果を発信している調査レポート。
テーマは、「中高生が着たい制服・体操服」、「部活動で身につく力」、「学校教育とSDGs」など多岐にわたる。調査結果は、当社の事業エビデンスとしてだけでなく、広く一般に公開することで論文や教材、新聞・テレビ番組で引用転載されるなど、多方面でも活用されている。
発行日:毎月1回最終火曜日更新
公開方法:WEB https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/homeroom
調査テーマの募集、ご意見・ご要望受付:https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/demand
引用・転載のお申込み: https://kanko-gakuseifuku.co.jp/media/quotation
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