第203回 景気動向調査 定例調査(1~3月期)
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3月期後退 先行き賃上げに期待か?:6月期 売上DI+4.2ポイント
総合では、売上DIが-3.0(前回比△5.5ポイント)、収益DIが-9.4(前回比△1.1ポイント)となり、それぞれ前回比で下落しました。売上DIは、製造業が-11.3(前回比△3.7ポイント)、卸売業が-1.2(前回比△2.6ポイント)、小売業が-6.2(前回比△13.8ポイント)、飲食業が5.0(前回比△26.1ポイント)、サービス業が7.1(前回比△6.8ポイント)、運輸業が18.3(前回比△28.2ポイント)、不動産業が-5.2(前回比△6.9ポイント)となり、建設業を除く全ての業種で前回比マイナスとなりました。
年末商戦の反動などがあるものの、業況の回復に決め手に欠ける状況が続いています。
2025年4-6月期は、売上DIが4.2ポイント、収益DIが2.1ポイント、販売価格DIが4.0ポイント、販売数量DIが2.4ポイントそれぞれ上昇すると予測しています。
賃上げによる個人消費マインドの回復や、販売価格・数量の増加による回復に期待するものの、その足取りはかなり遅く、今後も穏やかな回復基調をたどると思われます。

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回復する設備投資:「予定あり」13.0%(前回比+2.4ポイント)
設備投資は、総合では「実施中」が18.3%(前回比+4.9ポイント)、「予定あり」が13.0%(前回比+2.4ポイント)で合計31.3%となりました。特に、「予定あり」は、前回比、卸売業は+10.4ポイント、製造業は+3.7ポイント上昇し、先行きの回復とともに設備投資意欲も回復しています。

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経費増大 深刻化する人手不足:「一般経費増大」49.0% 「人手不足」41.3%
経営上の問題点は、総合では「仕入単価上昇」が71.3%(前回比△1.9ポイント)、「一般経費増大」が49.0%(前回比+1.6ポイント)「売上停滞減少」が44.2%(前回比△7.0ポイント)、「人手不足」が41.3%(前回比+3.3ポイント)となり、経費増大と人手不足感が強まっています。特に「人手不足」は、サービス業が69.2%、飲食業が65.0%となり、深刻化しています。

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6割が賃上げ予定:昨年比+0.3ポイント
賃上げについて、6割の企業が実施する予定であると回答しました。特に従業員規模が10人超では、7割以上が実施予定と回答しています。また、ベースアップ予定額では、「5,000円以上」が38.8%、定期昇給予定額では、「5,000円以上」が37.3%と金額ベースで最も高くなっています。長期化する「仕入価格」や「一般経費」が上昇するなか、人員の流出を防ぐため苦渋の決断を行う企業が多く、深刻な人手不足の実態が透けて見えます。


詳細はこちらからご覧ください。
https://www.osaka-shinkin.co.jp/pdf/report/202503_teirei.pdf
調査時点:2025年2月下旬~3月上旬
対象期間:2025年1~2月期(実績)・3月(予想値) 2025年4~6月期(見通し)
対象企業:当金庫お取引先1,603社(大阪府内、尼崎市)
回答企業数:663社(回答率41.3%)(調査票郵送・Webで回答)
調査方法:調査票郵送および聞き取り調査
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