東京都八王子市健康アプリ施策『てくポ』好調 3年7カ月で高齢者ユーザー1.3万人獲得、累計約261億歩達成
~日本健康会議2024「健康でいられる地域・まちづくり表彰」最優秀賞も受賞~
東京都八王子市は、株式会社ベスプラ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:遠山陽介、以下:ベスプラ)が提供する 脳と体の健康維持アプリ「脳にいいアプリ」 を活用した健康ポイント施策『てくポ』を 2021 年 10 月に導入し、わずか3年7か月で60歳以上の参加者を13,140名獲得しました。これは八王子市の対象高齢者人口比の約7%となります。活動も盛んで累計歩数 は約261億歩、推定医療費抑制額に換算すると約16億円(1歩0.061円換算(※))にもなる高い成果を上げました。こうした取組・実績が評価され『てくポ』は厚生労働省・経済産業省などが主催する 日本健康会議 2024 「官民連携分野」で最優秀賞に輝いています。『てくポ』をはじめとした八王子市の「脱『焼け石に水』」の介護予防施策は全国でも高く評価されており、全国で特に優れた取り組みを行う15自治体のみが対象となる「保険者機能強化推進交付金 成果指向型配分枠」の交付対象にも選定されています。
■八王子市の導入背景
八王子市では令和3年(2021年)10月に実証実験を開始し、「無理なく・楽しく・いつまでも」を合言葉に市民の健康づくりを応援しています。当初は紙手帳で運用していたボランティアポイント制度をデジタル化することで、事業の持続可能性と効果向上を目指し、ICT健康ポイント施策『てくポ』を導入しました。
■ICT活用で楽しく健康習慣づくり:八王子市の『てくポ』とは

『てくポ』は、ベスプラが提供する脳と体の健康維持アプリ「脳にいいアプリ」を活用した健康ポイント制度です。高齢者が「歩く」「食べる」「脳トレ」「ボランティア参加」など日々の健康活動や社会参加を行うとスマホアプリ上でポイント『てくポ』が貯まり、貯めたポイントは市内協力店舗での買い物やキャッシュレス決済サービスのPayPayポイントに交換可能という仕組みです。脳トレや歩数ランキングなど健康活動のゲーム性も高く、楽しみながら身体活動・栄養管理・社会参加を習慣化できるよう工夫されており、高齢者の健康増進・介護予防と地域経済の活性化を同時に実現するサービスとなっています。これらICTを活用した包括的な取組により、『てくポ』は健康寿命の延伸と適正な医療費の実現という東京や全国の課題解決に貢献するモデルケースとなっています。以前から実施しているボランティアポイント(ボランティア手帳)も統合中で、さらにボランティア対象者を増やす狙いもあります。
【八王子市ホームページ『てくポ』】
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/welfare/001/p029443.html
【1|数字で見る『てくポ』のインパクト(ユーザー推移)】

八王子市とベスプラは、2020年10月27日に開催された経済産業省 関東経済産業局が主催したガバメントピッチで出会い、要件すり合わせ、共同研究事業として2021年10月にてくポ事業を開始しました。
『てくポ』のユーザー数は順調に伸びており、2021年度の352人から、2024年度には10,000人を超え、2025年5月末には参加者13,140名を獲得しており、これは八王子市民60歳以上の人口の約7%にも相当します。
また、データよりアプリの継続率は80%以上あり、八王子市民の健康意識は高いと想定されます。
【2|数字で見る『てくポ』のインパクト(活動実績)】

●累計歩数:26,138,854,424歩(地球約450周相当)
●推定医療費抑制額:約15億9447万円(1歩あたり0.061円(※筑波大学研究より引用))
●総付与ポイント:約1,749万円分相当(市内協力店舗やキャッシュレス決済(PayPayポイント)にて使用可能)
●特徴:ボランティアの参加も順調に増えており、多くの高齢者が楽しみながら継続的に健康活動や社会参加へ取り組んでいることがうかがえます。
【3|数字で見る『てくポ』のインパクト(効果分析)】

【続ければ伸びる。広げれば無関心にも届く。】
① 習慣化で歩行が伸びる(同じ人の前年同月比較)
2023年4月登録者:5646歩 → 6035歩 → 6056歩(+約7%まで上昇)
2024年と2025年を比較しても同様の結果となる。
② 無関心層への広がり(新規参加者の“初年”平均歩数)
2023年:5646歩/2024年:5086歩/2025年:4929歩
⇒①の結果より、継続利用で“歩く力”が落ちず、むしろ増えている。(歩行速度も多くの方で改善または維持)
⇒②の結果より、年を追うほど初期歩数が低い人が参加=関心の薄い層にも届いてきたことを示唆。
【4|利用者の声】:市民の暮らしを変えた 3 つの“実感”

① 運動が習慣化
「毎日ポイントが増えるのが楽しみで、自然と歩くようになった」
② 家族・友人とのコミュニケーション拡大
「脳トレを夫婦で競い合い、会話が増えた」
「『てくポ』の話題で友人の輪が広がった」
③ 健康無関心層へのリーチ
「夫婦で参加」や「友人の輪が広がった」ことも影響し、登録者のうち約 4 割が、従来施策には参加しにくかった男性高齢者が利用。また、「自然と歩くようになった」ことから健康無関心層にも施策が届き、全体平均歩行速度と歩数も着実に向上している。
⇒従来の施策では届きにくかった中高年男性など健康無関心層が自然に参加し、平均歩行速度・平均歩数の向上というデータで成果が裏付けられています。こうした “実感” の積み重ねが、数字以上の生活の質向上を実現しています。
【5|担当者の工夫】ICTを積極活用し行政DXを体現、わずか数名で 1.3 万人の管理を実現

① 紙手帳をスマートフォンアプリ化
歩数計測・ポイント付与・集計をアプリが自動処理。
② 業務負担を大幅削減
従来業務量が多かった集計/確認などを少人数で運用。
③ イベント一元化
アプリ内イベント機能でボランティア情報や高齢者向け講座・教室、地域サロンを効率周知し参加率向上。
⇒『てくポ』導入前は、ボランティア紙手帳によるポイント管理が職員の大きな負担でしたが、『てくポ』では歩数計測・ポイント付与・集計をすべてアプリが自動化。その結果、約1.3 万人のユーザーを数名の職員で管理できる体制となり、事務コストとヒューマンエラーを大幅に削減しました。
【6|なぜこれほど成果が出たのか —— 八王子モデル 3 つの鍵】

1. “歩く・食べる・脳トレ”などの複合的な健康活動をアプリでゲーム化
科学的エビデンスに基づく複合的健康活動プログラムをアプリ化し、ポイント等で楽しめる仕掛けに。
2.地域経済とポイント連携
貯めたポイントは市内協力商店やキャッシュレス決済(PayPayポイント)で使用可能。健康行動が地元消費につながる。
3.市や周辺団体の周知の徹底
八王子市は、市報をはじめ、地域包括支援センターやシルバー人材センター、薬剤師会などにも連携し『てくポ』の周知を実施。市をあげて施策の広報を実施。
【7|日本健康会議2024官民連携分野最優秀賞受賞の評価ポイント】

●高齢者の健康増進・社会参加と地域経済を同時に活性化
●データに基づく効果検証と行政 DX の実装力
●持続可能な官民連携モデル
こうした健康増進・業務効率化・地域活性化の三位一体の成果が評価され、『てくポ』は日本健康会議 2024「健康でいられる地域・まちづくり表彰」最優秀賞を受賞しました。
【8|『てくポ』の今後】

●脳トレゲームや期間限定ミッションの追加で“飽きない仕掛け”を強化
●民間企業と連携した「ウェルネスプラットフォーム」でポイント原資と健康サービスを拡充
●地域コミュニティでのスマホ教室など“支え合い”仕組みを整備し、デジタルに不慣れな高齢者も取り残さない

【てくポを支える八王子市福祉部高齢者いきいき課のみなさん】
てくポは、他自治体からの問い合わせも多く、注目されていると感じています。八王子市民の利用も順調に伸びており、更なる発展をしたいと考えております。
今後、脳トレゲームや期間限定ミッションを追加して“飽きない仕掛け”を強化するとともに、民間企業と連携したウェルネスプラットフォームでポイント原資とサービスの幅を拡充予定です。さらに、地域でのピアサポート体制を整え、デジタルに不慣れな高齢者も気軽にてくポを利用できる仕組みづくりを行っていきます。
■株式会社ベスプラ 代表取締役 遠山陽介のコメント
圧倒的な成果を上げている八王子市『てくポ』は、市民の活動量が多く継続率も高い為、多くの市民に受け入れられている施策です。市民を健康にしたいという八王子市役所の皆さんの”熱”が、八王子市民に正しく伝わっていると感じます。弊社にも『てくポ』について問い合わせが多く、全国の自治体へ広がると思います。
<本事業に関するお問い合わせ先>
● 八王子市 福祉部高齢者いきいき課(元気応援担当)
● 〒192-8501 東京都八王子市元本郷町三丁目24番1号
● 電話:042-620-7243(直通)
<報道関係者からのお問い合わせ先・および本プレスリリース配信会社概要>
● 企業名:株式会社ベスプラ 代表者:遠山 陽介(代表取締役CEO)
● 本社所在地:東京都渋谷区神宮前5丁目18-10 エクサスペース3C
● 創業:2012年4月
● 事業内容:ITサービス事業(『脳にいいアプリ』や『家族サイト』の運営)
● ホームページ:https://bspr.co.jp 連絡先:info@bspr.co.jp(担当:遠山)
<利用サービスの紹介>
■脳科学に基づいた脳の健康維持アプリ『脳にいいアプリ』とは

認知症研究における世界的権威のカロリンスカ研究所が実施した研究をベース(*)に開発された、運動・脳トレーニング・食事の複合的な活動が管理できる完全無料の健康アプリです。
(*)食事指導・運動指導・認知トレーニング・生活スタイル指導などを組み合わせることが、軽度の認知機能障害進行の抑制に有効であることを世界で初めて証明した研究
本アプリは2017年にローンチされ、東京都や地方自治体、内閣府ImPACTなど数多くの受賞歴があります。
脳にいいアプリ効果研究論文:https://onlinelibrary.wiley.com/toc/21579032/2024/14/5
■自治体向け健康推進「脳にいいアプリ×健康ポイント(介護予防ポイント)サービス」

『脳にいいアプリ×健康ポイント(介護予防ポイント)サービス』は、自治体の健康促進と商業活性化を目的としたサービスです。脳にいいアプリにて歩行やバイタル管理などの健康活動に加えて、ボランティアなどの社会参加を行うと、健康ポイントが貰え、獲得したポイントは『地域ポイント』や『PayPayポイント』などに変換可能となり、自治体市民の健康と地域経済を盛り上げる画期的なサービスです。
※当サービスは、全国で20以上の自治体に導入されており、主に、自治体の健康ポイントや介護予防ポイント、ボランティアポイントのデジタル化に活用されております。(導入自治体一部:東京都八王子市、東京都渋谷区、埼玉県越谷市、山形県寒河江市、群馬県太田市、愛媛県松山市、高知県南国市、宮崎県都農町、神奈川県伊勢原市、広島県廿日市市、広島県三原市、栃木県矢板市、兵庫県姫路市、和歌山県海南市、秋田県羽後町、福岡県宇美町、広島県東広島市、石川県野々市市、北海道網走市など)
※【引用】※0.061円/歩:筑波大学:ICT と超高齢化対応の「健幸都市」-Smart Wellness City による健康長寿世界一の実現を 目指して-,ICT超高齢社会構想会議第2回WG,2013 年 1 月 24 日
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