中古マンション購入後の生活の変更に関する調査結果|引越し後の慣れなかったと感じることとは
株式会社MEMOCO(本社:東京都渋谷区、代表:熊田貴行)は、同社が品質管理および記事制作を請け負うスムナラと合同で、中古マンションの購入経験者男女114名を対象に、「中古マンション購入後の生活の変更」についてのアンケート調査を実施しました。
調査概要
調査期間:2025年1月29日(水)〜2025年11月4日(火)
調査方法:インターネット調査(クラウドソーシングサービス)
調査人数:114人
調査対象:男性62人、女性52人
回答者について

回答者の性別
女性:約46%
男性:約54%

回答者の年代
20代:約10%
30代:約30%
40代:約37%
50代:約20%
60代以上:約3%
引越し後に慣れなかった点の有無

引越し後に慣れなかった点があったかどうかについて、以下の結果が得られました。
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慣れない点はところどころあった:約44%
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慣れない点はあまりなかった:約39%
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慣れない点は多くあった:約17%
全回答者が何らかの慣れない点を経験していることが明らかになりました。「全く慣れない点がなかった」と回答した方は一人もいません。最も多かったのは「ところどころあった」で、約44%の方が部分的な困難を感じています。一方、「多くあった」と回答した方も17%おり、適応に苦労したケースも少なくありません。
この結果から、中古マンション購入後の引越しでは、大なり小なり何らかの適応課題が生じることが一般的だと言えます。事前の準備や心構えが重要であることが示唆されます。
具体的に慣れなかった点について
回答者から寄せられた具体的なコメントを分析すると、いくつかの主要なカテゴリーに分類できます。それぞれの課題について詳しく見ていきましょう。
近隣住民との関係
引越し後に最も多く挙げられた課題の一つが、近隣住民との関係構築です。
主な回答例:
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「ご近所付き合いに慣れなかった。もともと人見知りのため」(男性・40代)
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「近隣住民の地域性、民度の違いが慣れなかった。同じ県でも北か南によって全く地域に住む住人の服装や行動が違う」(女性・30代)
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「実家の家からマンション暮らしになったため、近所の方とのやりくりが大変だった」(女性・30代)
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「地域のかたとのかかわりかたに慣れなかった。自分から和に入らなかった」(女性・30代)
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「マンションなので町内会の役員などを引き受けることがあり、初めてのことだったので勝手がわからなくて戸惑うことがあった」(女性・50代)
賃貸住宅から分譲マンションに移った方は、住民同士の関係性の濃さに戸惑うケースが多く見られます。特に、一戸建てから集合住宅への移住や、賃貸でドライな関係に慣れていた方にとって、マンション特有のコミュニティ文化は大きな変化となります。理事会や管理組合への参加など、所有者としての責任も新たな負担として感じられています。
買い物・施設の場所
新しい土地での生活施設の把握に苦労した方も多くいます。
主な回答例:
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「周りにスーパーなどを探すのに大変だった。まだ土地勘に対して慣れていなかった」(女性・40代)
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「土地勘がわからず、どこに何を買いに行けばいいのかわからなかった。下調べが不足していた」(男性・50代)
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「近所のスーパーの中で、欲しいものがどこに売られているかを把握するところ。その店によって、商品の位置がちがうから」(女性・30代)
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「買い物する場所が代わりとまどった。スーパー、コンビニが遠くなった」(男性・50代)
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「全く知らない場所なので、買い物から病院探しに全く慣れていない」(男性・60代以上)
日常的な買い物場所や医療機関など、生活に必要な施設の位置を把握するには時間がかかります。特に、以前の住居と比べて施設までの距離が変わったり、店舗の品揃えや配置が異なったりすることで、不便を感じるケースが多いです。事前の下調べ不足が主な原因として挙げられています。
生活動線・家の設備
新しい住居での生活動線や設備の違いに戸惑う方も多数いました。
主な回答例:
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「生活動線の変化。新しい家では配置が異なり、これまでの習慣が通用しなくなった」(女性・30代)
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「家が広くなったので、家具の位置に違和感を感じた。引っ越し前より少し広い家に越した事と、引っ越し前にだいぶ荷物を処分した」(男性・40代)
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「風呂場に入る所に高い段差があるので、毎回気を付けなければいけない。購入前の見学でしっかり確認しなかった」(女性・50代)
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「スライド式ドアに慣れなかった。これまで住んでいた家にはなかったため」(女性・40代)
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「前の住まいとの間取りや設備の違いが大きく、最初は使いづらさを感じた」(女性・30代)
家の構造や設備の違いは、日々の生活に直接影響します。荷物の配置場所を決めるのに時間がかかったり、以前の住居で身についた動線が使えなくなったりすることで、ストレスを感じるケースが多いです。購入前の内見時に生活動線を十分に確認しておくことが重要です。
ゴミ出しルール
地域によって異なるゴミ出しルールに戸惑う方も少なくありません。
主な回答例:
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「ゴミの出し方に慣れなかった。引っ越すまでゴミ出しは母親に任せきりだった」(女性・30代)
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「ゴミ出しの日にちです。以前の場所と違う曜日だったから」(女性・50代)
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「ゴミ出しルールの違い(分別方法・曜日など)。自治体が変わったことによるルールの違い」(男性・30代)
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「ゴミ捨てが市町村によって違うから」(女性・30代)
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「管理されているゴミ捨て。転居以前のマンションの管理が適当だった」(男性・50代)
自治体によってゴミの分別方法や収集曜日が異なるため、新しいルールに慣れるまで時間がかかります。特に、実家暮らしや家族任せだった方は、引越しを機に初めてゴミ出しルールを意識するケースもあります。マンションによっては厳格な管理がされており、以前の賃貸と比べて戸惑うこともあります。
通勤・交通手段
通勤経路や交通手段の変化も大きな課題として挙げられています。
主な回答例:
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「通勤です。交通の便が以前より悪くなったので」(男性・40代)
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「通勤手段が電車だけから、バスと電車に変わったこと。最寄り駅まで歩けない訳ではないが、大分距離がある」(男性・50代)
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「通勤が疲れる。職場が遠くなった」(男性・50代)
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「通勤です。通勤が疲れる」(男性・50代)
職場までの距離や経路が変わることで、通勤時間や疲労度が増すケースがあります。特に、駅までの距離が伸びたり、乗り換えが増えたりすることで、日々の負担が大きくなります。住居選びの際には、通勤の利便性を十分に考慮することが重要です。
騒音・環境
周辺環境の騒音や気候条件に慣れない方もいました。
主な回答例:
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「新しい環境での生活のリズムや、周囲の騒音に慣れるのに時間がかかった。特に最初の数週間は、生活音や物音が気になった」(男性・40代)
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「車の騒音が少しうるさいところ。周囲の道路が騒がしいから」(男性・20代)
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「海が近いので風が強いこと」(男性・50代)
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「以前は隣家との距離が近くなった。そのためより生活音に注意するようになった」(男性・30代)
新しい環境の音や気候条件に慣れるには時間が必要です。特に、静かな環境から交通量の多い場所へ移った場合や、集合住宅での上下左右の生活音が気になるケースがあります。内見時には、時間帯を変えて騒音レベルを確認することが推奨されます。
その他の課題
上記以外にも、様々な課題が挙げられました。
主な回答例:
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「荷物を詰めること。下調べが足りなかった」(女性・20代)
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「役所関係がわからなかった。事前の情報収集が不足」(男性・40代)
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「設備関係(特に通信・インターネット関係)の設定の仕方がわからず、未だにきちんと利用できていない」(男性・40代)
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「理事会への参加。一軒家の時はこういうのがなかったので」(女性・40代)
引越しの準備段階から、行政手続き、設備の設定、マンション管理への参加など、様々な場面で困難を感じています。特に、分譲マンション特有の管理組合や理事会への参加は、賃貸住宅や一戸建てからの移住者にとって新しい経験となります。
慣れない点が発生した原因
回答者が挙げた「慣れない点が発生した原因」を分析すると、いくつかの共通する要因が浮かび上がります。
事前調査・準備不足
最も多く挙げられた原因は、引越し前の調査や準備が不十分だったことです。
主な回答例:
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「下調べが足りなかった」
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「事前の情報収集が不足」
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「周辺環境の調査不足」
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「購入前の見学でしっかり確認しなかった」
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「引き渡し時にきちんと内容を先方に確認できていなかった」
物件の内見時に、生活動線や設備の詳細を確認していなかったり、周辺環境のリサーチが不足していたりすることが、後々の困難につながっています。内見は一度だけでなく、時間帯や曜日を変えて複数回行うことが理想的です。また、近隣のスーパーや病院、駅までの実際の距離を歩いて確認することも重要です。
環境の変化
新しい環境への適応が必要なことも、大きな要因として挙げられています。
主な回答例:
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「立地の条件が変わった」
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「環境の変化や周囲の音が新鮮で、特に昼間の通行人や車の音が気になった」
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「自治体が変わったことによるルールの違い」
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「一戸建てから集合住宅への移住」
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「職場が遠くなった」
居住形態の変化(一戸建て→マンション、賃貸→分譲など)や、地域の変更(都市部→郊外、異なる自治体など)によって、生活環境が大きく変わります。これらの変化は避けられない面もありますが、事前に新しい環境について情報を集め、心の準備をしておくことで、適応がスムーズになります。
コミュニケーション・人間関係
対人関係やコミュニケーションに関する要因も多く見られます。
主な回答例:
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「もともと人見知りのため」
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「自分から和に入らなかった」
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「交流が少なかった」
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「知らない人が多かった」
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「賃貸に慣れておりドライな関係だった」
個人の性格的な要因に加えて、賃貸住宅での希薄な人間関係に慣れていた方が、分譲マンションのコミュニティ文化に戸惑うケースが多いです。マンションでは、管理組合や理事会への参加、防災訓練など、住民同士の交流機会が増えます。事前にマンションのコミュニティ文化について情報を得ておくことが有効です。
生活スキル・経験不足
これまで家族に任せていたことを自分で行う必要が生じた場合も、困難の原因となっています。
主な回答例:
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「引っ越すまでゴミ出しは母親に任せきりだった」
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「両親に任せてしまい、結婚後も頼っていた」
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「片付けが下手だから」
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「計画性がなかった」
実家暮らしや、配偶者に家事を任せていた方が、引越しを機に初めて様々な生活タスクに直面するケースがあります。ゴミ出しのルールや、日用品の買い物、家事動線の設計など、実際に自分で行うことで初めて気づく課題も多いです。
物理的な制約
住居の構造や立地条件など、変更が難しい物理的な要因も挙げられています。
主な回答例:
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「その店によって、商品の位置がちがうから」
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「スーパー、コンビニが遠くなった」
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「上の階との境に防音施工がされていない」
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「古さゆえ。リフォームでも直らない」
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「同じドアの部屋ばかりだから」
これらの要因は、購入後に変更することが難しいものです。そのため、物件選びの段階で、自分の生活スタイルに合った立地や構造の物件を選ぶことが重要になります。
まとめ
今回の調査から、中古マンション購入後の引越しでは、ほぼ全ての方が何らかの適応課題に直面することが明らかになりました。44%の方が「ところどころ慣れない点があった」と回答し、17%の方は「多くあった」と答えています。
具体的な課題としては、近隣住民との関係構築、買い物施設の把握、生活動線の変化、ゴミ出しルール、通勤経路の変更などが挙げられました。これらの課題の多くは、事前の調査不足や準備不足が原因となっています。
中古マンションを購入する際には、物件そのものだけでなく、周辺環境や生活施設、地域のルール、マンションのコミュニティ文化などについても、十分に調査することが重要です。内見は複数回行い、異なる時間帯や曜日に訪れることで、より正確な情報を得ることができます。
また、賃貸住宅から分譲マンションへ移る場合は、管理組合や理事会への参加など、所有者としての責任が生じることも理解しておく必要があります。地域コミュニティへの参加も、新しい環境での生活をより豊かにする要素となるでしょう。
引越しは人生の大きな転機です。事前の準備と心構えを整えることで、新しい環境への適応をスムーズに進めることができます。本調査の結果が、これから中古マンション購入を検討されている方々の参考になれば幸いです。
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