ユーフォリアのONE TAP SPORTS、車いすバスケットボール女子日本代表チームの公式サプライヤーに採用
〜オリジナルダッシュボードで運動負荷を可視化し、国際大会に向けた強化を支援〜

■導入の背景と課題
車いすバスケットボール女子日本代表チームの選手は、月の一定期間を代表合宿で過ごし、残りの期間は各自の所属チームで活動するというスタイルが一般的です。そのため、代表チームのスタッフが、代表活動期間外の選手のトレーニング状況(ワークロード)やコンディションを正確に把握することが難しく、一貫した強化プランの推進に課題を抱えていました。
加えて、パラスポーツには複雑な情報管理が求められる特有の背景があります。選手一人ひとりの障がいの内容や程度、病歴、服用薬といった医療情報に配慮する必要があり、コンディション調整はより個別性が高く、細やかさが求められます。例えば、選手によっては1日に7回体重を測定し、コンディション管理を細かく確認しています。
こうした極めて専門的なコンディション管理を、代表活動期間外も継続することが、選手の強化と外傷・障害予防の鍵となります。しかし、活動場所が分散する中でその状況は不透明になりがちで、強化が円滑に進まないだけでなく、外傷・障害のリスクが高まる懸念がありました。
■ ONE TAP SPORTSおよびオリジナルダッシュボード導入による解決
この度の導入により、選手は日々のコンディションやトレーニング内容をONE TAP SPORTSへ入力します。さらに、練習中に各選手が腕に装着するPolar社製ウエアラブルセンサー「Polar H10」(以下 Polarデバイス)から取得される心拍数データをONE TAP SPORTSと連携。これらの客観的データと選手の主観的データを組み合わせ、ユーフォリアが独自に開発したオリジナルダッシュボードで統合的に可視化します。


【主な活用機能】
◎運動負荷の可視化と科学的コンディション管理:
Polarデバイスから得られる心拍数データや、主観的運動強度(sRPE)、急性:慢性仕事量比(ACWR[*])などをダッシュボードで一元管理。FF(Fitness-Fatigue)理論[**]に基づいたグラフなども活用し、選手の疲労度を客観的に把握。外傷・障害リスクの低減と、パフォーマンスの最大化をサポートします。
[*]ACWR(Acute:Chronic Workload Ratio):急性のトレーニング負荷と慢性のトレーニング負荷の比率。トレーニング負荷の急激な変化によるケガのリスクを評価する指標
[**]FF理論:トレーニングによる「疲労」と、それによってもたらされる「フィットネス(体力)」のバランスから、選手のコンディションを評価する理論
◎データに基づいた選手のセルフコーチング支援:
選手自身も日々のコンディションやトレーニング負荷のデータをダッシュボードで振り返ることが可能になります。これにより、コンディション維持に対する意識を高め、自身の身体と向き合う「セルフコーチング」の環境を醸成します。
◎チーム運営の効率化:
従来、点在しがちだった選手のコンディションデータ、フィジカル測定データ、過去のケガの情報、アレルギー情報などをダッシュボードに集約。さらに、練習スケジュールと合わせて、戦術確認のための動画(スプライザ社)やJISS-nx(動画共有システム)のURLを共有するなど、チーム運営に必要な情報もまとめて業務効率化にも貢献します。
■今後の展望
ユーフォリアは、システムの提供に留まらず、車いすバスケットボール女子日本代表チームのスタッフや選手の皆様と密に連携してまいります。日々のデータ活用が選手のコンディショニングとパフォーマンス向上に直結するよう運用をサポートし、現場からのフィードバックを基にした改善を継続的に行います。
最終的な目標は、選手一人ひとりが心身ともに最高の状態で、世界大会に臨むことです。私たちはONE TAP SPORTSとオリジナルダッシュボードを通じて、選手の皆様が世界の舞台で輝かしいパフォーマンスを発揮できるよう、長期的な視点でチームの挑戦を支え続けます。
■ 車いすバスケットボール女子日本代表チーム ハイパフォーマンスディレクター 橘 香織様 のコメント
「国際大会でのメダル獲得という目標に向け、選手一人ひとりのコンディションを年間通じて高いレベルで維持・向上させていくことが不可欠です。今回、ユーフォリア社のONE TAP SPORTSとオリジナルダッシュボードを導入したことで、これまで把握しきれなかった所属チームでの活動期間も含め、選手のコンディションをデータに基づいて詳細に把握できる体制が整いました。特にPolarデバイスとの連携により、客観的な運動負荷を可視化できる点は、科学的根拠に基づいたトレーニング計画を立てる上で非常に大きな武器になると期待しています。テクノロジーの力を借りながら、チーム一丸となって目標達成を目指します」
■ 株式会社ユーフォリア 代表取締役 宮田誠のコメント
「この度、歴史ある車いすバスケットボール女子日本代表チームの強化をサポートできることを大変光栄に思います。代表チームが抱える「活動場所や時間が分散する中でのコンディション管理」という課題は、多くのトップアスリートに共通するものです。弊社のONE TAP SPORTSと、柔軟なカスタマイズが可能なダッシュボード機能を活用いただくことで、選手の皆様が安心してトレーニングに集中し、最高のパフォーマンスを発揮できる環境づくりに貢献できると確信しております。チームの目標達成に向け、全力で支援してまいります」
■ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)について:https://one-tap.jp
「ONE TAP SPORTS」は、コンディション機能・トレーニング機能・インジュリー機能などで構成され、試合や練習を通じて得られる行動データに加えて、食事メニューやケガの状態などを組み合わせて分析することにより、トレーナー・コーチ・監督等の指導者が選手へ適切な指導やアドバイスを行うことを可能にするデータマネジメントシステムです。
アナログでの情報収集・管理・指導が主流だったスポーツの現場において、アスリートのコンディションなどさまざまな情報を「見える化」し、コンディション管理・ピーキング・ケガ予防をサポートしています。現在、ラグビー日本代表をはじめとする日本代表では26競技、プロチームを中心に国内外で71競技、1,700チーム以上(2024年6月時点)に導入されています。
■ 株式会社ユーフォリア について
ユーフォリアは「人とスポーツの出合いを幸福にする」をミッションに、スポーツの課題をテクノロジーで解決するスポーツテック企業です。スポーツ選手のコンディション管理・ケガ予防のためのSaaS型データマネジメントシステム「ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)」、スクール・部活動のための運営管理アプリ「Sgrum(スグラム)」、学生向け無料練習記録アプリ「SportsMate(スポーツメイト)」を開発・提供しています。さらに、これまでスポーツ界で培ってきたノウハウを生かし、一般企業のビジネス課題を解決する事業も推進中です。
本社 :東京都千代田区麹町4-8-1 麹町クリスタルシティ東館10階
設立 :2008年8月18日
代表者 :代表取締役/共同創業者 橋口 寛・宮田 誠
事業内容:スポーツ領域におけるシステム開発・保守・コンサルティング、スポーツデータ活用による商品開発支援事業、健康経営支援事業
関連URL:・ONE TAP SPORTS:https://one-tap.jp
・Sgrum:https://service.sgrum.com
・SportsMate:https://sportsmate.jp
【本件に関するメディア関係者お問合わせ先】
株式会社ユーフォリア 広報担当 E-mail:pr@eu-phoria.jp
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