既存住宅でZEH水準を上回る断熱等級6相当(※1)が実現可能に 新仕様『外壁TR』で断熱リノベーション「あったかハイムTR」が進化

積水化学工業株式会社

 積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:吉田匡秀)は、鉄骨系住宅「セキスイハイム」の既存住宅を対象とした断熱リノベーション「あったかハイムTR」の新仕様として、外壁の断熱性能を向上する『外壁TR』を1月31日に発売します。


※TR(ティーアール):Thermal Renovation(断熱改修)の呼称

 当社は2023年10月に、既存住宅「セキスイハイム」をZEH水準の断熱性能(断熱等級5相当(※2))にバリューアップする「あったかハイムTR」を発売し、居住者の快適性や省エネ性の向上に寄与してきました。

 今回仕様追加となる『外壁TR』は、充填断熱工法(壁内に断熱材を充填した工法)の既存外壁を二重壁化し、屋外側に断熱材を付加する当社初の外張り断熱リフォーム工法です。「あったかハイムTR」に新たにパッケージ化することで、従来からワンランク上の断熱等級6相当(※1)まで対応可能となります。外気からの影響を抑制した心地よい室内空間で快適性がさらに向上するとともに、光熱費削減による経済メリットや、CO2排出量の削減にも寄与します。

 住宅ストックの良質化を加速することで、脱炭素社会やサステナブルな循環型社会への貢献拡大を目指します。

新仕様『外壁TR』で進化した「あったかハイムTR」の特長

1.ZEH水準を上回る等級6相当(※1)の断熱性能で、快適性・経済性・環境性が向上

2.屋外からの外壁断熱補強で、仮住まいをせず「暮らしながら」の快適リフォームが可能

3.外観を一新できるため、性能もデザインも新築に近い建物に

■断熱リノベーション「あったかハイムTR」の新仕様『外壁TR』発売の背景

 2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて、国の住生活基本計画では、住宅ストックのエネルギー消費量削減率(2013年比)を2030年までに18%とする成果指標が掲げられ、2050年にはストック平均でZEH水準の省エネ性能を目指すとされるなど、既存住宅の断熱化・省エネ化が求められています。

 当社の新築住宅では、省エネ地域区分5~7地域で展開する平屋・2階建ての戸建全商品において、2022年に新設された断熱等級6を標準仕様(※3)としており、快適性・省エネ性の高い住宅を供給しています。既存住宅では、ZEH水準である断熱等級5相当(※2)が実現できる断熱リノベーション「あったかハイムTR」を2023年に発売しました

 今回、新開発の『外壁TR』を「あったかハイムTR」に導入することで、新築住宅と同等の断熱等級6相当(※1)へと進化させます。超高齢社会の進行とともに平均寿命の延伸を見据え、自宅で健やかに暮らせる時間を延ばすことが社会的にも求められる中、ストック領域において快適性や省エネ性の高い住宅の普及を一層拡大することにより、サステナブルな社会の実現に貢献することを目指します。

■新仕様『外壁TR』で進化した「あったかハイムTR」の特長

1.ZEH水準を上回る等級6相当(※1)の断熱性能で、快適性・経済性・環境性が向上

 一般的に、室内の温熱環境を安定させることが身体への負担軽減に寄与できることが分かりつつあります。例として、既存の研究(※4)では、廊下などの非居室が17℃を下回ると居室から非居室に移動した際の血圧変動量が大きくなりヒートショックのリスクが高まることが報告されています。

 『外壁TR』は、75mm厚の断熱材の追加設置により、外壁部の熱の伝わりやすさを施工前の約1/3に軽減(※5)。家全体を包み込むように断熱することで、居室・非居室を問わず快適な室内環境を保ち、部屋間を移動した際に感じる暑さや寒さといった不快感を和らげることができます。モデルプランにおける当社試算では、『外壁TR』と窓や屋根、床などの断熱改修をパッケージした「あったかハイムTR」を実施すると、断熱性能は等級6相当(※1)まで向上(外皮平均熱貫流率(UA値):1.41→0.42)し、適切な空調機器を併用した場合、洗面室19℃、ホール18℃と、LDKとの温度差は約4℃以内に収まるという結果になりました(※6)。また、年間約7.8万円の光熱費削減効果、CO2排出量は年間1.4トン-CO2削減される試算(※7)となり、経済メリットや地球環境への貢献も見込まれます。

『外壁TR』を追加した「あったかハイムTR」 による断熱性能向上効果(シミュレーション)※6、※7

2.屋外からの外壁断熱補強で、仮住まいをせず「暮らしながら」の快適リフォームが可能

 これまでの外壁の断熱改修は、壁を取り壊して断熱材を交換・補充する方法が用いられることが多く、家具や荷物の移動・片付け、仮住まいなどが居住者の負担となっていました。

 『外壁TR』では、建物の外側から施工する「外張り断熱工法」を採用。これは、建物外周に面した既存外壁の上から断熱材を増し張りする工法で、内壁の撤去などが不要となるため、工事中に仮住まいや家具などの移動負担を軽減し、自宅に住まいながら外壁の断熱性向上が可能です。既築のセキスイハイムの構造や性能を熟知しているからこそ実現できた工法です。

 このほか、施工期間も従来工法から約37%削減(※8)。居住者だけでなく近隣のストレス軽減、職人不足や働き方改革にも貢献します。

3.外観を一新できるため、性能もデザインも新築に近い建物へ

 『外壁TR』は、表面の仕上げ材としてガルバリウム鋼板(金属サイディング)を使用することで、美観というメリットも提供します。改修前の外壁と異なる新しい素材を用いるため、外壁部分は新築と遜色ない美観を実現します。また、ガルバリウム鋼板は高耐久のフッ素塗装仕様を採用しているため、メンテナンスコストを抑えられる仕様としています。

 セキスイハイムの強い躯体を活かしつつ、断熱性能と美観の向上による快適な暮らしを実現できるため、子世帯など将来のセカンドオーナーも新築や建て替えをせずに住まいを継承していく循環型社会に貢献できます。

『外壁TR』仕様の外観

※1 建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令における「地域の区分」5~7地域において、住宅全体を断熱施工する場合(外壁TRは外壁部全周施工し、給湯器や換気扇等の断熱欠損がないものとして試算)に、断熱等級6(外皮平均熱貫流率(UA値)0.46以下)に適合します。住宅の一部を施工する場合は、当該施工範囲に限り同等の断熱性能を有しますが、住宅全体では断熱等級6に適合しません。

※2 建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令における「地域の区分」4~7地域において、住宅全体を施工する場合にZEH強化外皮基準(外皮平均熱貫流率(UA値)0.6以下)に適合します。住宅の一部を施工する場合は、当該施工範囲に限り同等の断熱性能を有しますが、住宅全体ではZEH強化外皮基準に適合しません。

※3 プランや一部採用メニュー等の条件によっては、断熱等級6に適合しない場合があります。

※4 福岡女子大学 大中教授調査研究より。実験の結果は体質・体調・個人差により異なることがあります。また、当該研究は『あったかハイムTR』によりリノベーションされた物件を対象に行われたものではなく、セキスイハイムに居住することで疾病の予防や改善、健康状態の維持等ができるわけではありません。

※5 1981~1999年のセキスイハイム(鉄骨系)フラット屋根タイプの外壁部熱貫流率(U値)0.54 W/m2・Kと、『外壁TR』施工後のU値0.19 W/m2・Kとの比較。

※6 [試算条件]建物:セキスイハイム(鉄骨系)フラット屋根タイプのモデルプラン、床面積:約126㎡(1階:約68㎡、2階:約58㎡)、断熱性能:リフォーム前UA値1.41、リフォーム後UA値0.42、気象データ:東京2月代表日(午前5時気温2.9℃)、空調条件:エアコン5か所(LDK、和室、主寝室、洋室2か所)を温度設定22℃で定常運転。温度差等の数値はシミュレーションに基づくものであり、実際の生活環境等の条件により当該数値を下回る場合があります。

※7 [試算条件]建物:セキスイハイム(鉄骨系)フラット屋根タイプのモデルプラン、床面積:約126㎡(1階:約68㎡、2階:約58㎡)、断熱性能:リフォーム前UA値1.41、リフォーム後UA値0.42、気象データ:東京都、電力契約:東京電力「従量電灯B」2024年10月単価(燃料調整費、再生可能エネルギー発電促進賦課金含む)、空調条件:暖房22℃、冷房26℃設定、運転時間:LDK、和室、主寝室(6~10時、12~14時、16~22時)、洋室2か所(20~23時)。光熱費はお客様の生活スタイルを推定して算出した予想値です。金額は目安であり、使用電化製品、生活スタイル、敷地の条件、地域周辺等の条件により当該数値を下回る場合があります。

※8 [試算条件]セキスイハイム(鉄骨系)フラット屋根タイプのモデルプラン(床面積:約126㎡(1階:約68㎡、2階:約58㎡))の外壁全面を断熱改修した場合。従来仕様:54人工、新仕様:34人工。エリアや建物仕様・建築条件により当該施工期間を超える場合があります。

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会社概要

積水化学工業株式会社

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URL
https://www.sekisui.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪市北区西天満2丁目4番4号
電話番号
03-6748-6460
代表者名
加藤 敬太
上場
東証プライム
資本金
1000億200万円
設立
1947年03月