国立天文台が「アルマ望遠鏡」の毎秒1.6テラビット伝送評価に400Gテスタと光スペクトラムアナライザを採用
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、国立天文台(NAOJ)が、南米チリにある電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」の新しいデータ伝送システム(以下DTS)の評価用に、アンリツの400Gテスタおよび光スペクトラムアナライザ MS9740Bを採用したことをお知らせいたします。本評価では、DTS通信機能の毎秒1.6テラビット(1.6 Tbps)伝送を400Gテスタのネットワークマスタ プロMT1040Aで評価しました。
NAOJは、日本を含む22の国と地域が協力して運用しているアルマ望遠鏡の運用に深くかかわっており、2030年代の望遠鏡性能向上に向けた開発(広帯域感度アップグレード (WSU) )を担当しています。NAOJは米国国立電波天文台(NRAO)と協力し、アンテナ群(電波望遠鏡)と相関器(解析装置)間の大量な観測データの通信を400ZR[※]で構築し、1.6 Tbpsの高速通信を検討しています。このDTSの評価に400ZRに対応するMT1040Aが採用されました。MT1040Aは、物理レイヤの測定結果を1秒間隔で表示できる機能が搭載されているため、大容量の天体観測データの伝送時の品質を詳細に評価できます。加えて、DTS評価時に伝送信号波長を観測するため、MS9740Bも採用されました。
アンリツは、今後も、アルマ望遠鏡の性能向上に貢献し、宇宙の解明のみならず、科学の発展に寄与してまいります。
◆アルマ望遠鏡について
2011年の観測開始以降、宇宙誕生の謎を解き明かす多くの発見をもたらしています。2018年、さらなる天文学研究を進展させるため、これまでの性能を向上させる「アルマ望遠鏡将来開発ロードマップ」が発表されました。これと整合してアルマ望遠鏡の機能強化を行う計画を、日本では「アルマ2」計画と呼びます。
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「アルマ2」計画の推進についてのニュースリリースはこちら
◆製品概要
ネットワークマスタ プロ MT1040A
MT1040Aは、拡張性、操作性に優れたB5サイズの400G対応ポータブルテスタで、片手で運べるサイズの筐体に9インチスクリーンを搭載したタッチパネル操作のフィールド測定器です。10M~400Gまでのさまざまな規格に対応しています。
MT1040Aについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/mt1040a
光スペクトラムアナライザ MS9740B
MS9740Bは、広ダイナミックレンジ、高分解能、高速掃引を実現した光スペクトラムアナライザです。波長範囲、600 nm~1750 nm。
MS9740Bについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/ms9740b
用語解説
[※] 400ZR
データセンタ間接続(DCI)で用いられるトランシーバのインタフェース規格の一つ。400Gbps通信速度と、4波長による波長分割多重技術を組み合わせることで、1.6 Tbpsの大容量データ伝送を可能にする技術。CFEC(エラー訂正機能)により約80kmまでの伝送に対応する。
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