20代の60%以上が副業を前提としたキャリアビルディング -「副業ネイティブ世代」登場。
副業は“働き方の自由”から“キャリアにおける当たり前”へ。若い世代ほど副業を“学びと挑戦の場”として活用する傾向が明らかに。

YOUTRUSTが運営するシンクタンク「次世代キャリア研究所」は、多様化する働き方とキャリア形成のトレンドを捉え、過去・現在・未来のキャリアを前向きに考える“次世代型キャリア”を探求する研究機関です。
このたび第2回目の調査として、11月23日の勤労感謝の日に合わせ、全国1,705名の学生・社会人を対象に「副業に関するキャリア意識調査」を実施しました。
その結果、20代の6割が副業意向を持ち、就活学生の7割が「副業できる会社」を重視するなど、副業が“特別な働き方”ではなく、キャリアにおける当たり前として定着しつつある実態が明らかになりました。
■本調査の背景
終身雇用や年功序列の崩壊、副業解禁などにより、働き方の自由度は年々高まっています。2018年に厚生労働省がモデル就業規則を改正し、副業・兼業を促進するガイドラインを策定したことで、企業は副業をキャリア選択の一つとして促進する動きが広がり、特に現20代の若年層にとって副業は身近なものとなりました。
本調査では、11月23日の「勤労感謝の日」に合わせて、世代別に副業経験と意向、職種の傾向を比較することで、今後のキャリア観を考えるヒントを探ります。
■調査概要
①YOUTRUST独自調査:「キャリア観・働き方に関する調査」
・調査対象 :就活学生層|26年卒、27年卒(N=55)
新社会人〜3年目|23〜25年卒(N=57)
・調査方法 :Webアンケート調査
・有効回答数 :112名
・調査実施日 :2025年9月20日〜9月30日
②一般社会人調査:「キャリア観・転職・副業意識調査」
・調査対象 :20~59歳までの社会人男女
・調査方法 :Webアンケート調査
・有効回答数 :1,600名
・調査実施日 :2025年9月12日〜9月18日
※本リリース内容を掲載いただく際には、『出典:次世代キャリア研究所』と明記をお願いいたします。
■調査結果
1.「副業ネイティブ世代」登場!——副業は「特別な挑戦」から「当たり前の選択」へ
副業に「意向あり」と回答した割合は、20代が60.5%で全世代中トップでした。
この結果は、2018年の「副業・兼業促進ガイドライン」改正以降に社会へ出た層が、働き方の自由度を前提にキャリアを設計する時代に育ったことが背景にあります。
20代は制度変化の“受益世代”として、副業を自然にキャリア選択に組み込む「副業ネイティブ世代」と位置づけられます。

2.“副業ネイティブ世代”の20代、副業経験は16%に留まる。——全世代で最も高い行動率だが、依然として意向と実行にはギャップあり。
副業を1社でも経験した人の割合は20代が16.0%で、全世代の中で最も高い結果となりました。一般的には、年齢や社会人経験を重ねるほど、さまざまな経験を積む機会が増える傾向があります。しかし今回の副業調査においては、最も若い20代が全世代を上回る結果となり、社会経験の少ない層ほど積極的に行動しているという、興味深い傾向が見られました。
しかし、"副業ネイティブ世代"である20代の副業経験はいまだ6人に1人であり、意向と実際の行動にはギャップがあります。
本業を主軸に据えながらも、副業を通じて新たなスキルや経験を積もうとする
“キャリアビルダー型”の働き方が広がっており、20代はまさに“副業を前提としたキャリア形成”を実践する世代といえます。

3.「副業ネイティブ世代」でも年代が若くなるにつれ、副業意向は高い。
現在の就活学生(26・27卒)の69.1%が「副業可能な会社を重視」と回答。
一方、社会人(23〜25卒)の就活当時の数値は49.1%にとどまりました。
この結果から、近年の学生層では“副業を前提にキャリアを考える動き”が一層強まっていることがわかります。

また、副業を志向する理由を比較すると、就活学生(26・27卒)では「キャリアの選択肢を広げるため」(23.7%)、「独立・起業の準備」(21.1%)が上位に挙がり、
将来を見据えた“未来志向”のキャリア形成目的が中心となっています。
一方で、新社会人(23〜25卒)では「収入の柱を増やすため」(39.3%)が最も多く、
社会人としての生活基盤を意識した“現実志向の副業観”へとシフトしていることが確認されました。
この結果から、同じ20代でも、就活学生は“キャリアを拡張するための副業”、社会人は“収入を支えるための副業”と求めるものが明確に異なる構造が見えてきました。
4.20代前半は“スキル習得型”副業が中心——副業は「学ぶ→活かす」キャリア循環へ
副業の内容を年代別に見ると、20代前半(20〜24歳)では「デザイン(21.9%)」「動画制作(15.6%)」など、クリエイティブスキル型の副業が中心でした。オンラインスクールやSNS発信の普及により、個人でも学びながら挑戦できる環境が整っていることが背景にあります。
一方、20代後半(25〜29歳)では「バックオフィス業務」「マーケティング・広報・SNS運用」など、現職で培ったスキルを活かす副業が増加。
20代前半は“スキルを磨く”、後半は“スキルを活かす”段階へとシフトしており、副業がキャリア形成の実験と実践のサイクルとして機能していることが分かります。
この構造は、副業が世代ごとに「学ぶ→活かす」形へと変化していることを示唆しています。

■総括
2018年に厚生労働省が「モデル就業規則」を改正し、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定したことで、日本における副業への認識は大きく変化しました。
制度的な自由度が高まった今、副業はもはや“特別な働き方”ではなく、20代にとっては社会に出た時点から自然な選択肢の一つとなっています。
今回の調査では、20代の6割が副業意向を持ち、就活学生の7割が「副業できる会社」を重視するなど、副業を前提にキャリアを設計する“副業ネイティブ世代”の台頭が明らかになりました。
副業意向・副業経験率ともに20代が全世代で最も高く、「働きながら学ぶ」「複数のキャリアを持つ」ことが当たり前の時代を象徴しています。
一方で、実際に副業を経験した人は20代でも6人に1人程度にとどまり、「やってみたいが、どう始めればよいかわからない」層が依然として多いことも浮き彫りとなりました。
企業側でも制度整備は進む一方で、業務との両立や情報管理、契約形態などの課題が残り、制度と実態の間にはまだギャップが存在しています。
また、世代別の傾向をみると、20代前半は「デザイン」「動画制作」などのスキル習得型副業が中心で、学びながら挑戦する傾向が強く見られました。
20代後半からは「システム開発」「マーケティング」などのスキル活用型副業が増え、副業は世代ごとに「学ぶ→活かす」形へと進化していることが分かります。
特に20代前半は、副業を“収入を補う手段”ではなく、“キャリアを拡張する実験の場”として捉えており、まさに副業ネイティブ世代の象徴といえます。副業は今や、ライフステージに応じて形を変えるキャリア構築の手段となりつつあります。
ガイドライン制定から7年を経た今、制度としての整備が「働く自由」を後押しする中で、今後は“誰もが始めやすい副業環境”を整える支援や教育が、企業・個人の双方に求められていくと考えられます。
■「副業はじめる塾」アーカイブ配信開始
2025年10月18日(土)、フリー株式会社様と共催で開催したイベント「副業はじめる塾」を、期間限定でアーカイブ公開しています。
当日は、本業に活かせるスキルの磨き方、職種別の副業事例、実際の案件の受け取り方など、“はじめての副業”に踏み出すための実践的なヒントが多く語られました。
見逃した方はもちろん、もう一度内容を整理したい方にもおすすめです。
https://youtrust.jp/lp/archive-side-job-cramschool
■「はじめての副業」 by YOUTRUST
日本のキャリアSNS・YOUTRUST(ユートラスト)が運営する、副業入門者向けの情報メディアです。
副業の基本を基礎から学べる記事や、参加しやすい副業イベント情報など、初めての一歩を後押しするコンテンツを幅広く掲載しています。ぜひご覧ください。
https://youtrust.jp/firstseek/side_job/
■次世代キャリア研究所 初代所長 吉野樹 コメント
働き方やキャリアの常識は、ここ数年で大きく転換期を迎えています。第一弾では“戦略的に自分のキャリアをデザインするキャリアビルダーの増加”について述べましたが、今回はその延長線上にある「副業」という選択肢に、20代の関心が高まっていることに焦点を当てました。
私自身も副業という選択肢を“転職の代替”としてではなく、“キャリアビルディングの前提”として捉えるようになり、挑戦したことがあります。
副業は、自分がどう成長したいかを起点としたキャリアビルディングの手段になりつつあります。
例えば、
-
本業へのコミットメントを保ちながら、より活躍できるように選ぶ副業
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本業と同じくらいスキルを磨きたいという明確な目的を持った副業
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生活や将来の安定のために、副収入を得る目的での副業
副業と一口に言っても、その背景にある目的や意思は、個人によって大きく異なります。大切なのは、“なんとなく”ではなく、“自分の意思に沿った形で副業を選ぶこと”だと感じています。
一方で、意向は高くても「最初の一歩」を踏み出すハードルの高さも、今回の調査で浮き彫りになりました。実務の副業は情報も少なく、いきなり応募するのは勇気がいるものです。
そんな時こそ、知り合いをきっかけに機会が生まれるネットワークリクルーティングに価値があります。YOUTRUSTを通じて、信頼できる人から紹介される副業と出会えることで、20代がより前向きにキャリアを広げられるはずです。
次世代キャリア研究所として、個人の「やりたい」に基づくキャリア選択が当たり前になり、企業の人材戦略にも新しい示唆を与えられるような調査を、今後も継続して行っていきます。
次世代キャリア研究所所長 初代所長 吉野樹 プロフィール

横浜国立大学経営学部卒業後、2020年株式会社YOUTRUSTに新卒入社。主幹事業となるキャリア事業部のカスタマーサクセスの立ち上げに従事。その後、プロダクト開発部における初のPMMやマーケティング部のゼネラルマネージャーを経て、2025年10月よりキャリア事業部部長を務める。初代次世代キャリア研究所所長兼務。
■次世代キャリア研究所とは
次世代キャリア研究所とは、多様化する働き方とキャリア形成の新たなトレンドを捉え、過去・現在・未来のキャリアを前向きに考える“次世代型キャリア”を探求するシンクタンクです。
就職・転職・副業・リスキリング——選択肢が広がる今だからこそ、自分のキャリアにワクワクできる気持ちを育て、広げていくこと。それが、私たちが大切にしていることです。
私たちは、次世代の日本を背負っていく20代の方々の前向きな選択や実際のアクションに注目し、アンケート調査やSNSを通じてリアルな声を拾い上げ、社会に発信していきます。
「自分のキャリアが楽しみになる」 そんなポジティブな感情が社会全体に広がることで、若者一人ひとりの選択肢が増え、未来に希望を持てる社会が生まれると思っています。次世代キャリア研究所は、その連鎖を通じて、“日本のモメンタムを上げる”ことを目指します。
■ ネットワークリクルーティング『YOUTRUST』について

YOUTRUST(ユートラスト)は、日本で働くすべての人のためのキャリアSNSです。このプラットフォームは、仕事仲間とのつながり形成、プロフィールの掲載、タイムラインへの投稿、副業や転職意欲の共有などを通じて、新たな出会いを創出する場として活用いただけます。
友人・知人とのつながりはもちろん、コミュニティへの参加をきっかけにネットワークを広げることでキャリアの可能性を切り拓いていける、ネットワーク型のプラットフォームです。
法人向けには、独自のタレントプールから未来の仲間を採用できるネットワークリクルーティングサービスを提供しています。カンパニーページでの会社紹介、募集の掲載、タレントへのスカウト送信、採用広報のコンテンツ企画など、最適なコミュニケーションで採用成果の最大化を目指して伴走します。
▶ サービスページ:https://youtrust.jp/lp
▶ iOSアプリ:https://apps.apple.com/jp/app/youtrust/id1535785012
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▶ 調査支援「YOUTRUST INSIGHT」:https://lp.youtrust.jp/insight/b
■ 株式会社YOUTRUST 会社概要


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社名 |
株式会社YOUTRUST |
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代表者 |
代表取締役CEO 岩崎 由夏 |
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所在地 |
[本社]東京都渋谷区神宮前5丁目52番2号 青山オーバルビル9階[大阪事務所]大阪府大阪市中央区平野町3丁目1番6号 ビズミックス淀屋橋906号室 |
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事業内容 |
キャリアSNSおよびネットワークリクルーティングサービス「YOUTRUST」の開発・運営 |
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設立 |
2017年12月 |
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正社員 |
112名(2025年9月末時点) |
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問い合わせ先 |
info@youtrust.jp |
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