DX時代、新卒採用の新常識 最終面接はリアルへ回帰、「4社に3社」が対面のみで実施
~ヒューマネージ、6ヶ年の企業の採用動向を発表~
人材の“採用”から“定着”、その先の“活躍”までを支援する人材サービス事業を展開する株式会社ヒューマネージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:齋藤 亮三、以下ヒューマネージ)は、新卒採用活動に関する企業アンケート調査の結果を発表した。
6ヶ年比較で判明。一次面接は90%オンライン、最終面接は75%リアル実施が定着
毎年実施している企業アンケート調査のうち、一次面接および最終面接の実施方法について経年分析をおこなった。新型コロナウイルスの感染が国内で初めて確認された2020年1月から、感染症法上の位置づけが5類に移行した2023年5月までを日本のコロナ禍と定義すると、2021年卒・2022年卒・2023年卒の大学生・大学院生を対象とした新卒採用活動が“コロナ禍の新卒採用”にあたる。
一次面接は、コロナ禍二年目である2022年卒採用から「オンラインのみ」が主となっており、その傾向はコロナ禍後も変わらず、約9割の企業が一次面接はオンラインのみで実施している。オンライン面接は、場所や時間の制限にとらわれず効率的に行うことができ、一次面接=対象者が多く、できるだけ多くの応募者の面接を行いたい企業にとって、オンライン実施は理にかなった手法として広まったことがわかる。
応募者にとっても、オンライン面接は参加しやすいメリットがある。企業の内々定者に実施した調査では、「一次面接と二次面接がオンラインで、地方在住の身としては助かりました」「海外からの就職活動だったため不安を感じていたが、選考がオンラインだったため非常にスムーズに就職活動を進めることができた」といった声があった。
一次面接の実施方法(2021年卒採用~2026年卒採用);

他方、最終面接では「リアル回帰」の傾向が明確に見てとれる。コロナ禍一年目にあたる2021年卒採用では、リアルのみ実施の企業は34.0%だったが、その後、その割合は徐々に増え、2025年卒・2026年卒採用では4社に3社(73.0%)がリアルのみの実施となっている。企業からは、「最終面接前にオフィスを案内して、会社の雰囲気を感じ、“ここで働く”というイメージをもってもらうようにしている」「応募者と直接会ってやりとりすることで、社員や会社の雰囲気とマッチするか掴んでいる」といった意見があった。見極めだけでなく惹きつけの効果を期待してリアルのみの実施としていることが窺え、最終面接においては、リアル実施を主とする傾向は今後も変わらないものと思われる。
応募者にとっても、最終面接のリアル実施については、上記で挙げたような会社の雰囲気の把握や働くイメージの促進につながっている。企業の内々定者に実施した調査では、「最終面接で実際に会ってお話しして、自分を魅力的に思っていただき、内定をいただけたのかなと感じました」といった声もあり、最終段階において実際に会って判断されることで、ポジティブな納得感が生まれているようだ。
最終面接の実施方法(2021年卒採用~2026年卒採用);

弊社の考察―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
コロナ禍を機に企業活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)が一気に進み、その後、AIの登場によりいっそう加速しています。企業の採用活動においても同様の動きがみられます。
そのようななか、新卒採用においては、「一次面接」と「最終面接」ではっきりとした違いがみられました。一次面接は、先に挙げた企業・応募者双方のメリットに加え、売り手市場という背景や効率を重視する“タイパ志向”もあり、企業へ応募する段階(初期段階)では、オンライン面接=応募者のハードルを下げる効果があると考えられます。他方、最終面接はリアルへ回帰しています。最終段階の対面のやりとりを通じて、企業は見極めと惹きつけを行い、応募者は社内の雰囲気や社員の人柄などを直に感じ取っていることが窺えます。「入社後のミスマッチを防ぎたい」という強い思いもあって、「一次面接はオンライン、最終面接は対面実施」という新常識が定着したと考えられます。
昨今、AI活用の広がりにより、エントリーシートなどでは応募者の差がみえにくくなっているというお声を伺います。今後は、インターンシップや社員面談など一つ一つの接点での様子、適性検査の結果といった複数の情報を組み合わせ、多面的に判断することがより重要となるでしょう。オンラインを活用して接点を最大化することと、リアルでの接点から得られる情報を戦略的に活用することが、自社にフィットする人材の採用につながる鍵といえそうです。
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分析対象;

内容 |
新卒採用に関するアンケート |
対象 |
ヒューマネージが提供する採用管理システム「i-web」ご利用企業の採用ご担当者様 |
実施期間 |
2021年卒・2022年卒:2021年3月 2023年卒:2022年3月 2024年卒:2023年1月 2025年卒:2024年1月 2026年卒:2025年3月 |
有効回答数 |
130社 |
株式会社ヒューマネージについて;
社名:株式会社ヒューマネージ https://www.humanage.co.jp/
代表取締役社長:齋藤 亮三
創業:1988年11月10日(設立:2004年12月1日)
資本金:50百万円
本社所在地:東京都千代田区紀尾井町 4-1 ニューオータニ ガーデンコート 18 階
主要事業:採用ソリューション事業、適性アセスメント事業、ウェルビーイングソリューション事業
以上
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