ISID、次世代モビリティのバーチャルシミュレーション拠点「VDX Studio」を開設
~最先端設備とシミュレーションモデルをワンストップで提供する国内初のレンタルスタジオ~
株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:名和 亮一、以下 ISID)とグループ会社の株式会社エステック(本社:横浜市中区、代表取締役社長:筒井 桂一郎、以下 エステック)は、次世代モビリティのバーチャルシミュレーション拠点として「VDX Studio(Virtual Driving Experience Studio:ヴィデックス スタジオ)」を、9月1日に開設します。
開設するVDX Studioは、温室効果ガス排出ゼロに向けクルマづくりが大きく変化する中、自動車メーカーやサプライヤーだけでなく、モビリティビジネスに携わる幅広い企業を対象に、実車試験に基づく高精度なシミュレーションモデル・ソフトウエアと、実車走行さながらの体感ができるハイスペックなドライビングシミュレータの両方をあわせて提供する日本初※のレンタル型スタジオです。
VDX Studioでは、ドライバーや歩行者の危険を伴うテスト、気象条件や時間帯によって変化する車両の挙動やドライバーの感性など、実車では困難なテストを容易に条件変更しながら繰り返し実施することが可能です。
実車が存在しない開発初期段階でサービスや機能の妥当性を体感・検証することで、開発の手戻りを減らすだけでなく、映像・音・振動・コンテンツが一体となった実車さながらの走行テストを通じ、顧客体験や人間の感性を重視した新たなモビリティや関連製品・サービスの創出をサポートします。
※ドライビングシミュレータ・実車試験を通じて作成されたシミュレーションモデル・ソフトウエアを統合して提供するレンタル型スタジオとして。(2022年6月時点、自社調べ)
- 背景
この課題を解決する施設として、ISIDのシステムインテグレーション力と、エステックの強みである実験と解析を統合したエンジニアリング力を組み合わせ、VDX Studioを開設します。再現性の高いドライビングシミュレーションにより、実車のない開発初期段階において、音響や振動を含めたドライバーのリアルな体験を再現し、ダイナミックな検証を行えます。例えば、EVなどの制御ロジックの感性評価や室内空間の快適性評価、歩行者飛出しなど危険シーンのシナリオに基づく自動運転ロジックの安全性検証、企画段階の新機能コンセプトの妥当性評価などが想定されます。VDX Studioの活用により、EVなどの次世代モビリティや関連製品開発のフロントローディング※2を実現します。
- VDX Studioの概要
名称:VDX Studio(Virtual Driving Experience Studio)
所在地:神奈川県横浜市金沢区福浦2-6-15(エステック技術開発センター音響実験棟内)
サービス内容:ドライビングシミュレータ施設のレンタル、実験代行
設備面積:32㎡
開設日:2022年9月1日
- 提供サービス
(1)コンサルティングサービス
顧客ごとの課題をヒアリングし、効果的なVDX Studioの活用方法やシステム構成、機器のカスタマイズを提案します。利用期間において検証と必要データの取得を確実に実現できるよう、専門のコンサルタントが試乗内容のカスタマイズなども交えながら、スタジオのより効果的な使用方法を事前検証します。
(2)ウォークインサービス(レンタル利用)
スタジオ設備を1日単位でレンタルできるサービスです。検証に際し必要な車両モデル・コンテンツデータは利用者が開発中のデータを持ち込むことが可能です。検証データを持たない利用者向けにはコンサルティングサービスを基に、ISIDとエステックがデータ提供を行います。
代表的な車両や一般道・高速道路などのコンテンツはオプションでの利用が可能であり、スケジュールの制約がある評価にも活用できます。
(3)プロフェッショナルサービス(試験委託・市場調査)
専任スタッフが指定された条件に則りバーチャルテストを代行し、各種テストや分析結果など顧客の要望に合わせたレポートを提供します。実車テストに比べ期間やコスト面で大きなメリットを生み出すことが可能です。
一般被験者を募りたい場合はVDX Studioを会場にすることで、会社名を公表することなく新機能やコンセプトの市場評価を収集することができます。被験者の募集から当日の運営、結果の収集と分析までトータルで提供します。
ISIDは1975年の創業以来、製造業のものづくりプロセスにおける企画、設計開発、生産準備を先進のITソリューションにより支援してきました。xR領域においても、2020年に専任組織「エンタープライズxRセンター」を設置するなど、企業におけるxR活用を支援しています。またエステックは、実験技術とシミュレーション技術を組み合わせた高度なエンジニアリングサービスを強みとしています。両社は双方の強みを生かしたVDX Studioのサービス提供を通じ、モビリティ業界の革新と発展に寄与します。
※1 CASE:100年に1度の変革期にあるといわれる自動車産業の新たな潮流で、次世代技術やサービスを意味する4つの英語の頭文字をつなげた造語。Connected(コネクテッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)を指す。
※2 フロントローディング:製品開発プロセスの初期工程にリソースを投じ、今まで後工程で行われていた作業を前倒しで進める手法。できる限り早い段階で多くの問題点やリスクを洗い出し、対策を講じることで、初期段階から設計品質を高めることができる。
* 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
関連情報
・ ドライビングシミュレーター「VTD」導入で設計開発とマーケティングを強化(豊田合成株式会社)
https://www.isid.co.jp/case/case/2022toyotagosei.html
■電通国際情報サービス(ISID)について
ISIDは、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」をビジョンに、社会や企業のデジタルトランスフォーメーションを、確かな技術力と創造力で支援しています。金融、製造、ビジネスソリューション、コミュニケーションITの4領域で培ったソリューションの提供に加え、テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、顧客、生活者、社会の進化と共存に寄与するソリューションを生み出し続けます。詳細は、公式WEBサイトをご覧ください。
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