【2026年卒業生 製造業内定者意識調査】製造業に期待する未来は「グローバル市場のリード」がトップ 内定者の6割超が「AI技術との共存」は当たり前と予測

キャディ株式会社

製造業のデジタル変革に挑むキャディ株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:加藤 勇志郎)は、製造業に内定が決まっている大学生・大学院生81名を対象に、「製造業に関する意識調査」を実施しました。

製造業はかねてより、「人材不足」や「技能継承の難しさ」といった課題が深刻化しており、次世代人材の確保と育成が業界全体の喫緊のテーマとなっています。

こうした背景のもと、当社では2026年に製造業へ入社予定の内定者を対象に、意識調査を実施しました。多くの企業が10月に内定式を控えるこのタイミングで、就職活動前後における業界イメージや志望理由、AI・デジタル活用への期待など、次世代のビジネスパーソンが製造業に抱くリアルな声を明らかにすることを目的としています。

■ 調査サマリー

● 就職活動前に製造業に持っていたイメージは「どちらかというとポジティブ」(46.9%)、「ポジティブ」(25.9%)を合わせて72.8%にのぼり、元々業界に対して好印象を持っている学生が応募し内定を得ていることが明らかになりました。

● 業界に対してポジティブなイメージを持つ内定者の半数以上が「若いうちから現場で経験を積み成長できそう」(55.9%)と成長実感に期待。

● 内定後の製造業イメージは、「ポジティブなイメージ」を選択した人数(59名)は維持されたものの、「上下関係が厳しそう」(9.9%)「決まりきったやり方で成長の幅が狭そう」(7.4%)といった項目がやや増加し、働く環境への懸念も一部見られました。

● 就職活動前後での業界に対するイメージが変化したきっかけは「インターン」(13.6%)「面接での会話」(12.3%)「家族・友人・先生の話」(12.3%)など、“直接接点”と“身近な人の声”。対話や信頼できる人からの影響が大きい傾向にある様子がうかがえます。

● 製造業への志望理由は、「ものづくりに関わりたい」「選考が進み自然と決まった」が同率1位(いずれも18.5%)。「社会や暮らしを支える仕事」「安定性」(いずれも17.3%)と合わせて、仕事の魅力(志望動機)と内的要因(結果や安定志向)がバランスよく上位を占めました。

● 今後の製造業におけるAI・ロボット活用は、6割以上が「幅広い業務で使われるようになる」と回答。「人と技術が共存する未来」が主流の見立てで、限定的な活用や発展しないと考える内定者は一部(16.1%)にとどまりました。

● AI・ロボット活用に期待することとして、品質や精度の向上(37.0%)、人がやるべき業務に集中できる環境の整備(24.7%)など、“人の価値を高める”視点が強く見られました。

● AIにより、製造業全体で「新しい価値が生まれる」(43.2%)「より良い方向に進む」

(24.7%)と考える内定者が約7割となりました。技術革新が産業構造や業界全体を進化させるとの期待が読み取れます。

● 実際にAIや新しい技術に関わってみたい内定者は約9割となりました。「製品設計やサービス開発」(21.0%)「工場の効率化」(16.0%)「トラブル検知」(14.8%)など、活用領域も多岐にわたる結果となりました。

● 製造業の未来像については、「グローバル市場をリードする企業に」(32.1%)「持続可能な社会に貢献」(27.2%)が上位になりました。製造業が持つ国際競争力や社会的使命に共感している内定者が多く、社会貢献志向が強く現れました。

■ 調査結果

● 製造業へのイメージ、「ポジティブ」「どちらかというとポジティブ」の合計が約7割と、就職活動前から好印象を抱いていた学生が多く内定している実態がうかがえます。

  • 製造業に内定した学生の約7割が就職活動前から製造業界に対してポジティブな印象を持っていたことが明らかになりました。

  • 製造業に対する印象が良い学生が内定を獲得していることを示しており、業界への関心の強さや情報収集意欲が、結果として志望度や選考突破率に影響している可能性もあります。

● 製造業での就業が「自身の成長に繋がりそう」と考える内定者が過半数という結果になりました。

  • 就職活動前に製造業に対してポジティブな印象を持っていた内定者のうち、55.9%が「若いうちから現場で経験を積み成長できそう」と回答、成長の場として評価していることがわかりました。

  • 一方で、「社会インフラを支える」など社会貢献性に魅力を感じる層も一定数存在し、成長機会と社会的意義の両面が、製造業の志望動機に影響を与えていると考えられます。

● 内定後の製造業に対するイメージの変化は、ポジティブなイメージを持つ人数は変わらず、「何も感じていなかった」層が働く環境への懸念などを示す結果に。

  • 内定後に製造業への印象が変化した学生からは、「上下関係が厳しそう(9.9%)」「決まったやり方で成長の幅が狭そう(7.4%)」といった、要素が上げられました。

  • 一方でポジティブなイメージ層では、「人々の生活やインフラを支える仕事」という社会的意義に注目が移っており、就活を通じて“業務内容の意義”は理解された一方、“働く現場の実態”に課題感を持った内定者もいたことが読み取れます。

● イメージ変化のきっかけは「インターンでの体験」(13.6%)が最多。次いで「面接での会話」「家族・友人・先生からの話」「特に印象は変わっていない」が12.3%で並び、直接接点や親しい人からの影響が大きいことが明らかになりました。

  • 内定前後で製造業の印象が変わった理由は多岐に渡るが、上位には「インターンでの体験」「面接での会話」など、企業との直接接点が並び、さらに「家族・友人・先生」など親しい人からの影響も上位にランクインしました。

  • 学生が製造業に対するイメージを形成・更新していく際には、1対1の関係性を主としたリアルな体験が大きく影響していると考えられます。

● 製造業の志望理由の上位4つは、仕事の魅力(「ものづくりに関わりたい」「社会や暮らしを支える仕事だから」)と、個人の内的要因(「選考の結果自然と決まった」「安定性や将来性」)が拮抗しており、いずれも17〜18%台で並びました。

  • 就職先として製造業に興味を持った理由として多かったのは、「ものづくりに関わりたい」「社会や暮らしを支える仕事だから」といった“製造業そのものの魅力”と、「選考の結果」「安定性・将来性」といった“自分の判断や志向”という、異なる2つの軸からの回答でした。

  • 製造業への志望理由は、業界への共感だけでなく、選考プロセスや将来展望などの個人的な判断にも左右される傾向が見られます。

● 内定者の6割超が、AI・ロボットは「あらゆる業務で活用されるようになる」と予想しており、今後の技術共存に前向きな姿勢がうかがえます。

  • AIやロボットの活用について、「幅広い業務で使われる(46.9%)」に加え、「業界全体の仕事のあり方が変わる(13.6%)」と答えた人を合わせると6割超に達します。

  • これにより、過半数の内定者が製造業におけるAI・ロボットの今後の浸透に対して肯定的であり、技術との協働を前提に捉えていることがうかがえます。

● 9割以上の内定者がAI・ロボット導入による業務効率化に期待をしていることが明らかに。

  • AIやロボット技術の導入に対して「特に期待していない」と回答した内定者はわずか8.6%にとどまり、9割以上が業務効率化など何らかの期待を持っていることが明らかになりました。

  • 内定者たちは、単なる省人化ではなく、「品質や精度の向上」や「人がやるべき仕事に集中できる環境」といった、AI導入によって“人がコア業務に注力できる状態”が実現されることを重視していることがうかがえます。

● 約7割(67.9%)の内定者が、AI活用によって「新しい価値の創出」や「産業の良い方向への進化」が進むと考えていることがわかりました。

  • AIなどの技術が製造業に浸透することで、どのように変化していくかを尋ねたところ、「これまでにない新しい価値が生まれていく」(43.2%)、「業務や仕組みが効率化され、産業全体がより良い方向に進むと思う」(24.7%)といったポジティブな変化を期待する声が全体の7割近くを占めました。

  • 一方で、「一部は変わっていくが、大きな変化にはならないと思う」(27.2%)という回答も一定数見られ、変化には期待しつつも、急激な進展には慎重な見方をする内定者もいることがうかがえます。

● 約9割の内定者が、製品設計や現場改善など、AIや新技術の活用に関わってみたいと回答。

  • 入社後にAIや新しい技術に関わってみたい業務領域を尋ねたところ、「製品やサービスの設計・開発に活かす」(21.0%)が最多となりました。続いて「工場や現場の作業を効率化する仕組みづくり」(16.0%)、「不良品やトラブルを早く見つける仕組みづくり」(14.8%)など、企画・設計から製造現場の改善、分析支援に至るまで、活用イメージは多岐にわたることがわかりました。

  • 一方で、現在の製造業におけるAIの主な活用領域は、「情報収集・アイデア出し」「社内文書や報告書の作成」が中心となっています。(キャディ調べ https://caddi.com/press/20250519/)こうした現状と比較すると、内定者はより広い視野でAIの可能性を捉えており、単なる運用ではなく、AIをどのように業務や製品に活かすかを構想・設計することへの関心が高い傾向が見られました。

● 製造業の未来への期待は「世界をリードする企業が増えてほしい(32.1%)」が最多で、グローバル競争力や社会貢献への期待が強いことがうかがえます。

製造業の未来に対する内定者の期待は分散するものの、「グローバル市場でさらに存在感を高め、世界をリードする企業が増えてほしい」(32.1%)が最多となったほか、「持続可能な社会に貢献するようなものづくりが広がってほしい」(27.2%)も続きました。これらの回答から、製造業が単なる産業の一つとしてではなく、社会や地球全体に影響を与える存在として期待されていることがうかがえます。

<解説>

人材不足や技能承継といった構造的課題を抱える製造業に対し、内定者たちはその未来に明確な期待を寄せており、中でも、「グローバル市場をリードする存在」や「持続可能な社会への貢献」といった未来像に共感する声が多く、製造業が担う国際的・社会的役割への理解がうかがえます。

また、AIやロボットに対しては、単なる省力化の手段ではなく、「品質や精度の向上」「人が本来集中すべき業務へのシフト」といった“人の価値を高める”方向での活用に期待が集まっており、AIを前提とした新しい働き方への前向きな意識が定着しつつあることがわかります。

実際にAIや新しい技術に関わってみたいと回答した内定者は9割にのぼり、製品設計・工場の効率化・トラブル検知など、活用シーンも多岐にわたります。こうした結果からは、テクノロジーを自ら使いこなすことを当たり前と捉え、その先にある価値創出に関わっていこうとする、“AIネイティブ世代”ならではのマインドが読み取れます。

人手不足を補う存在としてのAIではなく、未来を創る手段としてのAI活用を志向する若い世代の意識こそが、製造業に変革をもたらす鍵となりそうです。

===調査概要=====================================

調査名称: 製造業界に対する内定者意識調査

調査期間:2025年 8月21日(月)~ 9月2日(火)

調査方法:インターネット調査

調査対象者:製造業界の企業に内定した大学4年生、大学院生

有効回答数:スクリーニング調査 2,339名、本調査 81名

表記:四捨五入し、小数第1位までの値で記載

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キャディ株式会社

キャディ株式会社

キャディ株式会社は、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに掲げ、点在するデータ・経験を資産化し、新たな価値を創出する「製造業AIデータプラットフォームCADDi」を開発・提供するスタートアップ企業です。アプリケーションである「製造業データ活用クラウドCADDi Drawer」「製造業AI見積クラウド CADDi Quote」をはじめ、今後もプラットフォーム上に様々なアプリケーションを提供予定です。日本をはじめアメリカ、ベトナム、タイを含む4カ国で事業を展開し、製造業のグローバルな変革を実現していきます。累計エクイティ資金調達額は257.3億円。


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会社概要

キャディ株式会社

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URL
https://caddi.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都台東区浅草橋4-2-2 D'sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)
電話番号
03-6843-3802
代表者名
加藤 勇志郎
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2017年11月