船舶の燃料転換で川崎港におけるCO2排出量を削減!バイオ燃料供給実証に向けて3者協定を締結
公共港湾施設を活用する、常設のバージを介した船舶用バイオ燃料供給の取組みを先行

川崎市、NX商事株式会社(東京都港区)、兼松ペトロ株式会社(東京都千代田区)の3者は、川崎港における船舶へのバイオ燃料(脱炭素燃料)の供給実証事業を協働で実施することとなり、本日、協定を締結しました。
本実証実験では、川崎港のカーボンニュートラル化を目指す川崎市と、船舶燃料の脱炭素化に取り組むNX商事株式会社及び兼松ペトロ株式会社が協力して、川崎市内の港湾施設に設置した船舶への燃料供給用ステーションバージ(台船)に、国内や海外から調達したバイオ燃料(FAMEを予定)を供給。バージ内で重油と混合し、混合した燃料(B24)をバンカリング船を介して本船に供給します。
バイオ燃料は、既存の設備をそのまま活用して導入することができるため、脱炭素化につなげやすいことが特長です。公共港湾施設を活用する、常設のバージを介した船舶用バイオ燃料供給の取組は国内でもめずらしい事例です。港湾の脱炭素化に向け、船舶の代替燃料として注目されているバイオ燃料の供給体制を構築し、CO2削減効果の検証やニーズ把握、運用上の課題抽出などを行います。

実証事業イメージ
1 協定名「川崎港における船舶等への脱炭素燃料供給実証事業に関する基本協定」
2 締結日 令和7年4月24日(木)
3 連携協力事項
(1)川崎港における脱炭素燃料の普及・利用促進に向けた効果検証及び課題整理並びに課題解決手法
の検討
(2)川崎市内で排出される廃食油等の脱炭素燃料原料への活用
(3)自然災害発生時等の緊急時における脱炭素燃料の非常用燃料としての活用
3 締結式出席者
(1)川崎市長 福田 紀彦
(2)NX商事株式会社 青木 進(あおき すすむ)代表取締役社長
(3)兼松ペトロ株式会社 西山 勉(にしやま つとむ)代表取締役社長
4 締結式の様子

5 協定締結を受けた各代表者からのコメント
(1)川崎市 福田 紀彦 市長
川崎港や川崎臨海部のカーボンニュートラル化は喫緊の課題であると感じており、その中でトランジションの取組を進めていくことが重要だと考えています。バイオ燃料は既存のエンジンやインフラを活用できるため、移行のハードルが低く、脱炭素化を進めるうえで有効な手段と考えています。今回の実証事業は、供給体制の構築に向けた重要な第一歩であり、多くのパートナーと連携できることに感謝しています。今後はNX商事様、兼松ペトロ様とともに技術的・運用的な課題も含めて検討を深め、川崎港のカーボンニュートラル化と持続可能な港湾運営の実現に向けた道筋を築いてまいります。
(2)NX商事(株) 青木 進 代表取締役社長
当社は、NXグループの中で、物流サポートを担う商社として、エネルギー事業をはじめとした多様な事業を展開しています。2024年よりロジスティクス分野から排出されるCO2削減への取組として、船舶向けバイオ燃料の供給を開始しました。
我が国でも重要な港湾である川崎港におきまして本実証事業を実施し、船舶用バイオ燃料の供給体制を確立していくことにより、川崎市様が掲げる脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」の実現、さらにはサステナビリティ社会の実現へ貢献してまいります。
(3)兼松ペトロ(株) 西山 勉 代表取締役社長
兼松ペトロは、長年にわたり船舶燃料の供給を担ってまいりました。今回の実証では、その知見を活かし、川崎港および東京湾内における安定的なバイオ燃料供給の実現に貢献してまいります。 バイオ燃料は、既存の設備を活用できる脱炭素燃料として注目されており、持続可能なエネルギー転換の一端を担うものと確信しております。 今後も関係各所と連携を深めながら、港湾物流の脱炭素化という社会課題の解決に、実務面からしっかりと貢献してまいります。
6 実証実験の概要
別紙添付資料をダウンロードいただき、ご確認ください。
【問合せ先】
川崎市港湾局港湾経営部経営企画課 三枝
電話 044-200-3065
すべての画像