第12回「1stRound」支援先決定およびコーポレートパートナー参画のお知らせ
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長:植田浩輔、以下、「東大IPC」)は、国内最大規模を誇るアカデミア共催起業支援プログラム「1stRound」の第12回支援先を決定いたしました。
またこの度、味の素株式会社(本社:東京都中央区、代表執行役社長 最高経営責任者:中村茂雄)、ENEOS Xplora株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 社長執行役員 CEO :忍田 泰彦)、関西電力株式会社(本社:大阪市北区、取締役代表執行役社長 :森望)が新たにコーポレートパートナーに参画しました。

技術シーズの社会実装を支援、国内最大規模を誇るアカデミア・Non-Equity型起業支援プログラム
日本のアカデミア内には世界に伍する技術シーズが多数ある一方で、早期事業化における支援サポートはまだ十分ではないのが現状です。「1stRound」は、初動を加速させるためのNon-Equity資金支援をはじめ、その事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行うべく、2017年より東京大学を母体に「起業支援プログラム」としてスタートしました。2019年より名称を「1stRound」とし、コーポレートパートナーの参画も得たコンソーシアム形式で展開、その後共催機関を国公立・私立の18大学、4つの国立研究機関の参画まで広げ現在に至ります。(※1)
過去採択企業の資金調達成功率は約90%以上、大手企業との協業も拡大
「1stRound」では、過去8年半、累計93チームを採択し、会社設立・資金調達を支援してまいりました。過去採択チームの資金調達成功率は約90%以上、大型助成金採択率は50%以上を達成しております。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回半数を超えるチームが協業に至っております。採択企業とコーポレートパートナーをはじめとする様々なステークホルダーを繋げ、双方の知見を活かしたより良いスタートアップ創出のためのコミュニティの醸成とともに、技術シーズを活用したスタートアップビジネス促進の加速を目指します。
また、関連大学の起業家教育プログラムとの連携により、全採択数のうち再応募からの採択は20~25%を占めており、アカデミアからの起業をより後押しする、エコシステム構築を目指しています。
新たに味の素、ENEOS Xplora、関西電力が参画し総勢24社へ
「1stRound」には、コーポレートパートナーとして、各業界のリーディングカンパニー(※2)が継続参画しています。この度、新たにコーポレートパートナーとして、食品業界より味の素株式会社、エネルギー業界よりENEOS Xplora株式会社、電力業界より、関西電力株式会社が参画し、総勢24社の支援の下でスタートアップ企業とのオープンイノベーションの加速を図ります。
第13回公募について
本プログラムは1年に2回実施しており、2025年4月14日より第13回「1stRound」の公募を開始しております(応募締切:2025年6月2日)。
詳細は以下のURLよりご参照ください。
https://www.1stround.jp/
また、2024年12月に開催された第12回「1stRound」審査会では、9件の採択を決定しました。これにより、過去9年での採択数は累計102件となりました。採択9件について、以下にご紹介いたします。
第12回「1stRound」採択企業 紹介
株式会社DubGuild 代表取締役CEO 大嶽匡俊
https://dubguild.com/
DubGuildは「世界で最も優れたAI吹き替え技術」を開発し、あらゆるコンテンツが世界中へ届けられる未来を切り拓くことを目指しています。弊社の製品では、原作の魅力を引き出しながら、吹き替え先言語の話者が求める幅広い表現を生み出すためのAI吹き替え技術や、それを活用するインターフェースを提供しています。CS専攻を中心とした音声・自然言語処理を専門とする研究者が集まり、研究開発に取り組んでいます。ぜひ私たちの仲間に加わってください!
AcceleBody株式会社 代表取締役CTO 青木治雄、代表取締役CEO 中村 綾太
https://www.accelebody.com/
私たちは、人生最後の10年の健康を脅かす足腰の問題に挑んでいます。整形外科でのリハビリテーションでは、品質(評価や治療の質)と量(患者数や収益)の両立が難しいという課題があります。そこで私たちは、ロボット制御技術を応用することで、1台のカメラで、これまで臨床現場では難しかった関節負荷などの治療に役立つ指標を1分で信頼性高く計測できる動作分析システムを開発しています。この技術を全国1.7万件の整形外科へ提供し、人々の健康寿命の延伸に貢献することを目指します。
株式会社QioN 代表取締役社長 CEO 平野祥久
https://qion.green/
私たちは、肥料やクリーン燃料といった人類の生活を支える物質の原料であるアンモニアを、どこでも、低コストで製造する技術の開発に挑戦しています。この課題を解決するため、再生可能エネルギーを用いて身近な原料と電気から従来法を超えるエネルギー効率でアンモニアを得る手法を開発し、従来より小規模な製造でも半分以下のコストで製造できる製造技術の確立を目指しています。年間150万トン以上あるグローバルアンモニア需要の15%に提供することで、コストやCO2の削減、ひいては飢餓や紛争といった社会課題の解決を目指します。
YasAI 代表 水谷航悠、平田裕也
私たちは農業界の人手不足問題を解決するため、農作物の等級を自動で判定するAI選果システム「YasAI」を開発してきました。 NEDO NEP開拓コース、未踏アドバンストを経て1stRoundに採択され、現在はAI技術の既存産業への応用を目指し、選果のほか様々な事業機会を探索中です。
株式会社Freezo 代表取締役CEO 水野竣介
https://freezo.jp/
私たちFreezoは、大型の冷凍冷蔵倉庫に対して、独自のAI・数理最適化技術により冷凍機を自動で最適に制御することで電気代を削減する制御システムを開発しています。将来的には、複数の冷凍機をまとめて制御することで調整力としての活用も目指しています。冷熱を活用してカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
株式会社fff fortississimo 代表取締役(CEO)入澤寿平
https://fff-fortississimo.com/company/
私たちfff社は世界最高レベルの技術を基盤とした、最先端繊維材料の開発とその事業化に挑戦しています。特に、省エネ・新エネ分野で欠かせない素材である炭素繊維の事業化に注力しています。その製造コストが用途拡大の障壁であった中で、特有の物性は既存品のまま、
サステナブルな原料から低コストな製造方法を確立しています。未来型炭素繊維でこの業界に革新を起こしてまいります。
ANAX Optics株式会社 CEO 桐野宙治
https://anax.jp/
私たちANAX Opticsは革新的な光学設計技術をもとに起業し、光学設計や製造を支援するソフト開発で業界全体のパイを拡げ、人類社会へ貢献することを目指しています。独自技術で進化させたライトフィールド光学を用いて、工業検査カメラや三次元光ピンセットの開発も行い、新たなイノベーションの芽を育てます。
SAKIYA株式会社 代表取締役 渡邉顕人・野田元 技術顧問 山口大翔
https://sakiya.co.jp/
弊社は、電磁波を用いた透視スキャン技術により、木材の節・密度・強度を計測・可視化する技術を開発しています。数ミリ単位の欠点まで検出・可視化できるため、木取りなどの工夫による歩留まりの大幅な向上や、加工作業の手戻り削減に寄与します。木材は内部の状態が個体ごとに異なるうえ、非破壊検査技術がほとんど普及していなかったことから、歩留まりの向上や性能評価が難しい分野でした。弊社はこの課題に対して、木材の検査プロセスを抜本的に変革し、さらなる品質向上と安定供給に貢献してまいります。
Hasana Biosciences Inc. President and CEO William Kuziel
http://hasanabio.com/
Hasana Biosciencesは、自己免疫疾患や炎症性疾患に対する新たな治療コンセプトを切り開く革新的なバイオテクノロジー・スタートアップです。Hasana Bioは、世界トップクラスのリーダーシップチームとバイオ医薬品の創薬・開発における専門知識を活かし、アトピー性疾患の治療に向けた新たなモダリティと革新的な医薬品に注力しています。
東大IPCは「1stRound」の活動を通じて、アカデミア関連スタートアップの更なる裾野拡大と、日本企業のオープンイノベーション活動を支援してまいります。
国内最大規模を誇る、アカデミア横断・Non-Equity型起業支援プログラム「1stRound」
「1stRound」は、大学・研究機関に関連する優れた技術や着想の事業化、社会実装を支援する国内最大規模のアカデミア横断型起業支援プログラムです。採択後はハンズオン支援および各社最大1,000万円の活動資金の提供に加え、コーポレートパートナーとの協業機会の創出にも注力しております。
さらに、東大IPCが運営するオープンイノベーション推進1号ファンド(AOI1号ファンド)をはじめとするベンチャーキャピタル等による資金調達の支援や、経営人材の育成・発掘、事業連携等のネットワークを共有することで採択先の事業の垂直立ち上げを目指します。
東京大学をはじめとする国公立大学、国立研究機関が創出する先進的な研究・技術を活用し、起業を目指す大学関係者の一層の発掘・支援を広げてまいります。
※1
2021年4月に、東京大学に加え、筑波大学、東京科学大学(24年10月東京医科歯科大学、東京工業大学が統合) が参画し国内初の大学共催起業支援プログラムへと進化しました。
2022年4月、神戸大学、名古屋大学、一橋大学、北海道大学
2023年3月、九州大学、慶應義塾大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学
2024年4月、沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、金沢大学、近畿大学、東京理科大学、日本原子力研究開発機構(JAEA)、量子科学技術研究開発機構(QST
2024年10月、静岡県立大学、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、理化学研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)
以上、18大学4国立研究機関が参画しています。
※2
JR 東日本スタートアップ株式会社、ピー・シー・エー株式会社、芙蓉総合リース株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、三井不動産株式会社、三菱重工業株式会社、BIPROGY株式会社、東日本高速道路株式会社、日本ゼオン株式会社、エプソンクロスインベストメント株式会社、三菱地所株式会社、Yamauchi No.10 Family Office、ダイキン工業株式会社、株式会社STNet、三井物産株式会社、ホンダ・イノベーションズ株式会社、日立建機株式会社、三菱商事株式会社、阪急阪神ホールディングス株式会社、九州電力株式会社、株式会社サニックス(順不同)
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
概要 アカデミア関連スタートアップ・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 植田浩輔
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
https://www.1stround.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当者:長坂英樹
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