【台湾情報】台湾のエネルギー貯蔵産業における主要企業の動向<ワイズ機械業界ジャーナル2022年10月第3週号発行>

〜台湾機械・エネルギー・電子・自動車業界の最新動向を分析する〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年10月第3週号を発行しました。今週号では、車両業界、機械設備業界、台湾ファスナー界の技術王の安拓実業(アンカー・ファスナーズ)とエネルギー業界の動向を紹介します。


<最新号目次>
  • 台湾車両産業トピックスと主要車両動力システムメーカーの動向
  • 機械設備メーカー、半導体のニッチ分野に参入
  • 台湾ファスナー界の技術王 安拓実業(アンカー・ファスナーズ)
  • 台湾のエネルギー貯蔵産業における主要企業の動向
<台湾のエネルギー貯蔵産業における主要企業の動向>
ネルギー貯蔵産業は大規模な商機の創出が見込まれている
 台湾におけるグリーンエネルギー関連のインフラ建設は過去数年、発電施設に偏って進められてきた。かつ「再生能源(再生可能エネルギー)発展条例」に関連項目が設けられなかったことが理由となり、企業の参入意欲を喚起することができず、台湾のエネルギー貯蔵市場の発展を遅らせてきた。
 ただ最近、こうした状況にも変化が生じており、経済部は2021年、台湾電力(台電、TPC)に対し、エネルギー貯蔵容量を2025年に1ギガワット(GW)まで引き上げるとともに、太陽光発電所に連結する500メガワット(MW)分の貯蔵システムを新設するよう指示した。うち160MW分はTPCが建設し、残りの840MW分は民間業者に参入を開放する。その後、市場での取引を通じてTPCが貯蔵された電力を適宜購入する方針だ。
 台湾におけるエネルギー貯蔵市場では現在、需要が供給を上回っており、参入企業が提供する貯蔵サービスの多くは公定価格に基づく取引により安定した利益を獲得できる状態で、大規模な商機の創出が見込まれている。
 このため、▽台達電子(デルタ)、▽康舒科技(アクベル・ポリテック)、▽台湾水泥(台湾セメント、TCC)といった企業が同市場に参入しており、関連補助の申請件数は今年ここまで228件、稼働した施設は12件、設備容量は38.3MWとなっている。

台達電子、川上から川下まで十全な事業展開
 台達電子(デルタ・エレクトロニクス)のエネルギー貯蔵製品はラインナップが充実しており、包括的なソリューションを提供することが可能となっている。自社ブランドのエネルギー貯蔵製品を欧米、日本に向けて輸出するだけでなく、既に海外において20件以上のエネルギー貯蔵システムの設置経験を有している。
 また同社は、TPCの▽dReg0.25、▽dReg0.5、▽sRegの3種類全ての運転予備力テストに初めて合格した企業で、最も難易度が高く、より正確な出力が求められる運転予備力市場への参入が可能となっており、2021年にはエネルギー貯蔵事業と充電スタンド事業の売上高構成比が10%に達した。

康舒科技、エネルギー貯蔵施設を積極開発
 康舒科技(アクベル・ポリテック)はエネルギー貯蔵施設の開発に積極的に取り組んでおり、2023年には自動周波数制御装置(AFC)補助サービスの提供を正式に開始する予定だ。このほか新エネルギー事業では現在、台湾全土で開発中の合計出力150MW分の発電所のうち、既に91MW分が稼働しており、2023年第1四半期にはさらに45MW分が送電を開始する予定だ。
 最終的には発電容量500MW達成を目標とする。売電事業については現在、再生可能エネルギーによって発電された500万キロワット時(kWh)の電力を供給しており、2022年第3四半期には新たに1200万kWhの供給契約を締結し、通年の売電量は3500万kWhを超える見通しだ。

台湾水泥、グリーン商機を捉えて事業転換
 台湾水泥(台湾セメント、TCC)は、1億3200万ユーロを投じてフランスのNHOA(ニュー・ホライゾンズ・アヘッド、ノア、旧エンジーEPS)を買収し、エネルギー貯蔵システムの設置容量でフルエンス・エナジー、NEC、テスラと肩を並べ一躍、世界4位に浮上した。(続く)
ワイズ機械業界ジャーナル

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設立:1996年11月
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業種
サービス業
本社所在地
中華民国台北市襄陽路9號8F 富邦銀行襄陽分行大樓
電話番号
-
代表者名
吉本康志
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
1996年11月