フードホールが1つのレストランに変わる、モバイルオーダーの新たな仕掛け- NEW PORT導入事例 vol.4
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2024年に開業した「働・遊・住」を兼ね備える大型複合施設「Shibuya Sakura Stage」。当施設の4Fに位置するフードホール・SHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALLで、全店舗の料理をスマホから注文・決済できるモバイルオーダーシステム「NEW PORT」をご活用いただいています。昼はフードコートのように、夜はワンレストランのように。フルモバイルオーダーで店舗をレジ業務から解放し、一度席に着けばどの店舗の料理も好きな時に楽しめるレストラン体験をプロデュースするご担当者様に、次世代型フードホールに込める思いをうかがいました。
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林 永子様(東急不動産株式会社 都市事業ユニット 渋谷事業本部 渋谷運営事業部 渋谷・代官山エリアグループ 課長)
若山 まり様(東急不動産SCマネジメント株式会社 運営推進本部第1運営部 渋谷プロジェクト推進課 東急プラザ渋谷・Shibuya Sakura Stage リーダー)
進行:大久保 瑛司(スカイファーム株式会社)
執筆:大武 和生(スカイファーム株式会社)
フードホールのワンレストラン構想
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大久保:
約25年近くの歳月を経て2024年7月に開業したShibuya Sakura Stage(以下:サクラステージ)は、どういったコンセプトのもと開発が進められたのでしょうか?
林様(以下敬称略):
もともとこの桜丘エリアは渋谷の中でもイメージされづらい地域でした。渋谷駅からの回遊性を高めてたくさんの人が行き交う渋谷の新たな玄関口にしていきたいという思いで、当社では過去最大となる開発事業に取り組んできました。
大久保:
なかでも今回NEW PORTを採用いただいた4Fの飲食エリア「SHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALL」はどういったコンセプトが込められているのでしょうか?
林:
この場所ならではの体験価値を作っていこうと、サクヨン※1のテーマでもある「僕らがまちに出る理由」がメインテーマとなっています。その中でSHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALLは、「落ち着いた空間でゆっくり食事をしたい」、「レストランのようなサービスレベルで色々なジャンルの料理を食べたい」といったオフィスワーカーの多いエリアならではのニーズも鑑みながら、その日のオケージョンにあわせてお楽しみいただけるフードホールの実現を目指して設計しました。
※1 サクヨン:サクラステージSHIBUYAサイド4階の総称。BEERHALLをはじめとした「食」エリア、ゲームを起点とした「遊」エリア、カフェ併設のTSUTAYA BOOKSTOREからなる「学」エリアの3エリアで構成される。
それが今回形となった、複数店舗が出店しながら一つのレストランに見えるフードホールです。さらにこのイメージを、注文から支払、オペレーションまで統一された仕組みをモバイルオーダーシステムを使って実現できないかと考えていました。
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一般的なフードコートでは前払いが前提ですが、SHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALLの場合、特に夜は飲みの席としてもご活用いただける空間にしたかったので、席に着いたらどの店舗の料理もいつでもオーダーできて、かつ最後にまとめて決済できるフードホールにしようと考えました。この話が社内で上がった段階では先行事例もほとんどなかった中、新しいスキームの開発をご一緒いただけるということで貴社とのお話を始めましたよね。
大久保:
当時NEW PORTは複数店舗を同時に注文できる機能をすでに実装していましたが、”食事後まとめて決済”は形になっておらず、当社としても新たな挑戦として手を挙げさせていただきました。
若山様(以下敬称略):
貴社とお話を始めた頃からモバイルオーダー導入済みの施設によく視察に行きましたね。そこで感じたのは、モバイルオーダーは便利な反面お客様が少しでも面倒くさいと感じると、利用を諦め本当は食べたかった料理がテーブルに辿りつかないこともあるということ。まだ見ぬフードホールの形ではありましたが、一緒にチャレンジしようと言っていただけたのは心強かったです。
モバイルオーダーで人手不足解消を
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大久保:
お客様目線では色々なジャンルの料理をスマートに楽しめる点を挙げていただきましたが、一方で店舗目線で当初お持ちだったニーズはありますか?
若山:
今は飲食業界も人手不足ですので、運営の簡易化は我々施設への期待として強いかと思います。今回の仕組みによって配膳や下膳、会計が不要になり、十分に調理できる従業員を確保すれば成立する形だと、出店に手を挙げてくださる店舗の幅も一気に広がります。任せられる部分は全てシステムにお任せすることで、本来的な接客やおもてなしに時間を割けますし、その方がファンも獲得しやすい。実際にサクラステージでは個人オーナーの方に多く出店いただいています。
大久保:
フードホールのコンセプトがある程度固まり、その後開業に至るまで1番苦労された点は何でしょうか?
林:
フードホールのワンレストラン化は関係者の間でもイメージ共有ができていましたが、それを実現するための各論の設計にだいぶ苦戦しました。注文フローやオペレーションなどのディテールは、施設、運営、システム側で思い浮かべるものが少しずつ違ったりしましたよね。
例えば、離脱を極力少なくするために注文ページを読み込んでから注文完了するまでの遷移数をできるだけ短くしたい。システムの遷移図を細かく出していただきながら、既存のシステムからどこを省くのか、省いていけないのは何か、時間をかけながらすり合わせを進めていきました。
大久保:
ここでできた仕組みを貴社の他施設にも展開できるのかなど今後の幅広な活用もビジョンとしてはあったので、その最適化を図る議論をさせていただいたのはとても貴重な経験でした。
それが1つ目の山としてあり、私の思い出では開業前のテストランが2つ目の山として印象に残っています。
若山:
開業2週間前にセットしたテストランは確かにハードでしたね。この期間で営業に必要な基本的な準備が整っているか確認を行い、同時に今回のオペレーションも組み立てていかないといけない。
モバイルオーダーの部分は飲食店の方に最終のご理解をいただいた上で開業を迎える必要がある中で、貴社に手取り足取りご指導いただき、無事にテストラン期間中でオペレーションの準備が整ったかなと思います。
大久保:
この期間で密に店舗様ともお話できたことで、新たな取り組みに対して全体で前向きな目線合わせができたのが良かったです。
また、モバイルオーダーと切っても切れないのがネットワーク環境の整備。特にSHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALLは基本フルモバイルオーダーで回線がダウンしたら注文動線が遮断されることになるので、調整にご尽力いただいた思い出があります。
若山:
スカイファームはシステム会社さんであり、フードホールのアドバイザーさんですよね。フードホールの運営に必要なものはこれとこれで、この部分は貴社に発注すればOK…そういった関わり方も価値がありそうだなと思ったりしました。
サクラステージを日常のハレの場に
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大久保:
24年7月に無事開業し、実際にお客様にご利用いただく姿を見ながら感じた効果や新たな発見は何かありますか。
若山:
エリア特性もあると思いますが、お客様が想定以上に寛大で、新しい取り組みを試してくださる土壌であったと気づけました。我々のイメージでどんなにわかりやすいものを作っても、ユーザーがウッとなったら一からやり直しとなってしまう。商業施設はマス向けの場所なので、否定的な声が多すぎると「まだだった」になりますが、初回のハードルをお客様も一緒にクリアしてくれる感じがして良い意味で意外でした。
そうした新しいことを体験できる・楽しめるという文化をこの渋谷で作っていけばどんどん進化していくだろうと感じます。これを施設側が、「まだ他の事例がないからやめておこう」と結論づけることもあると思いますが、それでも推し進めよう、 もしくは他の方法でカバーしながら実現しよう、というエネルギーがないと、いつまでも商業施設は古い場所になってしまうので、最初の一手間や勇気を後押しするカルチャーは大切にしたいですね。
大久保:
こうしてサクラステージのようなスタンダードが1個出来上がったことで、似た構想を描かれていた方のハードルも下がっていると思います。マス向けの空間だからこそ、スタンダードとなる下地が出来上がってくれば、そこから浸透していくスピードは早いですし、当社としてもサクラステージで始められたことは大変ポジティブでした。
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若山:
店舗様からは、NEW PORTを使いこなさなければという思いを常々感じています。ほとんどの注文がモバイルオーダー経由ですので、新メニューが出たらすぐに登録したり、逆に終売したものは掲載を落としたり。
NEW PORTがお客様の入り口になっているとご理解いただいているからこそ、商品の掲載順位や見せ方などシステムに対しても多くご意見をいただいています。その内容がネガティブなものでも、今の形をより良くしていこうとするこの状況はポジティブだと捉えています。
大久保:
細かな機能改修は日々の声をもとに実施していますが、大局観として「こんなシステムになったら良い」といったご要望はありますか?
若山:
モバイルオーダーがここ数年で一気に世の中に浸透し、仕組み自体がスタンダードになればなるほど、今度は使いやすさで競争が生まれてくると思います。今は今の使い勝手でOKをもらえていますが、今後お客様の望むレベルが上がってくるでしょうし、そういった要望も取り入れながらどんどん進化することを期待しています。
特にフードホールやレストランなど外での食事は、お客様にとってはある意味ハレの場であり非日常の空間。その前提を崩さず、特別な空間の補助線となるシステムであってほしいですね。
『僕らがまちに出る理由』の実現
大久保:
開業から約半年経ちましたが、当初描かれていた世界観に近づいている印象はありますか?
林:
スマホで注文した商品が店舗にかかわらず席まで配膳される。注文ページはジャンル軸でも商品を掲載し、各店舗をミックスした見せ方としているので、色々な店舗の料理を食べていたことは最後になって分かるお客様もいらっしゃるのではないでしょうか。そういったお客様の反応を見ていて、当初やりたかったことは具現化していると思います。
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大久保:
特定のお店のこの料理を食べたいというニーズはもちろんですが、好きな料理を無意識のうちに注文して、お会計時に様々なお店を楽しめていたと気づくお得感やささやかな喜びを提供できるのが、ワンレストラン型フードホールの特徴ですね。
林:
一方で、より多くの層のお客様に不便なくご利用いただけるオペレーションはさらに磨きをかける必要があります。ご年配の方やモバイルオーダー自体に不慣れな一部のお客様にはまだ抵抗感があるように見受けており、そういったお客様にもお喜びいただけるようシステムの操作性やホールスタッフの接客は日々アップデートしていきたいです。
大久保:
最後に、今後に向けた展望をいただきたいです。
林:
SHIBUYA SAKURAGAOKA BEERHALLは、どのお店もこだわりのメニューを展開されており、他ではなかなか味わえないグルメの集積スポットとなっています。改めてもっともっと多くのお客様に足を運んでいただきたいですし、来ていただいた方に「来てよかった」「また来たいね」と思っていただけるよう、少しずつステップアップしていきます。
◼︎NEW PORTとは
NEW PORTはデリバリー、テイクアウト、テーブルオーダー、OMOを備えた施設特化型モバイルオーダーシステムです。独自スクラッチ開発を要せずスピーディー且つフレキシブルに施設独自のサービスの展開を実現いたします。
◼︎本件及びNEW PORTに関するお問合せは下記までご連絡ください
E-Mail:marketing@sky-farm.co.jp
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