JAXAベンチャー天地人、降水予測と予測結果の相互補正機構、最適な基地局を選択するシステムで特許を取得
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JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)は、総務省「電波資源拡大のための研究開発(JPJ000254)」の「多様なユースケースに対応するためのKa帯衛星の制御に関する研究開発」で発明した技術について特許を出願し、登録が完了したことをお知らせいたします。
天地人が特許を取得する意義
「特許権」とは、発明を独占的に商業的に活用することができる権利です。天地人の発明は、特許庁による審査を経て、新規性と進歩性が認められ、登録されました。特許権を得ることによって、天地人はその発明を独占的に商業的に実施することができ、また第三者に対して実施権などを設定することが可能となります。さらに、正当な権限を持たない第三者が特許発明を商業的に使用した場合、差止め請求や損害賠償を求めることができます。今回の天地人の発明の主な内容は、以下の通りです。
発明の主な内容
複数の予測モデルを活用した降水予測
過去の降水状況画像データを基に機械学習された「第1予測モデル」と、観測点の降水強度データを基に学習された「第2予測モデル」を組み合わせることで、特定地点の降水タイミングおよび強度を高精度で予測。
予測結果の相互補正機構
第2予測モデルの数値データに基づいて第1予測モデルの画像データを補正し、最終的に精度を向上させた降水予測結果を提供。
基地局選択への応用
特定の降水予測データを基に、複数の基地局の中から通信に最適な基地局を選択するシステムを提供し、衛星や飛行体との通信を効率化。
技術に関するより詳細な説明はこちらのページを参照ください。
【技術解説】宇宙からの高速インターネット接続~通信技術と気象/回線状況の予測技術の開発で需要の高まる通信衛星に対応~
https://note.com/tenchijincompass/n/nb74d8eb6bd15
特許の具体的な内容は特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)から検索することができます。
発明の名称「降水予測システム、降水予測方法、プログラム、基地局選択システム及び基地局選択方法」を参照ください。
発明の社会的意義と活用について
今回発明された技術は、需要が高まる通信衛星の周波数逼迫問題の解決を目指したものです。降水量の画像データ(人工衛星等から取得)と点データ(アメダス等から取得)を組み合わせた深層学習による気象(降雨・雲)予測となります。より精度の高い降水量予測によって、最適な通信基地局が選択でき、衛星と地上局の通信の効率化が実現されます。天地人の技術で提供される予測結果によって、通信衛星の運用計画が改善され、高速インターネットの提供が可能となります。この技術の実証は、JAXAの技術試験衛星9号機(ETS-9)で2025年以降に実証予定です。
※本研究(本研究の一部)は、総務省「電波資源拡大のための研究開発(JPJ000254)」の「多様なユースケースに対応するためのKa帯衛星の制御に関する研究開発」で実施しています。
■会社概要
会社名:株式会社 天地人
所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階 THE E.A.S.T. 日本橋一丁目 ROOM13
代表者:代表取締役 櫻庭康人
事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル
サイトURL:https://tenchijin.co.jp/
Twitter:https://twitter.com/tenchijin_pr
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