ISID、静岡市の脱炭素先行地域づくり事業に参画

~CO2削減効果をデジタルツインでシミュレーションする「ClimateOS」を活用~

株式会社電通総研

株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:名和 亮一、以下 ISID)はこのほど、静岡市(市長:田辺 信宏)が進める脱炭素先行地域づくり事業(以下 本事業)に参画したことをお知らせします。
本事業においてISIDは、より効果的な脱炭素施策の立案を支援すべく、CO2排出状況や削減施策と削減効果の関係性を、実際の排出量の変動等に応じて再現するデジタルツイン技術を用いて可視化・シミュレーションする仕組みの提供から、地域企業・住民への分かりやすい情報開示までを担います。
この仕組みには、ClimateView AB(本社:スウェーデン、以下 ClimateView)が開発した地域の脱炭素化をデジタルツインでサポートするクラウドサービス「ClimateOS(クライメイト・オーエス)」を日本で初めて採用しており、ISIDは本事業参画を機に同社と再販売契約を締結、ClimateOSの国内提供を開始します。
  • 背景
2050年カーボンニュートラルに向け、政府は地域における脱炭素化の取り組みを加速させています。具体的には、2030年度までに少なくとも100カ所の脱炭素先行地域を選定し、地域特性等に応じた先進的な取り組みを実施、それを全国に横展開する計画を推し進めています※。各地域においては、CO2排出削減に向けた再生可能エネルギー設備導入等の各種施策を地域全体で効果的に推進することはもとより、地域の企業活動や住民のライフスタイルを変革する施策展開が急務となっています。そのため、削減施策の立案・検討段階から自治体や関係事業者が連携し、地域一体となって施策を推進するための環境づくりや、施策による効果を地域企業や住民に分かりやすく情報発信し、行動変容を促す仕組みづくりが求められています。
 
  • 本事業におけるISIDの取り組み
静岡市は2022年4月に環境省が公表した脱炭素先行地域(第1回)に選定され、関係事業者と連携し、再エネ設備等の導入に取り組んでいます。ISIDは、設備導入効果をより一層高めるため、次の取り組みを進めていきます。

(1)CO2排出量の現況推計
地域のCO2排出量をより正確に推計するため、必要となる統計データ、社会経済活動データ、調査データ等の各種データを定義し、それらを自動集計して現況推計と多様な分析を可能とするシステムを独自に提供します。

(2)地域全体の将来にわたるCO2排出量のシミュレーション
ClimateOSを活用し、再エネ導入による電力供給量及び省エネ・電化による需要量が地域全体でどのように変化するかを包括的にシミュレーションします。シミュレーションには、CO2排出状況や削減施策と削減効果の関係性を、実際の排出量の変動等に応じて精緻に再現するデジタルツイン技術を用います。シミュレーション結果をもとに、自治体と関係事業者が連携して削減施策を検討し、CO2削減目標達成に向けた施策につなげることを目指します。

図:ClimateOSによる可視化のイメージ。施策の包括的な削減効果を、仮想的・直感的にシミュレーションできる。図:ClimateOSによる可視化のイメージ。施策の包括的な削減効果を、仮想的・直感的にシミュレーションできる。


(3) デジタルロードマップによる地域企業・住民への情報開示
ClimateOSは、脱炭素に向けた具体的施策と期待される定量効果を、グラフ等の分かりやすいビジュアルによるデジタルロードマップとしてWebサイト上で公開できるという特徴を備えています。静岡市においても、この特徴を生かしたWebサイトを構築し、地域企業や住民の行動変容を促進します。
 
  • ClimateOSについて
ClimateOSは、環境問題への先進的な取り組みで世界でも注目されているスウェーデンが、2045年までにネットゼロを達成する意向を世界に先駆けて2018年に表明した際、地球温暖化対策の策定と実行をデジタルで支援するプラットフォームを開発したClimateViewが手掛けるクラウドサービスです。脱炭素型の地域づくりのための意志決定支援サービスとして、現在、スウェーデン政府をはじめ、スウェーデン、英国、ドイツ、スイス、スペイン、フランス、オーストリア、カナダ、北米の100以上の都市で利用されています。
脱炭素に関する実行計画の策定、実行、そして管理の予見性・実効性を、デジタルツインにより向上させること、さらに地域の脱炭素化への取り組みをWebサイトでデジタルロードマップとして情報発信することを特徴としています。また、実行計画の新しいポートフォリオのひとつとして、施策と投資対効果をシミュレーションする気候投資計画(Climate Investment Plan)の策定も行えます。

詳細はスマートソサエティセンターWebサイトをご覧ください。https://isid-ssc.jp/solutions/984/?types=solution-carbon-neutral

 ISIDは、全社横断組織であるスマートソサエティセンターを中核に、スマートシティや自治体DX、脱炭素化などの社会課題対応型ビジネスを推進し、新規ソリューション開発や海外の先進サービスの研究・実装に取り組んでいます。本事業への参画を通じ、静岡市の脱炭素に向けた取り組みを支援するとともに、今後は全国の自治体に向けてClimateOSの展開を図り、地域の課題解決に貢献してまいります。

※ 出典:環境省Webサイト「地域脱炭素ロードマップ」(https://www.env.go.jp/earth/%E2%91%A0%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E8%84%B1%E7%82%AD%E7%B4%A0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97.pdf
* 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。


スマートソサエティセンターについて 
スマートソサエティセンターは、スマートシティや自治体DX、脱炭素化などの社会課題対応型ビジネスの推進を目的として、ISIDが2021年に設置した全社横断組織です。街のICT基盤構築や自治体行政サービスのデジタル化、市民参加型合意形成プラットフォーム活用支援など、これまでの多くの導入実績を通じて培った知見や技術により、持続可能なまちづくりに向けたコンサルティングからITソリューション導入支援まで提供します。 https://isid-ssc.jp/

電通国際情報サービス(ISID)について
ISIDは、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」をビジョンに、社会や企業のデジタルトランスフォーメーションを、確かな技術力と創造力で支援しています。金融、製造、ビジネスソリューション、コミュニケーションITの4領域で培ったソリューションの提供に加え、テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、顧客、生活者、社会の進化と共存に寄与するソリューションを生み出し続けます。詳細は、公式WEBサイトをご覧ください。

■ClimateView ABについて
スウェーデン ClimateView社は、都市の脱炭素化(カーボンニュートラルシティ)への取り組みを加速させるサービスを開発・提供する気候テック企業です。ヨーロッパと北米の先進的な都市が、パリ協定に基づく目標の達成や脱炭素型の地域づくりのために同社のインパクト・インテリジェンス・プラットフォームClimateOSを利用しています。
詳細は、https://www.climateview.globalをご覧ください。

 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

株式会社電通総研

35フォロワー

RSS
URL
https://www.dentsusoken.com
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区港南2−17−1
電話番号
03-6713-6100
代表者名
岩本 浩久
上場
東証プライム
資本金
81億8050万円
設立
1975年12月