ベーリンガーインゲルハイム 第50回(2013年度)ベルツ賞受賞論文を発表
募集テーマ「インクレチンとインシュリン分泌」
2013年10月16日 日本/東京
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:鳥居 正男)は本日、第50回(2013年度)ベルツ賞受賞論文を発表するとともに、贈呈式を執り行いました。
「ベルツ賞」は、日本とドイツ両国の歴史的な医学領域での交流関係を回顧し、またその交流関係を更に深めていく目的で、ベーリンガーインゲルハイムが1964年に創設した伝統のある医学賞で、この度創設50周年を迎えました。毎年、時宜に応じたテーマで論文を募り、優れた論文に対し授与します。第50回(2013年度)の募集テーマは「インクレチンとインシュリン分泌」でした。
本年度は、寄せられた応募論文の中から、1等賞に「インクレチン:生理学、病態生理学、そして臨床医学への展開」(関西電力病院 清野 裕先生ら)が選ばれました。2等賞には「ブドウ糖によるインシュリン分泌とインクレチン:生理的意義の理解に向けて」(信州大学医学部内科学講座 糖尿病・内分泌代謝内科 駒津 光久先生ら)が選出されました。
贈呈式は本日、ドイツ大使公邸で執り行われました。ベーリンガーインゲルハイム取締役会会長Prof. アンドレアス・バーナーより、1等賞受賞者には800万円、2等賞受賞者には400万円の賞金、さらに賞状とメダルがそれぞれ贈呈されました。
Prof. バーナーは贈呈式に臨み、ベルツ賞を50回にわたり継続してきたことについて、「常に優れた学術論文を提供してきた日本の臨床医や研究者の方々に敬意を表するとともに、選考委員会メンバーの皆様、長きにわたりベルツ賞をご支援いただいているドイツ大使に、ベーリンガーインゲルハイムを代表して心から御礼申し上げます。医学研究に向きあう皆様の真摯な努力のおかげで、これまで歩みを続け、伝統ある賞として認知されるに至りました。今後も日本の高い医学技術に、大きな期待を寄せております」と述べました。
また鳥居 正男は、「日本でこの賞を創設してから50年の節目を迎え、これまでに多くの方々からいただいたご支援、ご協力に改めて深く感謝いたします。日本の高い研究技術には人々の健康的な生活を支える新しい可能性があり、ベーリンガーインゲルハイムジャパンは今後も日本の医学発展に貢献し、同時に日独の架け橋となるよう一層精進してまいります」と決意を述べました。
1964年に創設されたベルツ賞は、日本の近代医学の発展に大きな功績を残したドイツ人医師ベルツ博士の名を冠し、正式には「エルウィン・フォン・ベルツ賞」と称します。ベルツ賞は例年、常任委員会の定めるテーマに基づいて応募された研究論文の中から、特に優秀な研究論文に対して贈呈されます。本年を含む50年間の歴史の中、累計で113編の論文が受賞し、受賞された先生方の人数は延べ366人にのぼります。
ベルツ博士はドイツ チュービンゲン大学で医学を学び、ライプチヒ大学講師を経て1876年に来日、現在の東京大学医学部の前身となる東京医学校で教鞭をとり、数多くの優れた日本人医学者を育てました。また皇室の侍医であったことも広く知られています。公衆衛生の方面でも、日本の防疫事業の基礎を築くなど、明治から始まる黎明期に日本が西洋医学を導入する上で、指導者として大いに貢献したひとりです。
第50回(2013年度) ベルツ賞受賞論文
募集テーマ: インクレチンとインシュリン分泌
1等賞 (賞金800万円)
「インクレチン:生理学、病態生理学、そして臨床医学への展開」
関西電力病院
清野(せいの) 裕(ゆたか) 先生
秋田大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝・老年内科学
山田(やまだ) 祐一郎(ゆういちろう) 先生
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学
稲垣(いながき) 暢也(のぶや) 先生
神戸大学大学院医学研究科 分子代謝医学
清野(せいの) 進(すすむ) 先生
2等賞 (賞金400万円)
「ブドウ糖によるインシュリン分泌とインクレチン:生理的意義の理解に向けて」
信州大学医学部内科学講座 糖尿病・内分泌代謝内科
駒津(こまつ) 光久(みつひさ) 先生
佐藤(さとう) 吉彦(よしひこ) 先生
相澤病院糖尿病センター、信州大学名誉教授
相澤(あいざわ) 徹(とおる) 先生
2013年度 専門委員
寒川 賢治 先生 (国立循環器病研究センター研究所 所長)
南條 輝志男 先生 (和歌山県立医科大学 名誉教授, 和歌山労災病院 病院長)
矢田 俊彦 先生 (自治医科大学医学部生理学講座統合生理学部門 教授)
常任委員
井村 裕夫 先生 (京都大学 名誉教授, 先端医療振興財団 理事長)
髙久 史麿 先生 (東京大学 名誉教授, 日本医学会 会長)
豊島 久真男 先生 (東京大学・大阪大学 名誉教授, 理化学研究所 研究顧問)
早石 修 先生 (京都大学 名誉教授, 大阪バイオサイエンス研究所 理事長)
鳥居 正男 (ベーリンガーインゲルハイムジャパン株式会社 代表取締役 社長)
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業の1つです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で140の関連会社と46,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
ベーリンガーインゲルハイムにとって、社会的責任を果たすことは、企業文化の最も重要な柱の1つです。事業を展開する世界の国々において、社会問題に取り組み、社員とその家族を思いやり、全社員に平等な機会を提供することが、 ベーリンガーインゲルハイムの基盤です。そして、尊重と誠実を重んじ、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて貢献することが、ベーリンガーインゲルハイムの本質であり使命です。
2012年度は147億ユーロ(約1兆5,086億円)の売上高を達成しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の22.5%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(OTC医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)