アンリツ、5G IoTチップセット、デバイス開発向けにソフトウェアベースのテストソリューションを販売開始
- 専用テスタを必要としない仮想環境での5Gネットワークシミュレータを「MWC Barcelona 2025」に出展 -
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、5G向けIoTチップセットやデバイスの開発向けに、ソフトウェアベースの試験シミュレータ「Virtual Signalling Tester NR Software MX844030PC」を開発し販売を開始いたします。本ソリューションは、先進のアーキテクチャを取り入れ開発したPC上の仮想環境で動作するシミュレータと、従来無線機の主要機能をソフトウェアで実現するソフトウェア無線(SDR:Software Defined Radio)機を使用することで、5G IoT試験を実現しました。
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仮想環境での5Gネットワークシミュレーションは、被測定デバイス(DUT:Device Under Test)の不具合検出、パフォーマンス評価、消費電流試験、デバイスの相互運用性試験や出荷検査/セキュリティ試験などを効率化します。アンリツは、仮想化シミュレータの技術を活用し、さまざまな分野における品質保証と開発効率化に貢献してまいります。また、Beyond 5G, 6Gに向けて今後も本ソリューションを拡張していきます。
なお、本ソリューションは、2025年3月3日から3月6日までスペインのバルセロナで開催される、世界最大規模のモバイル通信関連の展示会「MWC Barcelona 2025」(MWC:Mobile World Congress)に出展予定です。
開発の背景
仮想化シミュレータは専用テスタと比べて、導入コストの削減、試験効率向上、リスクの低減、柔軟なシナリオ構築が可能といった利点があり、仮想化テスト環境のニーズは近年急速に高まってきています。PCとソフトウェアで試験環境を構築できる仮想化シミュレータは、ハードウェアコストや運用コストを大幅に削減でき、試験サイクルを短縮し迅速なフィードバックを得ることが可能です。また、開発の要件に応じたカスタマイズが容易に行えるため、実運用環境に近い条件でさまざまな試験環境を柔軟に構築できます。
製品概要
Virtual Signalling Tester NR Software MX844030PC
MX844030PCは、5G試験をサポートするソフトウェアテストプラットフォームです。
5Gの擬似ネットワーク機能を有し、5Gで使用されるサブ6 GHz帯[※1]のRedCap試験[※2]に対応します。また、ユーザフレンドリなGUI(Graphical User Interface)であるRTD Lite[※3]を搭載し、サンプルシナリオから直感的にパラメータやTest Procedureを変更可能であり、Report/Log結果表示機能により効率的にデバイスの検証や分析が可能です。
用語解説
[※1] サブ6 GHz帯
第5世代移動通信システム(5G NR)で使用が検討されている周波数帯域において、6 GHz以下の周波数帯を示します。
[※2] RedCap試験
5G SAの性能やサポートする機能に絞り込むことにより、コスト及び消費電力の低減を図っているIoTデバイス向けの5G無線規格。産業用センサ、監視カメラ、ウェアラブルデバイス等のIoT端末に利用されます。
[※3] RTD Lite
独自のスクリプトベースのテスト環境を提供する試験プラットフォームです。最新のDUTの試験シナリオを迅速かつ簡単に作成できます。
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