大分県大分市における太陽光発電所への国内最大規模の再エネ併設型蓄電池の設置について
大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原 正隆、以下「大阪ガス」)と、世界的な再生可能エネルギー(以下「再エネ」)発電事業者であるSonnedix Power Holdings Limited(CEO:Axel Thiemann、以下「Sonnedix社」)が共同出資する発電所運営会社は、同社が保有・運営する大分県大分市の太陽光発電所※1に、再エネ併設型としては国内最大規模となる蓄電池を設置することを決定しました。
■太陽光発電の「もったいない」を解決する蓄電池
電力系統においては、停電等を防ぐために電気の使用量と発電量(需要と供給)のバランスを保つ必要があります。しかし太陽光発電や風力発電などの再エネは、天候によって発電量が左右されやすく、需給バランスの変動が課題となっています。
特に晴天の日中など太陽光発電が活発になる時間帯には、電気の需要を上回る発電が行われ、余剰電力が発生します。その結果、需給バランスを保つために発電設備の出力制御が実施され、電力が十分に活用されない「もったいない」問題が生じています。近年この出力制御が増加しており、再エネ普及における課題となっています。
そこで、再エネ併設型蓄電池を設置し、従来は余剰となり活用されなかった日中の太陽光発電電力を蓄電池に蓄え、夕方や夜間に供給することで、太陽光発電の活用効率を高めることが可能となります。

■再エネ併設型蓄電池のメリット
1.太陽光で発電した電力を最大限に活用
蓄電池は再エネ発電所に併設されており、発電した電力を効率良く蓄えることができます。これにより、太陽光発電による電力を最大限に活用できます。

2.天候による発電量の変動を平準化
太陽光発電は天候の影響などで発電量が不安定になりがちです。再エネ併設型蓄電池は、需要に対して発電量が多くなる昼間に発電電力を充電し、それ以外の時間帯に放電するため、電力系統の安定化に繋がります。

■事業の概要
本事業は、太陽光発電所(発電容量約39MW)の敷地内に、定格出力約30MW、定格容量約125MWhの蓄電池を設置するもので、再エネ併設型蓄電池事業においては国内最大規模となります。
設置工事は東芝エネルギーシステムズ株式会社が実施し、竣工後の蓄電池遠隔制御を大阪ガスが実施します。また、本発電所はFIT制度※2からFIP制度※3へ移行予定であり、発電・放電された電力の全量を大阪ガスが引き取る予定です。
Daigasグループは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めており、蓄電池事業においては、系統用および再エネ併設型を合わせて2030年度までに蓄電池運用規模 1,000MW※4を目指しています。蓄電池事業の拡大を通じて、再エネのさらなる普及拡大と電力系統の安定化に貢献するとともに、社会課題である脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。
※1:Sonnedix社が保有する国内3カ所の太陽光発電所への出資参画について(2022年10月25日発表)
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2022/1310640_49634.html
※2:再エネ発電所から発電された電気を、国が定める価格で一定期間、電気事業者が買い取ることを義務付ける制度。
※3:FIT制度と異なり、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)が交付される制度。
※4:意思決定済みの案件を含む。
1.本発電所および本蓄電所の概要

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所在地 |
大分県大分市 |
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太陽光発電設備 |
発電容量:約39MW 運転開始:2020年3月 |
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蓄電池設備 |
定格出力:約30MW 定格容量:約125MWh 運転開始:2026年11月(予定) |
2.会社概要
<大阪ガス>

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会社名 |
大阪ガス株式会社 |
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本社所在地 |
大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 |
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代表者 |
代表取締役社長 藤原正隆 |
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設立日 |
1897年4月10日 |
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事業概要 |
ガスの製造・供給・販売、電力の発電・販売など |
<Sonnedix社>

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会社名 |
Sonnedix Power Holdings Limited |
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本社所在地 |
Victoria Place 1st Floor, 31 Victoria Street, Hamilton, Bermuda |
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代表者 |
CEO Axel Thiemann |
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設立日 |
2014年8月8日 |
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事業概要 |
太陽光発電所の開発、建設、運営など |
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