ホテル・旅館のシニア内定者、過去調査では0だった施設管理の内定が急増

フロントと施設管理の合計でホテル内定者の約6割、シニア専門求人サイトの調査結果

シニア転職支援の株式会社シニアジョブ（本社：東京都新宿区/代表取締役　中島康恵）は、運営するシニア専門求人サイト「シニアジョブ」により、ホテル・旅館での内定を得た求職者の傾向調査を行いました。その結果、過去の調査では0件だった施設管理の内定が急増し、フロントに次ぐ内定件数となり、フロントとの合計がホテル・旅館の内定の約6割に達することがわかりました。

ホテル・旅館の内定シニアの調査結果、過去調査では0だった施設管理の内定が急増

■これまで0だった施設管理の内定が急増、ホテル・旅館でのシニア内定の傾向

シニア専門求人サイト「シニアジョブ」（https://seniorjob.jp/）では、2025年8月のオープン後からホテル・旅館などの宿泊施設における調理のシニア向け求人が多くあり、その後、2023年1〜3月には調理の内定者データを調査（※1）し、2024年3月・4月には観光関連職種の内定者データを調査（※2）しました。

今回、2024年3月・4月のデータとは異なる職種での内定が増えていることがわかり、改めて、ホテル・旅館などの宿泊施設において内定を得た求職者について傾向調査を実施しました。

調査結果から得られた、主な傾向・特徴を3つ、以下に挙げます。

・内定職種カテゴリの6割をフロントと施設管理が占める

・調理のみだった2023年から2024年はフロントが大幅増、2025年は施設管理が増加と職種の多様化が拡大

・警備会社によるホテル警備の内定もあり、内定者の平均年齢が70.5歳と高め

（※1）参考プレスリリース：急増するシニア向け「調理の求人」内定者を調査、受かる人は複数応募の傾向

https://corp.senior-job.co.jp/news/2023/04/11/140000

（※2）参考プレスリリース：観光関連のシニア内定者の職種が多様化、フロントや旅行代理業の企画まで

https://corp.senior-job.co.jp/news/2024/05/20/150000

■シニアが採用される職種が年々拡がり、経験・資格も不問が多いホテル・旅館の求人

上記3点の主な傾向・特徴を含め、ホテル・旅館などで内定を得たシニア求職者の傾向調査結果について詳しく解説します。

2024年3月・4月の調査では、ホテルのフロントの内定者が25%、旅行代理業の企画・営業の内定者が25%で、宿泊施設での内定に絞るとフロントの次に多いのは調理、フロア（ホールスタッフ）、清掃がいずれも12.5%でした。

今回の調査では、フロントが37%、施設管理が22.2%の2職種のみで約6割を占め、ホテルレストラン等の領域が限定的な仕事ではなく、宿泊施設の運営全般に関わる仕事での内定が増えていることがわかります。特にフロントにおいては幹部候補としての採用も見られ、運営への関わりの強い職種としての性格が表れています。

過去から順に調査結果を振り返ると、2023年の調査では、内定者が出たホテル・旅館の仕事は調理の仕事のみだったものが、2024年の調査では、フロントがもっとも内定の多い職種だっただけでなく、旅行代理業の企画・営業や経理、フロア（ホールスタッフ）、清掃などを含めて拡大し、今回はさらに施設管理、施設警備、ベッドメイク、客室係、送迎ドライバーなどでの内定が新たに見られ、内定職種の多様化が一層進んでいると言えます。

こうした変化の背景には、ホテル・旅館などにおいてシニアの採用・活用が以前よりもさらに一般的なものとなっていることがあると考えられます。

ホテル・旅館などにおいて内定に至るシニアの属性を見ると、全体の平均年齢は62.8歳と年配の求職者に集中しているわけではないものの、最年長の76歳を始め、70代での内定も多く出ており、特に施設警備の仕事で内定を得た平均年齢は70.5歳と、70代でも採用の機会があることがわかっています。

また、内定に至った求人の要件を見ると、「経験不問」が88.9%、「資格不問」が92.6%と経験・資格はほぼ問われず、スキルより意欲や人柄などが重視されやすく、比較的多くのシニアにチャンスが開かれていると言えます。

雇用形態については、ホテル・旅館の内定者全体では、パート・アルバイトが63%ともっとも多く、職種によってはパート・アルバイトのみで内定が得られているケースもあるものの、フロントのみ、正社員が50%ともっとも多くなっています。

応募から内定までの日数は平均17.6日、内定までの平均応募件数は4.4件で、これは公開しているデータで適切な比較対象がないものの、シニア専門求人サイト「シニアジョブ」の職種の中では内定までの期間が長く、応募件数も多い傾向と言え、求人応募にあたっては、こうした傾向を踏まえて、長めの期間の想定と複数の求人への応募が推奨されます。

■シニアジョブ　代表取締役　中島康恵からのコメント

シニアジョブ　代表取締役　中島康恵

「シニアの転職」は、ここ数年だけでも非常に速いスピードで変化しています。60歳定年が当たり前だった頃のイメージとは、シニア自身も、シニア向けの求人も完全に違っています。

今回、調査したホテル・旅館へのシニアの就職もまさしく高速で変化しています。私たちは2021年に人材紹介で初めてホテル・旅館の求人に正式対応しましたが、その時期は調理でのシニア採用が急増していました。そこからコロナ禍後のインバウンド需要の急増にともない、様々な職種のシニアがホテル・旅館に就職していきましたが、今回増加が確認された施設管理でのシニア採用も理に適ったものだと思います。管理の仕事の経験者のシニア、建設業や製造業などで施設や設備の管理に慣れたシニアは多く、ホテルの施設管理でも活躍できると思います。

■ホテル・旅館へのシニアの内定者の傾向調査結果データ

調査結果の数値データは下記のとおりです。

●ホテル・旅館などにおける全ての内定者

• 年齢：平均62.8歳、最年長76歳

• 雇用形態：正社員25.9%、契約社員11.1%、パート・アルバイト63%

• 職種カテゴリ：フロント37%、施設管理22.2%、調理11.1%、施設警備7.4%、ベッドメイク3.7%、ホールスタッフ・フロアスタッフ3.7%、客室係3.7%、経理3.7%、清掃3.7%、送迎ドライバー3.7%

• 応募から内定までの日数：平均17.6日、最短3日

• 内定までの応募件数：平均4.4件

• 内定の求人が求める経験：経験不問88.9%、必須の経験あり11.1%

• 内定の求人が求める資格：資格不問92.6%、必須の資格あり7.4%

●ホテルなどのフロント業務の内定者

• 年齢：平均61.3歳

• 雇用形態：正社員50%、契約社員20%、パート・アルバイト30%

• 応募から内定までの日数：平均20.1日、最短6日

• 内定までの応募件数：平均5.9件

• 内定の求人が求める経験：経験不問100%、必須の経験あり0

• 内定の求人が求める資格：資格不問100%、必須の資格あり0

●ホテルなどの施設管理業務の内定者

• 年齢：平均64.2歳

• 雇用形態：正社員16.7%、契約社員16.7%、パート・アルバイト66.7%

• 応募から内定までの日数：平均22.7日、最短4日

• 内定までの応募件数：平均3.5件

• 内定の求人が求める経験：経験不問100%、必須の経験あり0

• 内定の求人が求める資格：資格不問100%、必須の資格あり0

●ホテルなどの調理業務の内定者

• 年齢：平均62.7歳

• 雇用形態：正社員0、契約社員0、パート・アルバイト100%

• 応募から内定までの日数：平均18.7日、最短7日

• 内定までの応募件数：平均4.3件

• 内定の求人が求める経験：経験不問33.3%、必須の経験あり66.7%

• 内定の求人が求める資格：資格不問100%、必須の資格あり0

●ホテルなどの施設警備業務の内定者

• 年齢：平均70.5歳

• 雇用形態：正社員0、契約社員0、パート・アルバイト100%

• 応募から内定までの日数：平均4日、最短4日

• 内定までの応募件数：平均10件

• 内定の求人が求める経験：経験不問100%、必須の経験あり0

• 内定の求人が求める資格：資格不問100%、必須の資格あり0

■調査概要

シニア専門求人サイトにおけるホテル・旅館等への内定者の傾向調査

• 調査期間：　2025年1月1日〜同12月9日

• 調査機関：　自社調査

• 調査対象：　上記調査期間内にシニア専門求人サイト「シニアジョブ」を介して、ホテル・旅館等の宿泊施設を就業場所とした求人において内定を得た求職者27名（※3）（※4）（※5）

• 対象地域：　全国

• 調査方法：　上記調査対象についての求人サイトの社内データを集計し傾向を調査

（※3）今回の調査対象は、ホテル・旅館等の宿泊施設を就業場所とした求人において内定を得た求職者に限定し、2024年の調査対象であり、調査結果に記載された「旅行代理業の企画・営業業務」、「旅行代理業の経理業務」等を含まない。なお、雇用主がホテル・旅館等の宿泊施設か、それ以外かは問わず、警備会社が雇用するホテルの警備業務内定者等を含む。

（※4）調査対象の求職者には、内定、内定承諾、入社日決定など、内定を得た以降の求職者が含まれ、入社に至った求職者のみに限定されない。

（※5）調査対象の求職者には、同期間内に登録したものの、何らかの事情で就職活動を停止し、記録の一部または全部が削除された求職者を含まない。

■シニア専門求人サイト「シニアジョブ」について

50歳以上のシニアに特化した求人サイト事業として、2022年8月にオープンしました。求人の対象が主に50歳以上になることを了承した企業のみが求人を掲載しており、また、求人企業の平均年齢や、50代・60代・70代以上の勤務人数といったシニアの活躍情報がわかるなど、シニアが安心して応募や就職活動ができる機能が揃っています。求人企業は初期費用無料、成果報酬制で、採用決定までは求人を何件掲載しても無料で使用できます。

お仕事をお探しのシニアの方や、シニア人材採用をお考えの企業の採用担当者の方は、サイトからご登録・お問い合わせをお願いいたします。

• お仕事をお探しのシニアの方はこちら　https://seniorjob.jp/

• 企業の採用担当者の方はこちら　https://seniorjob.jp/landing/client/lp-03/

【会社概要】

代表　：　代表取締役　中島　康恵

本社　：　東京都新宿区大久保2丁目5−22セキサクビル8F

URL ：　https://corp.senior-job.co.jp/

事業内容　：　シニアの人材ビジネス提供

運営サイト：

シニアジョブ：　https://seniorjob.jp/

シニアジョブエージェント：　https://senior-job.co.jp/

シニアジョブコネクト：　https://connect.seniorjob.jp/

シニアタイムズ：　https://senior-job.co.jp/magazine/

プレスリリースのPDFダウンロードはこちらからお願いいたします。

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本件に関するお問い合わせ先

株式会社シニアジョブ　広報部　安彦（あびこ）

TEL：[phone]　　e-mail：[e-mail]

株式会社シニアジョブ

50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣、求人サイトの各サービスを提供する会社です。学生起業家出身である代表取締役の中島が、人材不足にも関わらずシニアの就職が困難であるという社会課題に気づき、その解決をライフワークとするべく業種転換。徹底した効率化とスピードによって、シニアの総合人材会社としてそれぞれ延べ9万件を超える求職者と求人企業が登録。