Green Carbon株式会社は、ASEAN最大級のエネルギー展示会「ASEW 2025」内のバイオ炭セミナーに特別招待され登壇
東南アジアでのCDRクレジット創出に向けた連携と実績を発信
ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(グリーンカーボン))は、2025年7月2日~4日にかけて、タイ・バンコクにて開催された東南アジア最大級の再生可能エネルギー・脱炭素技術の総合展示会「ASIA Sustainable Energy Week、以下:ASEW 2025」に、登壇およびブース出展したことをお知らせします。
また、展示会の公式サイドイベントとして開催された専門セミナー「Biochar Success Case & Business Matching(主催:WETA)」に特別登壇者として招待され、東南アジアでのバイオ炭(CDRクレジット)創出に関する実績と連携を発表しました。

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◆本イベント概要
ASEW 2025は、再生可能エネルギー、エネルギー効率、エネルギー貯蔵に関するASEAN地域の展示会とカンファレンスであり、アジアにおける国際展示会主催者であるInforma Marketsが主催、2025年7月2~4日に、タイのバンコクにあるQueen Sirikit National Convention Center(QSNCC)で開催されました。
展示会名:ASEAN Sustainable Energy Week 2025(ASEW 2025)
日時 :2025年7月2日(水)
会場 :Queen Sirikit National Convention Center(QSNCC)、バンコク(タイ)
主催 :WETA(Waste to Energy Trade Association)、Informa Markets
参加企業:世界1500社以上が出展、来場者数 約28,000人
URL :https://www.asew-expo.com/2025/en/index.asp

◆本イベント登壇の背景とGreen Carbonの登壇内容
Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全、水田、マングローブ植林、牛のゲップ削減、バイオ炭プロジェクトなど幅広い分野でのプロジェクトを展開しています。各地域の自然資源の特性に適したカーボンクレジット創出プロジェクトの開発を行うとともに、衛星データを活用した適地選定とモニタリングにより、効率的かつ透明性の高いプロジェクト運営を実現しています。
特にタイでのAWD(間断灌漑)技術やバイオチャーを活用したカーボンクレジット事業に注力しています。タイでは農業がGDPの主要産業であると同時に、気候変動の影響を大きく受ける地域であり、Green Carbonの技術を導入することで、農業の持続可能性向上とカーボンクレジット市場の活性化が期待されており、タイでの展開を進めています。また、タイ北部・カムペーンペット県で取り組んでいる水田のAWD※1導入によるメタンガス削減プロジェクトが、タイ政府が推進する高品質なボランタリークレジット制度「Premium T-VER※2」に、日本企業初・最大規模のプロジェクトとして、正式にリスト化される等、タイ国内での実績作りも進めています。
上記実績が考慮され、タイ工業連盟(FTI)より「国内外を通じた脱炭素の知見を持つパートナー」として登壇依頼があり、本セミナー参加に至りました。今回登壇したバイオ炭セミナー(以下:本セミナー)は、ASEW展示会の公式プログラムとして開催されたもので、アジア各国の技術提供者・企業・研究者による先進的なバイオ炭活用事例の紹介とパートナーマッチングを目的としています。特にタイでは、近年多くの企業・農業団体がバイオ炭の活用とクレジット化に関心を示していますが、国際クレジット市場の知見と登録実績を持つ企業は限られています。
〇登壇内容について
Green Carbonからは、以下のテーマで講演を行いました。

●カーボンクレジットの種類と世界市場の動向 |
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JCMやVCS(Verra)、Puro.earth、Isometric※3など、各種制度の仕組みと適用範囲、企業の調達動向(GAFAMなど)について解説。加えて、GX-ETS(日本の排出量取引制度)、炭素税の導入、規制と価格変動の現状と今後の見通しを共有。 |

●各種クレジットの価格帯とバイオ炭の優位性 |
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森林や再エネに比べ、バイオ炭(CDR)のクレジットは高価格(150USD以上)で取引されている実態の紹介。国際的な買い手の評価基準と、除去型クレジットへの期待について。 |

●Green Carbonの国際展開事例 |
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インドにおける年間12,000トン生産体制、2040年までに44万トン以上のクレジット創出計画、フィリピンでの事業、タイにおけるRAOTとのMOU締結とゴム木バイオ炭の構想などを発表。 関連URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000152.000117956.html 関連URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000117956.html |

●AWD水田プロジェクトとの親和性 |
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タイでは水田からのメタン排出が農業GHG排出の過半を占める中、弊社では各国でAWDプロジェクトを大規模に展開し、「バイオ炭+AWD」という組み合わせによる複合的クレジット化や農家収穫量向上の可能性についても提案。 |


◆今後の展望
Green Carbonは現在、タイ現地法人の設立を進めており、農業分野でのAWD導入による稲作からの排出削減プロジェクトや、農業残渣を活用したバイオ炭の製造・販売・クレジット化といった事業を軸に気候変動対策と農家の所得向上を進め、「アジア発・世界基準の炭素削減モデル」をタイから創出することを目標としています。
また、タイ王国では現在、農業分野の温室効果ガス排出、特に稲作由来のメタン排出が国家の気候変動対策の最重要課題のひとつと位置づけられています。TGO(タイ温室効果ガス管理機構)によるPremium T-VER制度や、農業・協同組合省(MoAC)によるAWD技術の普及強化により、水田を起点とした脱炭素モデルの構築が国家レベルで加速しています。今後は、Phitsanulok、Ayutthaya、Nakhon Ratchasima、をはじめとする農業主要県において、段階的な拡大を進め、150万ha規模を目指します。タイ国内外の投資家・企業・政府機関との協調を通じて、アジア最大級の水田由来脱炭素プロジェクトを組成してまいります。

また今後、Green Carbonは東南アジアを中心に、炭素隔離・土壌改良・農家利益の三立モデルを確立し、バイオ炭CDRクレジットの発行を本格化していきます。特に以下の展開を目指します。
・地域資源(ゴム・米の籾殻など)の適正なバイオ炭化モデルの構築
・RAOT、農業大学、地方自治体、企業との連携による拠点化
・Puro.earthなど国際プラットフォームを活用したクレジット販売
・初期投資スキームや大企業との直接取引を見据えたスキーム設計
特にタイでは、2024年にRubber Authority of Thailand(RAOT:タイ天然ゴム庁)とのMOUを締結し、全国に広がるゴム農園で発生する剪定枝・伐採木等の未利用資源をバイオ炭化するプロジェクトを本格化させています。今後の注力領域は以下の通りです。

●ゴム業界との連携によるバイオ炭CDR拠点の整備 |
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RAOT・協同組合・肥料会社・大学・地域行政と連携し、伐採後6年間に発生する剪定木の年間排出量(最大1,500万トン)を活用し、地域循環型モデルの構築。 |

●農業残渣を活用した地域経済強化と脱炭素の両立 |
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農家が排出する剪定木・籾殻・パーム殻などを有効活用し、農家収益・土壌改良・温室効果ガス削減を同時に実現する統合型バイオ炭プロジェクトを推進。 |

●Puro.earthなど国際認証機関への登録と、CDRマーケットでの販売 |
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生成されたバイオ炭をVoluntary Carbon Market(VCM)にてクレジット化し、RE100加盟企業や海外CDRファンドへの販売を目指す。 |

●AWD(Alternate Wetting and Drying)との統合モデル |
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水田からのメタン削減(AWD)とバイオ炭によるCDRを組み合わせた、「農地全体を使った脱炭素クレジット創出モデル」の開発も計画中。 |
※1:間断灌漑(AWD)
間断灌漑(AWD)は水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法になります。間断灌漑(AWD)の場合、連続的な入水に比べ、水使用量を削減することができ、水資源の保全にも寄与します。
※2:Premium T-VER
タイ政府が推進する高品質なボランタリークレジット制度で、国際基準に準拠した厳格なモニタリング・審査・登録手続きを経て、企業や自治体が信頼して活用できるカーボンクレジットを発行するものです。
※3:Isometric
Isometric(アイソメトリック)は、アメリカ・カリフォルニア州を拠点とするカーボンクレジットの品質評価・登録プラットフォームです。特に「カーボンリムーバル(CDR)=CO₂除去型クレジット」の分野に特化しており、科学的厳密性とトレーサビリティを重視した独自の方法論に基づいてクレジットの検証・発行を行っています。Puro.earthやVerraと並ぶ、新世代のクレジット標準として注目されています。
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立 :2019年12月
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL : https://green-carbon.co.jp/
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジット創出・登録・販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しており、その他にも、農業関連事業、研究開発事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。
事業展開領域は日本、東南アジアを中心にオーストラリア、南米まで拡大しており、自然由来のカーボンクレジット(水田、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、牛のゲップなど)を創出しています。国内の水田においては、2023年度日本初・最大級(約6,220t)で水田のJ-クレジットの認証を取得しており、2024年度は約40,000ha(約80,000t)に拡大しています。また、クレジット登録・申請・販売までをワンプラットフォームで完結するサービス「Agreen(アグリーン)」を提供しており、クレジットの申請登録時にかかる手続きや書類作成などを簡略化し、クレジット創出者の工数を削減しています。
◆Green Carbon株式会社SNSはこちら
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