チカク、兵庫県たつの市、セコムとの「まごチャンネル with SECOM」を活用した実証実験で「独居高齢者の外出促進」及び「離れた家族間の自助の強化」への有用性を確認
老老介護による介護疲れから心身が回復していく独居高齢者の事例も
その結果、「まごチャンネル with SECOM」の活用に「独居高齢者の外出促進」及び「離れた家族間の自助の強化」への有用性があることを確認いたしました。
また、老老介護による介護疲れから⼼⾝が回復していく独居⾼齢者の事例も確認でき、新しい“見守りのカタチ”としての可能性を感じる結果となりました。
全国の自治体同様に、たつの市においても高齢者と地域とのつながりの希薄化に加え、高齢者単身世帯(以下「独居高齢者」)が年々増加傾向にあります。また、独居高齢者は年齢層も高く、フレイル予防や見守りの必要性が高いことから、第2期実証実験は独居高齢者を対象に実施いたしました。
第2期実証実験の概要、主要検証結果は以下の通りです。
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実証実験概要
実証期間 :2022年9月20日~12月13日
対象者 :たつの市在住の独居高齢者8名(平均年齢82歳。実質独居1名を含む)
主要検証内容:
①「まごチャンネル with SECOM」を活用することにより、独居高齢者の外出を促進できるか?(意欲向上を含む)
②「まごチャンネル with SECOM」を活用することにより、独居高齢者と家族間の自助意識の強化に寄与できるか?
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主要検証結果
【検証項目①】 |
【検証結果①】 |
【定量評価】モニターヒアリングのスコア推移(平均値) |
【定性評価】モニターコメント |
今回の実証実験では、「まごチャンネル with SECOM」が新たな情報媒体として独居高齢者に好意的に受け止められ、配信した身近な地域情報がきっかけとなり、外出機会が増加した方もいました。
また、身体的衰えから、活動意欲や活動力が低下している独居高齢者においても、過去に訪問した場所や季節を感じる花木の様子など自分の関心が高い情報を入手できたことにより、外出ができない状態であっても、外出意欲の向上が見受けられました。
【検証項目②】 |
【検証結果②】 |
【定量評価】モニターヒアリング結果 |
【定性評価】モニターコメント • 同居していなくても、部屋の温湿度などの環境が分かるため、必要な声掛けができた。(家族) • 距離が離れていて毎日通えないが、離れていても親の生活状況がわかったので、実証実験後に機器がなくなるのが心配だ。(家族) • 新型コロナウイルスにより、これまでの家族や地域での見守りが難しくなってきている中で、離れていても見守りができる新しい見守りの形が経験できて良かった。(家族) |
全国的にも地域と関わりの薄い高齢者や独居高齢者が増えていく中で、地域だけの見守りが難しくなっています。一方で、離れて暮らす家族にとって、電話や訪問などの時間に縛られた見守りの負担は少なくありません。
今回の実証実験では、「まごチャンネル with SECOM」の活用により、家族には部屋の温湿度・照度などの生活環境を可視化し、距離と時間に縛られずに離れて暮らす親の見守りができることで、見守りに対する家族の物理的・心理的負担を軽減し、家族間の自助意識の強化に寄与できたと考えています。
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実証実験で確認できた事例:老老介護による介護疲れから心身を回復していく独居高齢者
老老介護を施してきた妻の死去に伴い、虚無感・孤独感に苛まれ、自宅に閉じこもりがちな日々を送っていた独居高齢者(85歳・男性)。
今回の実証実験で、「まごチャンネル with SECOM」を活用しはじめたところ、家族から送られるひ孫の日々の成長が心の支えとなり、精神的な活力が湧くようになりました。さらに、自治体から送られる体操動画にも挑戦するようになり、自身の身体の鈍りに気づき、現在では自宅周辺を散歩するまで心身が回復する好循環が生まれました。
- 本実証実験に対するコメント
株式会社チカク代表取締役・梶原健司
「通常、高齢者には見守りに対する抵抗感が根強くありますが、『まごチャンネル with SECOM』を活用した見守りへの抵抗感はなく、さらには家族からの動画配信や呼びかけにより、高齢者に “子どもが気にしてくれている”安心感が醸成されていく、という興味深い実証結果となりました。家族間の日々のコミュニケーションこそが、最大の見守りであり、それがデジタル技術によって生み出されていく――これからもそんな温もりのあるテクノロジーの開発に尽力していきたいと思います」
今後もチカクは、自治体をはじめとする地域の皆様と協働で新たなチャレンジを行い、高齢化社会の課題解決へ貢献してまいります。
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参考
• 第1期実証実験結果
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000154.000015422.html
• 第2期実証実験開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000015422.html
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兵庫県たつの市
たつの市は、兵庫県の南西部に位置する市。人口は7.5万人。北側は山地が広がり、南は瀬戸内海に面しており、南北に貫く形で揖保川が流れています。たつの市は揖保川とともに発展してきた経緯があり、豊かな自然と風土が生み出した手延素麺や醤油醸造、皮革産業といった地場産業が根づく一方で、ハイテク産業や電機産業も発展を続けています。
たつの市:https://www.city.tatsuno.lg.jp/
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セコム株式会社
セコムは、1962年に日本で初めての警備保障会社として創業。1966年には日本初の企業向けのオンライン・セキュリティシステム、そして1981年には家庭向けにホームセキュリティシステムを発売するなど、時代に先駆けたサービスを創出しています。2020年1月に発売した「まごチャンネル with SECOM」はゆるやかな見守りを提供するとともに、親御さんも楽しみながらご利用いただけるサービスです。
・セコム株式会社:https://www.secom.co.jp/
・まごチャンネル with SECOM:https://www.secom.co.jp/mimamori/mago-ch/
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株式会社チカク
チカクは“シニア・ファースト”を掲げるエイジテック企業です。スマートフォンアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビに直接送信し、インターネット環境やスマートフォンがないシニア世代でも視聴できる「まごチャンネル」を開発・販売しています。自治体や介護施設などと高齢者の孤独解消に向けた取組みも実施しています。
<提供サービス>
・まごチャンネル:https://www.mago-ch.com/
<会社概要>
・会社名:株式会社チカク
・代表者:代表取締役 梶原健司
・所在地:〒150-0011 東京都渋谷区東2-14-7
・設立 :2014年3月
・URL :https://www.chikaku.co.jp/
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