【医療法人神甲会 隈病院様】「広報戦略について、どんなことでも相談できる相手」として、メディカルノートと共に歩んできた。
2017年からメディカルノート(以下、MN)をご活用いただいている隈病院の隈 夏樹理事長に病院広報への取り組み、MNの効果について、弊社取締役 小林(以下、小林)がお話を伺います。
小林:
どうして弊社に病院広報をお願いしようと思ったのですか?
隈理事長:
自分が経営に携わり始めた当時から、当院でも積極的にITを活用して、広報活動を進めようと思っていました。
しかし、医療を扱う中で広告の制限が多いことや、マーケティングの知識がなかったこと、届けたい患者さんへのアプローチが上手くいかなかったことが課題でした。その頃から、医療Webメディアには間違った情報を掲載していることも多く、信用もできない状況でした。
そんな中、当院の名誉院長の宮内が、MNの代表取締役 井上さんにお会いし、紹介していただいたことがきっかけでMNを知ることが出来ました。
井上さんを通じ、MNの「正しい医療情報を届ける」という思いに共感したことで、当院の病院広報をお任せしようと思いました。
小林:
弊社の思いに共感してくださり、ありがとうございます。特に貴院は、甲状腺について研究、学術活動も世界レベルで実施している病院でしたので、疾患についての監修記事をお願いさせていただきました。
隈理事長:
監修記事は、当院名誉院長の宮内に「甲状腺がん」、院長の赤水に「甲状腺機能亢進症」、甲状腺内科顧問の深田に「バセドウ病」など、沢山の医師に協力を仰ぎ、多くの疾患について解説させていただきましたね。
正しい医療情報の掲載に貢献出来たと同時に、メディカルノートのYahoo!検索連携やGoogle医療情報パネルへの採用によって、当院の先生のことも目に留まる機会をいただけたと思います。
小林:
医療における構造的な課題の一つは、医療資源の分散だと考えています。人口減少社会によって情報などが集約化されず、技術の向上、学術活動における症例数に差が出てきている印象です。
特に、甲状腺は古くから一部の病院への集約化が進んだ貴重な分野です。隈病院は、結果的に手術数が世界トップレベルにあり、そこからアクティブサーベイランス(すぐに治療を開始しない治療法)のような世界的な潮流を生み出したことは、弊社の「確かなエビデンス+専門家の経験を発信する」という方針からしても、とても興味があり、ぜひ一緒に情報発信を取り組んでいきたいと考えていました。
また、弊社が今後くるだろう医療の変革期、医療資源の集約化や自由化の流れの中で、医師と患者さんをつなぐツールとして価値を発揮するための最先端の実験の場にもなると思い、お声がけさせていただきました。
広報のパートナーとして共に高みを目指す
小林:
さまざまな取り組みをご一緒してきましたが、動画コンテンツによるマーケティングは新たな取り組みでした。
隈理事長:
甲状腺疾患は女性の患者さんが多く、年齢層も若い方が多いことが特徴です。動画コンテンツで啓発活動の裾野を広げていきたかったのですが、過去の経験で一般的な制作会社では医療的な表現がうまく伝わらず、また、撮影前に話す内容を医師とすり合わせる時間や労力がかかったり、仕上がったものも、医療知識が無い方が作ったものは、意図が違う形でできてしまい、非常に苦労しておりました。
そこで、今まで疾患啓発の記事作成をお願いしていたMNに、分かりやすい動画作成ができないか相談しました。
小林:
弊社としても、動画作成はなかなかないご依頼だったので、印象に残っています。出来上がった動画はご満足いただけましたか?
隈理事長:
はい、特に内容の文字化のクオリティが高かった印象です。患者さんに分かりやすく、かつ、こちらの伝えたい意図が伝わる形で作成いただきました。医師ではない方が作成したとしても、遜色がない出来栄えになっていました。
出来た動画は、院内だけでなく、先ほどの疾患記事にも掲載していただき、より多くの方に見てもらえる形にしました。
作成動画「甲状腺機能亢進症」:https://www.youtube.com/watch?v=wzULRaYGmGQ&t=3s
現在は、縦動画としてSNSに投稿(リール動画)として利用したりしていますが、それも再生数が多いです。
院内だけでなく、SNSにも流用できたことで、やりたかった啓発活動を行うことができています。
リール動画「甲状腺がんとは?」:https://www.instagram.com/reel/C6tFgBAJw9W/
小林:
作成した動画を幅広くご活用いただけて、弊社としても嬉しいです!
隈理事長:
動画を通して、患者さんからも分かりやすかったという声をいただいております。当院のSNSの内容も充実させることができ、先日、CBnews様主催の病院広報アワード2024「SNS部門」で最優秀賞、広報誌・Webサイト・SNS・その他の4部門の最優秀賞の中から「広報担当部門」として、大賞に選んでいただいたんですよ!
今までの取り組みを通して、当院のことだけではなく、病気のこと、患者さんの普段抱える悩みに対しても、分かりやすく届けることが出来ているなと実感しております。
隈病院様のSNS:https://www.instagram.com/kuma_hospital/
隈理事長:
また、術前に院内で患者さんにお見せする説明動画の作成も依頼させていただきました。疾患啓発の動画同様、イラストを多く使ってくださり、視覚的にわかりやすく、イメージしやすい動画を作成いただきました。
この動画はYouTubeでも公開しており、投稿2週間で500回以上再生されました。公開してから2年足らず経った現在でも合計約24,000回再生されており、コンスタントに再生数が伸びています。院内での再生だけでなく、より落ち着ける空間や、ご家族と一緒に、充分理解できたと思えるまで再生できますし、高評価率も96.9%と非常に高く、患者さんやご家族の皆様に大変満足いただけているようです。
さらに、業務負荷が大きく改善したと、院内のスタッフからもとても好評です。
リアルな職員の声を届ける、それが常に応募が絶えない採用サイトの開設につながった
小林:
弊社との取り組みの中で、患者さん向けの施策以外で印象に残っているものはありますか?
隈理事長:
まず、採用サイトの開設が印象に残っています。
採用広報を始めようと思ったきっかけは、当院に限らず、民間病院では、募集をかけてもなかなか人手が集まりにくいことが当時の課題でした。
そのことをご相談したところ、「隈病院は学術など優れた部分が多い。だからこそ、採用広報をしっかりやれば人は来る。」という答えをもらいました。
具体策として行ったことは、医師の声を診療科ごとに分けて、しっかり届けるということでした。
実際に働いている医師たちに「当院で働いてみて感じたこと」をインタビューし、ページを掲載することで、より実際に働いている職員たちの「生の声」として届けました。そうすることで、より当院のリアルを感じていただけたのかなと思います。
隈病院様の医師採用サイト:https://www.kuma-h.or.jp/doctor-recruit/
小林:
結果として、応募者は集まりましたか?
隈理事長:
特に医師の採用に関しては、病院の採用ページのみで採用活動を行えるようになりました。開設当初から引き続き、採用ページ経由で問い合わせが来ているので、人的リソースには困らなくなりました。その環境が整ったことが、とてもありがたいと感じています。
特にインタビューなどで女性医師・社員の活躍や、当院が運営している「こぐまえん」という保育園の紹介を通して、ワークライフバランスも大切にできることが伝わったのか、女性医師の採用も増え、離職率も低いほうだと思います。
今後、メディカルノートに期待すること
小林:
現在は新しい取り組みとして赤水新院長就任に伴い、新体制の特集を組ませていただいております。
隈病院様の特集:https://medicalnote.jp/hospital-features/kuma-h/001/
小林:
さらに今後、MNに期待することはありますか?
隈理事長:
MNがもっと患者さんにとって頼りになるサイトになって欲しいと思っています。
今後は、医療は病気を治すだけのものではなく、健康になるためにあるべきだと思っています。ですが、特に若い方、女性は調子が悪くならないと病院に行かない印象です。
なので、「今の体の症状だと、何科を受診すればいいんだ?」「このホクロはとってもいいのか?」など、もっと素朴なレベルの疑問を解決する必要があると思います。
だからこそ、MNは、そのような疑問を解決したり、何か身体のことで困った際、必要な医療機関に正しく導いてあげられるような存在になっていってほしいです。
小林:
医療に関しても、AIの発達で、必要な機関に相談せずとも正しい・正しくないに限らず、一次的な答えが返ってくる状態です。弊社もYahoo!・Googleと連携し、弊社の記事が検索時のトップに出るようになっていますが、医療情報は誰が言っているのかが大事だと考えています。
隈病院は研究、学術活動も世界レベルで実施していると思っています。だからこそ、お力をお借りして、今後とも患者さんの課題を解決できるようなコンテンツや取り組みを一緒に作っていけたらと思います。
今後ともよろしくお願いいたします!
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