“お米を持ってきてください”と言われる公立保育園、まだ全国の約3割の自治体で続く

~富山県・佐賀県では約8割、一方持参ゼロの県もあり地域格差が大きい~

BABY JOB株式会社

BABY JOB株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役 上野公嗣)が運営する「保育園からおむつの持ち帰りをなくす会」は、公立保育施設がある全国1,414の市区町村の保育課に対し、公立保育施設でご飯などの主食の持ち込みをさせているかについて電話調査を実施しました。

その結果、約3割にあたる416市町村で、保護者に主食を持参させていることが明らかとなりました。都道府県別に見ると、主食の持参を求める市区町村の割合は0%~90%とばらつきがあり、地域ごとの対応に大きな差があることも分かっています。また、昨年の調査と比較すると、104市町村で主食の持参が廃止されており、見直しの動きも徐々に広がっています。

主食の持参は、保護者の準備負担だけでなく、保育士による個別管理の手間や、梅雨など高温多湿の時期にはご飯が傷みやすくなるなど、衛生面でのリスクも伴うことから、今後さらなる見直しが求められます。

【調査概要】

調査名:第2回 公立保育施設における主食持参に関する全国調査

調査対象:公立保育施設がある全国47都道府県 計1,414市区町村の保育課

調査期間:2025年4月23日~6月19日

調査方法:電話による聞き取り調査(一部は書面で実施)

【トピックス】

  1. 富山県・佐賀県では約8割の市町村で主食の持参が続く。一方、ゼロの県も

  2. 主食の持参について「負担」と感じる保護者は7割超

  3. 1年間で100以上の市町村が主食の持参を廃止、改善が進む地域も

  4. 専門家からの主食持参に対する声

①富山県・佐賀県では約8割の市町村で主食の持参が続く。一方、ゼロの県も

保護者に主食の持参を求めている市町村の割合が最も高かったのは、富山県と佐賀県で、いずれも約8割にのぼりました。全国平均は29.4%であり、都道府県ごとの対応には大きな差があることが分かります。一方で、香川県では主食の持参を求めている市町村はなく、すべての公立保育施設で園内提供が行われていることが確認されました。

②主食の持参について「負担」と感じる保護者は7割超

保育園に主食を持参することについて、642人の保護者に尋ねたところ、全体の7割を超える480人が「負担に感じる」と回答しました。

さらに、「主食の持参について正直どう思うか」という自由回答では、「夏場の食中毒が不安」「朝の準備が大変」といった声が多く寄せられました※1。

③1年間で100以上の市町村が主食の持参を廃止、改善が進む地域も

昨年(2024年)の調査では、全国で520の市町村が「保護者に主食を持参させている」と回答していましたが、今年の調査では、そのうち104の市町村で主食の持参が廃止されていることがわかりました。特に九州地方では、園で主食を提供する園が増えるなど、改善が進んでいる傾向が見られます。

④専門家からの主食持参に対する声

保育の現場や栄養管理に関わる専門家からも、主食の持参については課題があるという声が上がっています。

佐賀女子短期大学付属 ふたばこども園 園長 納富 博文氏

「私たちが完全給食にしているのは、せっかく子どもたちが食べるものだから、できたてで温かい食事を食べさせてあげたいですし、栄養バランスやカロリーも配慮したい、という思いがあるからです。子ども一人ひとりの体調や食べる量に合わせて、ご飯等の量を調整できるのも施設側で用意する大きなメリットです。それに、保護者の方は毎日とても忙しいと思いますので、少しでも朝の準備の負担を減らせたら…という気持ちもあります。」

管理栄養士 小﨑 奏子氏

管理栄養士として11年(保育園7年、社員食堂4年)勤務。

「主食の持ち込みは、保冷剤の準備や保管状況などの衛生管理が各家庭に委ねられるため、特に夏場は食中毒のリスクが高まります。一方で、園で炊飯すれば、衛生的で温かいごはんを安定して提供でき、子どもたちが安心して食べられます。また、4・5歳児になると、小学校への進学を見据えて「自分でよそう」「友だちの分をよそう」といった食育活動も始まります。園で主食を提供することは、こうした成長の機会を支えるうえでも重要です。」

【調査結果 詳細】

他にも、食事用エプロン・着替え・おむつなどの準備物についても調査を行っております。各調査結果は個別で共有させていただきます。

【保育園からおむつの持ち帰りをなくす会の活動内容】

使用済みおむつの持ち帰り状況が地域ごとに異なることを可視化し、子育て支援の地域格差について提言。他にも、オンライン署名サイトにて16,000人以上の署名を集め、2022年9月22日に加藤勝信厚生労働大臣に署名及び要望書の提出。その4か月後の2023年1月23日、厚生労働省から各市区町村に対し、「使用済みおむつを園で廃棄することを推奨する」通達が出されました。

BABY JOB株式会社は、すべての人が子育てを楽しいと思える社会を目指し、「保育園からおむつの持ち帰りをなくす会」を立ち上げて活動しています。

【保育園からおむつの持ち帰りをなくす会について】

設立:2021年6月1日

HP:https://no-mochikaeri.org/

署名URL:https://chng.it/fwZN4g56hc

BABY JOB株式会社

BABY JOB株式会社

すべての人が子育てを楽しいと思える社会を実現するために、保育施設向けの紙おむつとおしりふきのサブスク「手ぶら登園」などを中心に、子育てに関する社会課題の解決に取り組む会社です。

■名称:BABY JOB株式会社
■事業内容:子育て支援事業、保育施設サポート事業等
■代表取締役 上野 公嗣
■所在地:大阪府大阪市淀川区西中島6丁目7番8号
■設立:2018年10月1日
■資本金:1億円
■HP:https://baby-job.co.jp/
■保育施設向け紙おむつとおしりふきのサブスク「手ぶら登園」:https://tebura-touen.com/
■保育士向けオウンドメディア「手ぶら登園保育コラム」:https://tebura-touen.com/column/
■手ぶら登園公式Twitter:https://twitter.com/teburatouen
■保護者向け幼保施設の検索サイト「えんさがそっ♪」:https://ensagaso.com
■えんさがそっ♪公式Instagram:https://www.instagram.com/ensagaso/
■保育施設向けキャッシュレスサービス「誰でも決済」:https://daredemo-kessai.com/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

BABY JOB株式会社

27フォロワー

RSS
URL
https://baby-job.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市淀川区西中島6丁目7−8
電話番号
06-4862-7193
代表者名
上野公嗣
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2018年10月