鈴鹿高専GEAR5.0マテリアルユニットリーダー兼松秀行特命教授がバイオフィルム制御に関する総説を発表

~「International Materials Reviews」に高専の世界に誇るコア技術が紹介~

 独立行政法人国立高等専門学校機構 鈴鹿工業高等専門学校(三重県鈴鹿市 校長:竹茂 求 以下「鈴鹿高専」という。)のGEAR5.0マテリアルのユニットリーダーである兼松秀行特命教授はバイオフィルム制御に関する総説を公表しました。本総説は、マテリアル分野、特にバイオフィルムの研究で活躍する研究者の手引書となる、長年鈴鹿高専で培った重要な技術を世界に発信したものです。

掲載論文掲載論文

基調講演する兼松特命教授基調講演する兼松特命教授
















ジャーナル名
International Materials Reviews(Taylor&Francis出版)
タイトル名
Biofilm control on metallic materials in medical fields from the viewpoint of materials science - from the fundamental aspects to evaluation
(材料科学から見た医療用の金属材料のバイオフィルム制御-基礎から評価まで)
記事のリンク先
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/09506608.2022.2066444

International Materials Reviewsについて
 この科学雑誌は,アメリカ合衆国を中心とした国際材料学会ASM InternationalとイギリスのIOM3が合同でTaylor & Francis出版社から発刊しているジャーナルで、ジャーナルインパクトファクターがここ数年約20(2018年21, 2019年14.4, 2020年/2021年19.6)、サイトスコアー30(2018年34.8, 2019年30.3)の引用回数の多い権威ある材料科学の雑誌です。

著者名
 兼松秀行(鈴鹿高専)、Dana M. Barry (クラークソン大)、生貝初(鈴鹿高専)、水之江義充(慈恵医大)

総説の要旨
 この総説は医療分野でのバイオフィルムの問題に対処するための材料科学/材料工学的なアプローチを紹介しています。特に、バイオフィルムの問題は感染症と深く関わっており、多くの慢性疾患や院内感染はバイオフィルムがその原因ともされています。病院では、ベッド・カテーテル・手術用ナイフや注射針などその表面にバイオフィルム形成の危険に曝されています。総説の中で、材料科学の観点からバイオフィルムと材料との相互作用、バイオフィルの評価法、さらには抗感染症の材料開発に向けての指南の考え方等をまとめています。

論文発表の背景
 全国の国立高専が推進する、高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業のうち鈴鹿高専を中核とするGEARマテリアル5.0プロジェクトでは、全国高専(鶴岡高専、小山高専、呉高専、大分高専が拠点校)とバーチャルマテリアル研究所を立ち上げているところです。このバーチャル研究所では、”地域産業の問題をオール高専で解決!”を旗印に、各拠点においての強みを生かしながら連携を取って産業界への貢献・人材教育を進めています。その研究所の中において、鈴鹿高専は機能性材料の評価・検査・分析拠点としての役割を担い、コア技術となる抗菌・抗ウイルス・抗バイオフィルム材料評価プラットフォームを形成し、バイオマテリアル研究の総括として今回の論文を発表しました。

成果の普及活動
 現在、研究者は研究成果を広く且ついち早く社会に還元することがその使命とされています。GEARプロジェクトでも社会実装をキーワードにその高専の技術を普及することに力を入れています。最近では、兼松特命教授は名古屋大学の未来創造講演会(6月11日)で鈴鹿プラットフォームの成果について発表いたしました。

鈴鹿高専のGEARプロジェクトのプラットフォームで活躍する教員


GEAR5.0マテリアル
https://www.suzuka-ct.ac.jp/gear-materials/

今後の予定
 GEARマテリアルユニットでは、鈴鹿高専以外にも協力校の強みのコア技術を保有し、プラットフォームを形成しています。それぞれのプラットフォームの研究成果を学術的な面だけでなく、地域社会に対しても社会実装を目標にプロジェクトの推進に取り組んでいきます。

【鈴鹿工業高等専門学校について】
 鈴鹿工業高等専門学校は、全国12の国立高専一期校のひとつとして1962年に設立され約10,000人の卒業生は技術者や研究者あるいは企業家として社会で活躍し、産業界から高い評価を受けています。1993年には、さらに2年間の高度な専門教育を実施する専攻科を設置して国際社会で活躍できる創造性豊かなエンジニアの育成に努めています。また、鈴鹿高専テクノプラザをはじめとして地域社会と密接に連携した教育研究により産業振興に努めています。

 【学校概要】


学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構
    鈴鹿工業高等専門学校
所在地:三重県鈴鹿市白子町
校長名:竹茂 求
設立:1962年
URL:https://www.suzuka-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関

【本リリースに関するお問い合わせ先】
独立行政法人国立高等専門学校機構
鈴鹿工業高等専門学校
総務課総務企画係
TEL:059-368-1717(平日8:30-17:00)
e-mail:chiiki@jim.suzuka-ct.ac.jp

  

~2022年度、高等専門学校制度は創設60周年を迎えます~
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/60th/

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会社概要

URL
https://www.kosen-k.go.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都八王子市東浅川町 701-2
電話番号
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代表者名
谷口 功
上場
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資本金
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設立
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