大阪芸術大学 デザイン学科のハイパープロジェクト「わたしぼくデザイン」大阪・関西万博「世界のおにぎり」プロジェクトで世界の食文化を発信!
■10月26日(日)には親子向けの「世界のおにぎり」ワークショップをなんばパークスにて開催!
大阪芸術大学(学校法人塚本学院/所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦)は、デザイン学科のハイパープロジェクト「わたしぼくデザイン」の一環として、大阪・関西万博 内 ORA外食パビリオン 宴内にある、おにぎりを通じてごはんのおいしさを国内外に発信する店舗「ONIGIRI WOW !」にて、毎月4種、合計24種の「世界のおにぎり」メニューを提供し、おにぎりの累計来客数は10万人、累計販売数は20万個を突破※しました。また、10月26日(日)には、「世界のおにぎり」を親子で味わって、対話しながら世界の国々と食文化を学べるワークショップをなんばパークスで開催いたします。
※集計期間:2025年4月13日~2025年9月4日 象印マホービン株式会社調べ

本プロジェクトでは、日本のソウルフードとおにぎりと世界各国の料理を融合させ、にこにこのり株式会社の協力や、象印マホービン株式会社との共創を通じて実現。また、万博会期中にはその実績が認められ、「カンボジア・ナショナルデー」でカンボジア王国副首相や日本の藤井外務副大臣などの政府関係者に直接、オリジナルのおにぎりを提供するという国際的な舞台での活躍も果たしました。大阪・関西万博の終了後も「世界のおにぎり」のイベントが企画されています。
「世界のおにぎり」は、大阪芸術大学デザイン学科がコースや学年を横断して取り組むハイパープロジェクト「わたしぼくデザイン」における取り組みです。この取り組みでは、日本のおにぎりに世界各国の料理や食材を組み合わせた新しいおにぎりを通して、世界の国々や多様な食文化への理解を深めるきっかけを提供する事をコンセプトとしています。このプロジェクトにおいて、学生たちが3年以上をかけて作り上げた世界各国の料理・食材の特徴を生かしたおにぎりのレシピは、大阪・関西万博での販売という具体的な成果として実現しました。
このような取り組みを経て、万博で提供されていた「世界のおにぎり」のうち、カンボジアの肉料理ロックラックをアレンジした「ロックラックおにぎり」がきっかけとなり、万博の「カンボジア・ナショナルデー」に招待・その場での提供が実現しました。本学デザイン学科の学生である島本さんと辻下さんが、ソック・チェンダ・サオピア・カンボジア王国副首相と日本の藤井外務副大臣に対し、ロックラックおにぎりの開発背景やその魅力を説明したほか、カンボジアパビリオン関係者と政府関係者の皆さんに、準備した30個のおにぎりを手渡し、国際的な場で交流の一端を担いました。
本学は、企業や他国の文化と協力し合う中で得られた「共創」の経験を通じて培った協調性と創造的な思考を活かし、未来の国際社会が求める多様な価値観を理解し、貢献できるような人材育成と活動を、今後も大切に推進してまいります。



■「世界のおにぎり」プロジェクトの歩み
<「共創」プラットフォームでアイデアを発展させる>
「わたしぼくデザイン」を特徴づけるのは「共創」という考え方。それはアイデアを発案者ひとりのものとするのではなく、個々人の垣根を取り払ってチーム全体の共有物と捉えることでアイデアに拡がりを持たせます。ひとつのアイデアをベースに、アイデアがアイデアを生み出して発展していく可能性を大事にしています。大阪・関西万博のコンセプトのひとつが共創。そこに相通ずるものを感じたデザインプロデュースコース教授の清水 柾行先生と客員教授の辻邦浩先生は、デザイン学科のハイパープロジェクト「わたしぼくデザイン」のテーマを「万博とその先の未来のために」と定め、数年がかりで「世界のおにぎり」プロジェクトに取り組んでいきました。
<アイデアが新たな発想を得て生まれ変わっていく>
「わたしぼくデザイン」が生まれたのは2019年のこと。それぞれの想像力を刺激し、拡大していくことの大切さを伝える体験型展覧会「わたしぼくデザイン」をあべのハルカスのスカイキャンパス(当時)で開催。これが「わたしぼくデザイン」の原点です。2021年には、デザインプロデュース、グラフィックデザインなどコースの異なる3年生から1年生までの学生が集まって「万博とその先の未来のために」再スタートを切ります。そこでは学生同士が互いに刺激しあい155種ものアイデアを生み出しました。そのなかから生まれたのが「世界のおにぎり」プロジェクト。「わたしぼくデザイン」ではアイデアの発案者が明確ではありません。というのも最初の発案者が思いもよらないカタチにアレンジされ、再解釈され、アイデアがぐんぐん発展していくからです。「世界のおにぎり」も学生みんなの熱意と創意工夫を取り込みながら、企業も巻き込んでいくことになります。

<学生たちの熱意が企業との出会いを生む>
学生たちのアイデアをベースに、試作や試食を繰り返して、方向性を定めていきます。そのなかでプロジェクトを進めていく大きな出会いがありました。それはのり専業メーカーのニコニコのり株式会社との協力関係でした。メニュー開発のなかで学生たちが訪れたこともあるおにぎり専門店の「笑屋 NICO-YA」を運営する企業でもあります。ニコニコのりの社員の方々や管理栄養士さんを大学に招いて学生たちが作ったおにぎりを食べてもらう試作会も実施。食のプロフェッショナルから、数多くのフィードバックがあり、学生たちのモチベーションはより一層あがることになります。


<実地販売で商品開発の経験値を積む>
ニコニコのりさんの協力を得て、世界のおにぎりを販売し、お客さまに食べてもらうことができるようになりました。その最初の試みは2022年のららぽーとEXPOCITYでのキッチンカーイベントへの参加です。その後も矢継ぎ早に神戸キッチンカーコレクション、まちごと万博カーニバル、京都日仏学館のル・マルシェ、大阪芸大のオープンキャンパス、大阪産マルシェと一般のお客さまへの販売を繰り返していきました。テレビの情報バラエティ番組にも出演して、世界のおにぎりの存在感をアピール。そういった活動のさなかに炊飯器メーカーの象印マホービン株式会社からも連携オファーをいただき、大阪芸大×象印マホービンという産学連携で万博への道が見えてきました。


<万博で「世界のおにぎり」を世界に向けて披露>
象印マホービンさんが、大阪・関西万博のORA外食パビリオン「宴」に出店。そのお店にて、「わたしぼくデザイン」チームが参加して、万博会期中に毎月4種、合計24種の選りすぐりの世界のおにぎりをメニュー提供していくことになりました。これだけ多くのメニューを提供しても学生たちが試作を繰り返したアイデアからすればほんの一部。3年生の島本若葉さんと辻下綾乃さんは2024年度からメニュー開発に携わってきました。そこで痛感したのは世界のおにぎりに、その国のエッセンスをすべて詰め込むのが難しいこと。「ロモ・サルタードという料理はペルーの伝統料理。香ばしい醤油ソースがおいしいんです」と島本さん。辻下さんが「それは中国からの移民が多かったから。南米のイメージとは違うけれど、醤油味とお米の相性は抜群。おいしさも世界のおにぎりに欠かせない要素」と辻下さんは話を続けます。例えば、常夏の国にはスパイスがつきもの。「ターメリックが入るといっきにインド風になってしまうんです。世界は混ざり合い続けているから、個々の伝統の味を守りつつ差別化していくためにはアレンジが必須なんです」と辻下さんは顔をほころばせます。世界は交易や移民で交流し、混じりあってきたことが、メニュー開発のなかで実感できたそうです。


<万博「カンボジア・ナショナルデー」で“ロックラックおにぎり”を提供>
牛肉を魚醤やトマトソースをベースにした甘辛いタレで焼き上げたカンボジアの肉料理ロックラックをアレンジしたレシピが世界のおにぎりにあります。そのロックラックおにぎりが目に止まり、カンボジア・ナショナルデーに招待されました。出席したのは、わたしぼくデザインの島本さんと辻下さん。ソック・チェンダ・サオピア・カンボジア王国副首相と日本の藤井外務副大臣にロックラックおにぎりについて説明。カンボジアパビリオン関係者と政府関係者の皆さんに、準備した30個のおにぎりを手渡すことができました。
<その先の未来のための「世界のおにぎり」>
世界中から訪れる人々に、様々な国の料理を日本的なおにぎりにして、味わってもらうという、初期の目的を果たした「世界のおにぎり」プロジェクト。でも、これで終わりではないようです。「私たちのテーマは最初から『万博と、その先の未来のために』ですから」と二人は声をそろえます。「世界のおにぎりと食育をリンクさせたワークショップをいま、みんなで議論しているところなんです」と島本さんは言います。メニュー開発のなかで地理的、歴史的に近い国々をいかに差別化し、個性を際立たせるか苦心した経験から生まれたアイデア。交易や移民で世界の文化は影響を与えあっています。おにぎりという共通の土台に各国の料理を合わせることで、個々の食文化が生まれた背景が見えてくる、その面白さを食育に生かせられたら、と考えているようです。万博という国際的な巨大イベントに産学連携で挑んだ「わたしぼくデザイン」。共創プラットフォームでアイデアを共有し、意見を取り入れ発展させていく面白さは学生たちのビビッドな発想の原動力となったようです。

■「世界のおにぎり」参加学生のコメント
デザインプロデュースコース3年生 島本 若葉さん
入学の事前説明会で万博に向けて活動している「世界のおにぎり」プロジェクトを知ってから、ずっと履修したいと考えていました。それで、やっと2年生から履修することができました。「世界のおにぎり」には私や辻下さんが担当していたメニュー開発だけでなく、各国の食文化を調べてメニュー説明の原稿をまとめるテキスト班、メニューをおいしそうに表現するイラスト班、各種ツールを制作するデザイン班と様々な役割があります。私はNHKの情報番組で「世界のおにぎり」の紹介があったときにメニュー開発班のひとりとして出演。番組で話すことを台本まで作って入念に準備していったのに、本番では緊張のあまり、話す内容が飛んでしまって、ほとんどアドリブで乗り切ったんです。緊張していても、やりきれたのはみんなが一緒にいてくれたからだと思います。
デザインプロデュースコース3年生 辻下 綾乃さん
私は食べることが大好きなので、食に関わる「世界のおにぎり」は絶対取りたい授業として意識していました。島本さんと同じように2年生から念願の履修。「わたしぼくデザイン」のメンバーはチームワークがすごくいいんです。授業は1回が90分なので、限られた時間を有効活用するために、自宅で食材を煮込んできてくれたり、ムール貝の貝殻をあらかじめ外しておいてくれたり、みんなが自発的に出来ることを役割分担していきました。それは、わたしたちみんなで作り上げたアイデアだから、積極的に関わろうというスタンスが生まれるんだなと思います。ちょっと悔しいなと思うのは、大阪芸大の「わたしぼくデザイン」が「世界のおにぎり」を生み出したことがあまり知られていないこと。それは、その先の未来へ向けた活動でもっとアピールしていきたいですね。
■概要
イベント名 :「世界のおにぎり」プロジェクト
販売期間 :2025年4月13日(日)~10月13日(月・祝)
販売店舗 :大阪・関西万博 象印マホービン おにぎり専門店「ONIGIRI WOW!」
販売場所 :ORA外食パビリオン『宴~UTAGE~』

■大阪芸術大学「世界のおにぎり」ワークショップについて
10月26日(日)には、「世界のおにぎり」を親子で味わって、対話しながら世界の国々と食文化を学べるワークショップをなんばパークスで開催いたします。
<開催概要>
日時 :2025年10月26日(日)
(1回目)13:00〜14:30 (2回目)15:00〜16:30 ※1回90分ほどを予定
実施場所 :なんばパークス パークスガーデン7F グリーンデスク
※雨天・荒天時はなんばパークス3F ルクールブラン横ブリッジで実施
講師 :大阪芸術大学デザイン学科「わたしぼくデザイン」プロジェクト
参加費 :無料
参加条件 :小学生3〜6年のお子様のいる親子
参加方法 :WEBによる事前お申込み制
https://nambaparks.com/event/264
※アレルギーのある方は以下の食材リストをご確認ください。
卵、エビ(特定原材料8品目から)、豚肉、牛肉、ごま、いか、ゼラチン、大豆(特定原材料に準ずる20品目から)
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