核融合実験炉イーター実機TFコイルの日本分担分最終号機製作完了
~技術課題を克服し、イーター計画を着実に推進~
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構と東芝エネルギーシステムズ株式会社は、約10年にわたり核融合実験炉イーターの超伝導トロイダル磁場(TF)コイルの製作に取組み、このたび、最終号機となる4基目の製作を完了しました。
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
東芝エネルギーシステムズ株式会社
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」という。)と東芝エネルギーシステムズ株式会社(代表取締役社長 四柳 端。以下「東芝ESS」という。)は、約10年にわたり核融合実験炉イーターの超伝導トロイダル磁場(TF)コイルの製作に取組み、このたび、最終号機となる4基目の製作を完了しました。
TFコイルはイーターの主要機器のひとつであり、その大きさは高さ16.5メートル、幅9メートル、重量は310トンに及びます。また、これらのコイルは、イーター内の周方向に18基設置され、数億度のプラズマを閉じ込めるための強力な磁場を発生します。そのプラズマを閉じ込めるために、これらのコイルを極低温(4ケルビン(摂氏マイナス269度))まで冷却して超伝導コイルとし、その巻線部に世界最大の6万8千アンペアの電流を通電することにより、11.8テスラもの高磁場を発生させます。当該磁場により運転時のTFコイルへ加わる最大6万トンもの巨大な電磁力から巻線部を守るための強化策として、その巻線部と分厚いステンレス製大型構造物(以下「構造物」という)とを一体化させています。
TFコイルにはプラズマを閉じ込めるための高い磁場精度が要求されることから、電流中心線の位置は、その巨大さにもかかわらず、わずか数ミリの誤差しか許されません。こうした厳しい精度が課された大型の超伝導コイル製作は、イーター以前には世界的にも前例がなく、まさに前人未到の挑戦と言えるものでした。量研と東芝ESSは、双方の技術力を結集して、この解決困難な技術的課題に果敢に取り組み・克服した結果、各コイルの電流中心線が上記許容誤差内であることを担保し、巨大な電磁力に耐えうるTFコイルを完成させることができました。
イーターでは、TFコイルを18基組み込みますが、このうち日本で8基、欧州で10基を製作します。このたび、東芝ESSがTFコイル4基を完成させたことで、イーターに組み込む日本が分担する全8基のTFコイル製作の完遂となりました。なお、この他にスペア1基の製作を日本が担当しています。
以上の成果は、イーター計画における日本分担機器製作の着実な進展を示すとともに、同計画における日本の貢献が非常に大きいことを示すものです。
なお、21日に東芝ESS磯子エンジニアリングセンターにて「核融合実験炉ITERトロイダル磁場コイル最終号機完成式典」を開催します。
本件の概要についてはこちらをご覧ください。
https://prtimes.jp/a/?f=d32322-20230221-fe024ed9ddb96bba8bbe8e8d1eb2b614.pdf
※東芝エネルギーシステムズの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/company/energy.html
※東芝エネルギーシステムズの原子力事業の取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/nuclearenergy.html
※東芝エネルギーシステムズの核融合の取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/nuclearenergy/research/energy.html
東芝エネルギーシステムズ株式会社
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」という。)と東芝エネルギーシステムズ株式会社(代表取締役社長 四柳 端。以下「東芝ESS」という。)は、約10年にわたり核融合実験炉イーターの超伝導トロイダル磁場(TF)コイルの製作に取組み、このたび、最終号機となる4基目の製作を完了しました。
TFコイルはイーターの主要機器のひとつであり、その大きさは高さ16.5メートル、幅9メートル、重量は310トンに及びます。また、これらのコイルは、イーター内の周方向に18基設置され、数億度のプラズマを閉じ込めるための強力な磁場を発生します。そのプラズマを閉じ込めるために、これらのコイルを極低温(4ケルビン(摂氏マイナス269度))まで冷却して超伝導コイルとし、その巻線部に世界最大の6万8千アンペアの電流を通電することにより、11.8テスラもの高磁場を発生させます。当該磁場により運転時のTFコイルへ加わる最大6万トンもの巨大な電磁力から巻線部を守るための強化策として、その巻線部と分厚いステンレス製大型構造物(以下「構造物」という)とを一体化させています。
TFコイルにはプラズマを閉じ込めるための高い磁場精度が要求されることから、電流中心線の位置は、その巨大さにもかかわらず、わずか数ミリの誤差しか許されません。こうした厳しい精度が課された大型の超伝導コイル製作は、イーター以前には世界的にも前例がなく、まさに前人未到の挑戦と言えるものでした。量研と東芝ESSは、双方の技術力を結集して、この解決困難な技術的課題に果敢に取り組み・克服した結果、各コイルの電流中心線が上記許容誤差内であることを担保し、巨大な電磁力に耐えうるTFコイルを完成させることができました。
イーターでは、TFコイルを18基組み込みますが、このうち日本で8基、欧州で10基を製作します。このたび、東芝ESSがTFコイル4基を完成させたことで、イーターに組み込む日本が分担する全8基のTFコイル製作の完遂となりました。なお、この他にスペア1基の製作を日本が担当しています。
以上の成果は、イーター計画における日本分担機器製作の着実な進展を示すとともに、同計画における日本の貢献が非常に大きいことを示すものです。
なお、21日に東芝ESS磯子エンジニアリングセンターにて「核融合実験炉ITERトロイダル磁場コイル最終号機完成式典」を開催します。
本件の概要についてはこちらをご覧ください。
https://prtimes.jp/a/?f=d32322-20230221-fe024ed9ddb96bba8bbe8e8d1eb2b614.pdf
※東芝エネルギーシステムズの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/company/energy.html
※東芝エネルギーシステムズの原子力事業の取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/nuclearenergy.html
※東芝エネルギーシステムズの核融合の取り組みについてはこちらをご覧ください。
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