企業1万社を対象とした働きがいに関する実態調査の結果を公表
厚生労働省「働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」
株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)が厚生労働省から委託を受け実施した「令和6年度働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」の一環である企業アンケート調査報告書が、厚生労働省から公開されました。本調査で、企業における「エンゲージメント」の認知度や、働きがい向上による職場の変化等が明らかになりました。
1. 経緯
従業員のワークエンゲージメント(※1)向上については、従業員の活躍や生産性向上、企業の持続的な成長の促進要因として年々注目が高まっています。こうした状況を踏まえ、MRIは、令和5年度・6年度に厚生労働省から「働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」の委託を受け実施しました。
令和5年度には、ワークエンゲージメントの概念や働きがい向上に取り組む意義を検討し、その結果を簡潔にまとめたリーフレットを作成しました。
令和6年度には、働きがいのある職場づくりのヒントとなるハンドブックを作成しました。また、企業におけるワークエンゲージメントを含めた「働きがい向上」に関する意識や取り組み状況を調査するため、企業1万社を対象としたアンケート調査(以下 本調査)を実施し、このたび調査結果報告書が厚生労働省から公開されました。
※1 仕事へのやりがいや熱意、仕事から得る活力等、個人と仕事の関係に着目した概念。類似の概念として、個人と所属組織との関係性に着目した従業員エンゲージメントがある。
2. 本調査の概要
(1)調査概要
2024年8月~10月に、全国の企業1万社を対象として、働きがい向上に関する取り組みの実態・効果・課題を把握するためのアンケート調査を実施し、約2,400社から回答を得ました。
(2)主な調査結果
本調査では、主に以下の2点が明白になりました。
■「エンゲージメント」の認知度
「エンゲージメント」という言葉の認知度と理解度が共に高いことが明らかになりました。
企業規模別にみると、大企業では「エンゲージメントについて言葉を聞いたことがある」が90%程度、中小企業では70%程度と認知度が高いことが分かりました。加えて、大企業では「言葉の意味も知っている」企業がすでに70%近く、「エンゲージメント」という言葉が働く現場に浸透していることがうかがえます。
企業規模別の「エンゲージメント」の認知度(単一回答)

■働きがい向上による職場の変化
働きがい向上による具体的な効果として「従業員の定着率の向上」「従業員同士のチームワークの強化」「従業員の仕事への意欲の向上」「従業員の仕事の効率の向上」などが挙げられ、ポジティブな職場の変化が幅広く生まれていることが分かりました。
働きがい向上による職場の変化(複数回答)

(3) 調査結果報告書
前項で述べた点以外にも、働きがい向上に関する取り組みの実態・効果・課題に関する調査結果を掲載しています。ご関心のある方はぜひ報告書をご覧ください。
「令和6年度働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」企業アンケート調査報告書
3.今後の予定
MRIでは、令和5年度・6年度に続き、「令和7年度働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」を厚生労働省から受託しました。
過年度事業(※2)の成果を踏まえ、令和7年度は、慶應義塾大学 島津明人教授を座長とした有識者による検討委員会の指導助言の下、以下3つの業務を予定しています。
① 企業インタビュー調査
先進的な取り組みを実施する企業へのインタビュー調査
② 取組マニュアルの作成
企業におけるエンゲージメント向上の参考となる情報を取りまとめた、取組マニュアルの作成
③ 企業経営者・人事担当者向けセミナーの開催
年度末に、事業成果を紹介するセミナーを開催予定
対象:企業経営者や人事担当者
内容:ワークエンゲージメントをはじめとした従業員の働きがい向上に関心のある方への支援の一つとして、働きがい向上の意義や効果、取り組みの具体例などを紹介予定
※2 令和5年度、令和6年度の成果はこちらからご覧になれます。
関連情報
→ 三菱総合研究所、企業1万社を対象に働きがいに関する実態調査を実施(ニュースリリース 2024.8.28)
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本件に関するお問い合わせ先
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〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目10番3号
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