【開催レポート】6月「環境月間」に合わせ、環境大臣認定「エコ・ファースト企業」の日比谷花壇が花き業界のサステナビリティ勉強会を開催。
業界全体の環境課題と、脱炭素・生物多様性の実現に向けた取り組みを紹介。
株式会社日比谷花壇(本社:東京都港区、代表取締役社長:宮島浩彰)は、6月5日の「環境の日(世界環境デー)」および6月の「環境月間」に先立ち、2026年5月20日(水)にメディア関係者を対象とした勉強会を開催いたしました。本勉強会では、「花き産業のサステナビリティ」をテーマに、当社サステナビリティ推進室より、花き産業全体が抱える環境課題について解説。その上で、当社が注力する「カーボンニュートラル(脱炭素)」「サーキュラーエコノミー(資源循環)」「ネイチャーポジティブ(生物多様性)」の3軸における具体的な取り組みと今後の展望を発表しました。


花き産業は自然資本に深く依存して成り立つ産業であり、生産から流通・販売に至るサプライチェーン全体において環境負荷が生じています。当社は、これらの環境課題に対する取り組みを単なるCSRの一部ではなく、事業の持続性そのものに関わる重要テーマと捉えています。今後も業界全体の取り組みを牽引すべく、積極的な啓発活動を推進してまいります。
■勉強会開催の背景
花き産業は、土地・水・気候・生態系といった自然資本に深く依存しながら成り立つ産業です。同時に、生産や流通の過程でCO₂を排出し、石油由来の吸水スポンジや包装材の廃棄も生じます。こうした環境負荷は業界として向き合い続けてきた課題ですが、その実態が業界の外に届く機会は、あまりなかったと考えていました。
日比谷花壇は、Scope1・2に加えてサプライチェーン全体のScope3排出量の見える化と削減に取り組み、ラッピング資材においても再生可能な素材の導入や簡易包装への切り替えを進めています。また、一般社団法人花の国日本協議会への参画やMPSジャパン株式会社との包括協定を通じて、全国の生産者や他企業とともに、環境に配慮した生産・流通のあり方や環境指標づくりにも取り組んでいます。

2026年1月、花き業界として初めて環境省「エコ・ファースト企業」に認定され、2050年ネットゼロ、生花国産シェア80%達成などを「エコ・ファーストの約束」として宣言したことを機に、こうした活動の現在地を初めて構造的にまとめた内容でメディアにお伝えする場として、今回のメディア限定勉強会を開催しました。当社の取り組みを知っていただくとともに、花き産業全体の環境課題に目が向けられるきっかけになればと考えています。
■第一部:花が店頭に届くまで~花き産業のサプライチェーンと環境課題の現在地~
第一部では、花が生産者から店頭へ、そしてお客様のもとへと届くまでのプロセスと、各段階で生じる環境負荷について解説しました。 花き産業は、土地、水、気候、生態系などの自然資本に深く依存して成り立つ産業である一方、エネルギー消費に伴うCO₂排出、プラスチック資材の使用、フラワーロスといった多くの環境課題も抱えています。


<ハイライト>
温室栽培における脱炭素化の課題
品質維持に不可欠な温室栽培(ハウス栽培)は化石燃料への依存が課題であり、業界全体での脱炭素化に向けた取り組みが求められています。
各種資材における環境負荷の低減と多角的なアプローチ
OPPフィルムや吸水スポンジなどによる環境負荷を低減していくには、単なる素材代替だけでなく、デザインや物流、販売方法も含めた総合的な見直しや工夫が必要です。
気候変動や気象災害がもたらす生産・流通への影響
温暖化による開花時期の乱れや、台風などの気象災害は、端境期の長期化や切り花の日持ちへの影響など、サプライチェーン全体の課題となっています。
ファクトに基づくフラワーロスへのアプローチ
ネットで広まる「年間10億本廃棄・1500億円の損失」という数字は根拠が不確かであり、各工程での正確な実態把握と改善の積み重ねが重要です。
■第二部:3軸での取り組みと展望~カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブ~
第二部では、当社が推進するサステナビリティの取り組みを、環境省が示す「カーボンニュートラル(CN)」「サーキュラーエコノミー(CE)」「ネイチャーポジティブ(NP)」の3軸に沿って紹介しました。 環境課題への対応を単なるCSRの一部ではなく、事業の持続可能性そのものに関わる重要テーマと位置づけ、具体的な目標と施策を提示しています。


<ハイライト>
2050年カーボンニュートラルに向けた生産基準の策定
2035年のCO₂排出量50%削減、2050年のカーボンニュートラル達成を目標に設定。その実現に向け、生花の環境配慮型生産4基準(MPS認証・リレーフレッシュネス認証・露地栽培品・有機減農薬栽培品)を策定しました。
花の価値を守りながら資源循環を実現する商品開発
吸水スポンジを使用しない花祭壇「SusBase(サスベース)」の開発や、100%紙素材ラッピングの導入など、花の美しさや品質を損なうことなく資源循環を叶える具体的な取り組みを展開しています。
地域と連携した生物多様性の保全と環境教育
全国750カ所以上の公園や施設管理を通じて、それぞれの地域社会と連携しながら、生物多様性の保全活動や環境教育を推進しています。
環境省「エコ・ファースト企業」としての業界牽引
これら一連の取り組みが評価され、環境省より花き業界初となる「エコ・ファースト企業」の認定を受けました。今後も業界における環境保全のトップランナーとして、持続可能な未来づくりに貢献していきます。
■第三部:業界全体へのサステナビリティ普及に向けた外部連携
第三部では、業界全体へのサステナビリティ普及に向けた外部団体との連携について紹介しました。一社単独の取り組みにとどまらず、生産・流通・小売が一体となって環境負荷低減に取り組む体制づくりの重要性をお伝えしています。


<ハイライト>
MPSジャパンとの包括協定締結(小売事業者として業界初)
2025年7月、小売事業者として業界初となる包括協定をMPSジャパンと締結。認証の普及や環境負荷低減型花きの調達拡大を進めるとともに、生産者への認証取得支援を推進しています。
継続的な評価と改善を行う「信頼を育てるプログラム」
国際認証「MPS-ABC」は取得自体をゴールとせず、農薬・肥料・エネルギー・水の使用状況を日々記録・評価・改善し続けることで、サステナブルな運用の信頼性を高めていく仕組みです。
業界横断プロジェクト「well-blooming project」の牽引
一般社団法人花の国日本協議会の環境部会長を務める当社社長の宮島浩彰を中心に、生産・流通・小売が一体となった業界全体の環境アクションをリードしています。
国際目標への連動と国内花き業界の対応
国際団体FSIが「世界の花きの90%を社会・環境に責任ある形で生産・流通させる」という目標を掲げるなか、日本の花き業界全体としてもグローバル水準への適応が重要となっています。
■登壇者プロフィール

株式会社日比谷花壇 サステナビリティ推進室長/環境経営士
松本 庸
1997年株式会社日比谷花壇入社。仕入部門、商品企画部門、販促部門を経験。一般社団法人花の国日本協議会の事務局として花き業界全体の消費拡大・業界課題対策に携わる。一度、種苗会社の海外営業部門に4年間移籍。2022年10月より日比谷花壇に戻り、2023年ブランドコミュニケーション室ディレクター、2025年サステナビリティ推進室長(兼任)。2026年には花き業界初となる「エコ・ファースト企業」の認定取得に従事。現在は自社のESG経営の推進とともに、業界全体の環境課題解決に向けた事業連携や社会活動に取り組んでいる。

MPSジャパン株式会社 企画部長/全国花き物流協議会 事務局長
本田 繁
MPSジャパン株式会社において、花き産業のサステナビリティ推進、環境認証、調査・情報発信、業界関係者との連携業務に従事。生産者、流通事業者、小売・利用者など、花き産業の幅広い関係者と連携しながら、環境に配慮した生産・流通のあり方や、業界全体で共有できる環境指標づくりに取り組んでいる。これまでの花き流通、海外調査、輸出業務、業界団体での企画運営の経験を活かし、現在は全国花き物流協議会事務局長として、花き物流の効率化、輸送時の負荷軽減、情報連携など、サプライチェーン全体の課題改善にも取り組んでいる。

株式会社日比谷花壇
1872年創業、1950年に東京・日比谷公園本店の出店後、株式会社日比谷花壇を設立。現在、全国約190拠点で展開。ウエディング装花、店舗及びオンラインショップでの個人/法人向けフラワーギフト・カジュアルフラワーの販売、お葬式サービス、緑を通じた暮らしの景観プロデュース、フラワーグラフィックサービス、地域のまちづくり事業等を行っています。今後も花や緑の販売、装飾にとどまらず、暮らしの明日を彩り、豊かなものへと変えていく提案を続けていきます。
企業サイト:https://hibiya.co.jp/
公式X:https://x.com/hibiyakadan
公式Facebook:https://www.facebook.com/hibiyakadan/
日比谷花壇オンラインショップ:https://www.hibiyakadan.com
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