【26卒】 就活高校生向けアンケート(2025年7月)
高校生のための合同企業説明会「ジョブドラフトFes2025」アンケートレポート
高校生の就職を支援している「ジンジブ」(大阪市)は、2025年7月2日〜18日に全国13会場で、高校生のための合同企業説明会「ジョブドラフトFes2025」にて就職活動を行う高校生に向けてアンケートを実施しました。
イベントに参加した高校生のアンケート結果から、高校生の就活の現状や不安を考察します。合わせて当日の様子もレポートいたします。

<アンケートサマリー>
● 4割を超える高校生が「やりたいことが見つからない」と回答。
● 企業選びでは「給与」や「休日日数」、「人間関係」といった“働きやすさ”を重視する傾向。
● 31.3%の高校生が「求人公開前の職場見学」を希望。早期の自己理解や業界理解の機会が必要。
<高校生の就職活動の現状と課題>
7月1日に企業の求人情報が公開となり本格的にスタートした高校生の就職活動は、学校からの紹介で進めることが多く、9月5日までの約2か月間で応募企業を決めるケースが一般的です。また、多くの都道府県では応募期間中、1人1社までの応募の制限があり、限られた環境のなかで高校生は就職活動を行っています。
一方で、2025年3月卒業の高校新卒求人倍率は4.10倍と、企業の高い採用競争は年々激化しており、直接高校生に会える機会の重要性が高まっています。
<合同企業説明会「ジョブドラフトFes2025」の開催結果>
「ジョブドラフトFes2025」は、高校生が企業の社員に直接話を聞き、おしごと体験もできる合同企業説明会です。求人情報公開に合わせ、2025年7月2日から18日にかけて全国13会場にて開催し、のべ552社の企業が出展し、高校生3,595名、教員369名が参加しました。参加した高校生は、実際に働く社員の声や職場体験を通じて応募したい企業や業界への理解を深め、企業側も高校生に自社の魅力や業界の特徴を直接伝える機会となりました。また、今年から高校生はジョブドラフトFesで関心を持った企業にて、インターンシップやオープンカンパニーに参加することができるようになり、積極的に企業ブースを訪れていました。
<アンケート実施の背景と今後の展開>
この度、参加した高校生に就職活動に関するアンケートを実施し、回答から就職希望の高校生502名の回答を集計しました。アンケート結果から高校生の就職活動の現状について考察いたします。
9月22日より、2次応募に向けて東京・大阪・名古屋・広島・仙台・福岡の6会場にて同イベントを開催しております。
※1 出典:厚生労働省『令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和7年3月末現在)』
<アンケート結果>
1.就職活動が始まって不安に感じることはありますか?※複数回答可(n=502)

就職活動での不安に感じることについて質問したところ、42.4%の高校生が「やりたいことが見つかっていない」と感じており、就職活動に対する最大の不安となっています。次いで、「向いていることがみつかっていない」が36.7%、「希望通りの進路に進めるか不安」が33.5%と、多くの高校生が将来の方向性や進路に悩みを抱えています。また、「何をすべきか分からない」と答えた人も27.5%にのぼり、具体的な行動に対する不安も目立ちます。
高校生の就職活動は7月から9月と応募開始まで短い期間で行われることもあり、キャリア教育の観点からも自己理解や企業理解の促進について、早期にフォローアップを行う必要性があると言えます。
2.就職先の企業選びではどんなことを重視しますか?(n=502)

企業選びで高校生が重視するポイントは「給与」が64.5%で最も多く、続いて「休日日数」が62.9%、「人間関係の良さ」と「仕事内容」がそれぞれ約半数を超えるなど高い割合を占めました。一方で、「やりたいことができる環境」は17.9%、「成長できる環境」は14.5%、さらに会社の将来性や経営者の人柄、知名度などは比較的低い関心にとどまりました。
高校生が就職先を選ぶ際には、自己実現や成長性よりも、まず働きやすさや人間関係などの社会人のスタートを切るための環境を重視する傾向が高いことがうかがえます。
3.職場見学には何社行きたいですか?(n=502)

職場見学に行きたい企業の数では、「2社」の希望が28.3%で最も多くなりました。「2社以上」と回答した人は72.6%で、およそ4人中3人の高校生が複数社を訪問して比較検討したい意向を持っていることがうかがえます。
一方で、「1社」の回答が20.3%、「職場見学に行きたくない」が6.0%と、一部には職場見学に対する抵抗感や関心の薄さも見られます。全体的には、多くの高校生が実際の職場を見て理解を深めたいと考えていることがわかり、職場見学の充実が就職活動の支援において重要な役割を果たすと考えられます。
4.就職活動で主に利用している情報源は何ですか?※複数回答可(n=502)

就職活動で最も利用している情報源は、「求人票」(75.5%)と多くの高校生がメインの情報源として利用していることが分かります。次いで「会社のホームページ」(25.1%)でした。
一方、「求人サイト(24.1%)」「合同企業説明会などのイベント(20.3%)」などイベントや求人サイトの利用も一定数あることから、高校生が企業を直接調べ知る機会が浸透していることが分かります。高校生の情報収集は多様な手段にわたり、複数の経路から情報を得ることが就職活動の成功につながると考えられます。
5.応募開始の時点で複数の企業へ応募できるとしたら、複数社受けたいと思いますか?(n=502)

応募開始の時点での複数企業への応募について質問したところ、42.6%の高校生が「1社ずつ受けたい」と回答しました。一方で、37.6%が「サポートがあれば複数社受けたい」と答えており、支援があれば複数応募受けたいと考える人が多いことがわかりました。サポートなしで複数応募したい人は3.4%にとどまり、複数応募には援助が必要だと考えられます。また、16.3%が「答えられない・分からない」としており、複数応募についての理解が十分でない点や不安があることがうかがえます。こうした結果から、高校生が安心して複数社に応募できるよう、学校や支援機関のサポート強化が求められます。
6.就職活動のスケジュールについて、もし変更できるとしたらどのような希望がありますか?(n=502)

就職活動のスケジュールについてどのような希望があるか質問したところ、高校生の31.3%が「求人公開前の会社見学」を希望しており、早い段階で職場を知りたいニーズが高いことがわかりました。全体の51.4%の方が職場見学や応募時期などにおいて早期化を望んでいることが分かりました。
より多くの高校生が納得して就職活動ができるように、就活スケジュールの見直し、もしくはもっと早期から社会理解ができるよう職場体験などキャリアを考える機会を設けることが重要だと考えられます。
当社で運営する「おしごとフェア」 「ジョブドラフトFes」では当日興味を持った会社に「求人公開前の会社見学」する、いわゆるオープン・カンパニーの申込ができる会社が出展しています。
7.「ジョブドラフトFes2025」に参加した満足度を教えてください。(n=502)

「ジョブドラフトFes2025」に参加した高校生のうち、9割以上の方が「満足した」と回答しました。
8.イベントを通して「新しく興味を持った企業」や「イメージが良くなった仕事」はありましたか?(n=502)

イベントを通して「新しく興味を持った企業」や「イメージがよくなった仕事」があったと回答した高校生は、54.0%にのぼりました。一方で32.5%の方が「分からない・答えられない」としており、まだ明確な変化を感じていない高校生も一定数います。イベントが多くの高校生にとって新たな気づきや興味のきっかけとなっている一方で、今後も継続的なフォローや多様な体験機会の提供が求められます。
■アンケートの概要
【調査期間】 2025年7月2日~7月18日
【調査対象】 「ジョブドラフトFes2025」に参加した高校生のうち就職希望者
【調査会場】 仙台・熊本・福岡・広島・北九州・東京・千葉・立川・名古屋・堺・埼玉・大阪・神奈川 13会場にて
【有効回答】 n=502人
■アンケートから分かる高校就職
高校生の就職活動に関するアンケートから分かる、進路選択の実態と課題を考察します。
就職活動が本格的にスタートする7月の段階では、「やりたいことが見つかっていない」(42.4%)、「向いていることがわからない」(36.7%)といった、自己理解・仕事理解の不足に起因する将来への不安が多く見られました。
応募したい企業選びでは、「給与」や「休日日数」、「人間関係」といった「働きやすさ」が重視されており、安定を求める傾向が強くうかがえます。これは、将来への漠然とした不安を解消したいという思いの表れとも言えるでしょう。
また、職場見学や複数応募への関心は高いものの、十分な支援がなければ行動に移しづらいという実情も浮かび上がりました。就活スケジュールについては、31.3%の高校生が「求人公開前の会社見学」を希望するなど、早い段階で企業を知りたいというニーズが高いことも分かります。全体の51.4%の高校生が職場見学や応募時期などの就職活動の早期化を望みました。
これらのアンケート結果を踏まえると、高校生の就職活動をより実りあるものとするためには、早期からの自己理解・社会理解・仕事理解のサポートや、多様な企業との接点づくり、そして高校生が安心して活動できるためのバックアップ環境の充実が不可欠だと言えます。
<ジョブドラフトFes 2025の当日の様子>
ジョブドラフトFesは、7月に全国13会場で実施し、のべ552社の企業が出展し、高校生3,595名、教員369名にご来場いただきました。
参加企業は、製造・建設・飲食・宿泊・サービス・物流・医療介護・IT業など幅広い業界にわたり、各企業ブースでは、高校生が業界の仕事を体験しながら、働くことへの具体的なイメージを膨らませていました。キャリアアップや入社後の働き方について自ら質問する姿も見られ、職場見学や応募を視野に入れて、積極的に参加している様子がうかがえました。






<開催実績>

No. |
日時 |
エリア |
会場 |
出展企業数 |
1 |
7月2日(水) |
仙台 |
仙台市中小企業活性化センターAER |
33社 |
2 |
7月3日(木) |
熊本 |
熊本城ホール |
15社 |
3 |
7月4日(金) |
福岡 |
博多国際展示場&カンファレンスセンター |
51社 |
4 |
7月7日(月) |
広島 |
広島産業会館 |
33社 |
5 |
7月7日(月) |
北九州 |
西日本総合展示場 本館 |
32社 |
6 |
7月8日(火) |
東京 |
アキバ・スクエア |
53社 |
7 |
7月9日(水) |
千葉 |
TKPガーデンシティ千葉 |
45社 |
8 |
7月10日(木) |
立川 |
TACHIKAWA STAGE GARDEN |
20社 |
9 |
7月10日(木) |
名古屋 |
吹上ホール 第1ファッション展示場 |
54社 |
10 |
7月14日(月) |
堺(大阪) |
堺市産業振興センター |
32社 |
11 |
7月15日(火) |
埼玉 |
さいたまスーパーアリーナ |
47社 |
12 |
7月17日(木) |
大阪 |
OMM |
84社 |
13 |
7月18日(金) |
神奈川 |
横浜産貿ホール マリネリア |
53社 |
<参加者の声>
■出展企業
製造業(大阪会場)
ここ5年間ほど新卒採用ができていない中で、実際に高校生が求めていることを知るきっかけになりました。業界の面白さを伝えるとともに、若い方が働きやすい環境を整備していきたいと思います。
介護業(福岡会場)
今年から高卒採用を強化することを決め、募集するエリアや職種の幅を広げました。昔に比べると若者の数も減っている中で新しいアイデアや工夫を取り入れていくことが企業の成長に必要不可欠になってくると感じています。
■参加した高校生
高校3年生・女性(北九州会場)
どんな仕事も簡単そうに見えて大変な部分があることが分かりました。実際に体験したり働いている人から話を聞くことで見えてない部分を知るきっかけになってよかったです。
高校3年生・男性(名古屋会場)
福利厚生が充実している企業に就職したいと思っています。コミュニケーションがとりやすくて長く働ける会社に出会えるように視野を広げて見て行きたいです。
高校3年生・女性(仙台会場)
まだどんな業界や職種に就きたいかなど、あまり定まっていないので色んな仕事が知れたらと思って参加しました。話を聞いて「こんなことやってみたい」と少しずつ思えるようになりました。
■ 株式会社ジンジブについて
代表:代表取締役社長 佐々木 満秀(ささき みつひで)
本社所在地:大阪府大阪市中央区南本町2-6-12 サンマリオンタワー14階
設立:2015年3月23日(グループ創業1998年9月1日)
株式情報:東京証券取引所 グロース市場(証券コード:142A)
ジンジブは「高卒」の若者のための社会課題解決企業です。同じく「高卒社長」である佐々木満秀が、「夢は、18才から始まる。」をスローガンに掲げて事業をはじめました。
高校生が自分で求人情報を探せる「ジョブドラフトNavi」をはじめ、高校生が “働きたい”と思える会社に出会うきっかけづくりのサービスを提供しています。事業を通じて、これからを生きる人の夢を増やしてまいります。
●高卒就活採用支援サービス 「ジョブドラフト」について
高校新卒で就職する高校生は、限られた情報や期間の中で、社会経験や自己理解の機会などやりたいことや向いていることを考える期間が少ない中就職先を選んでおり、将来に対して漠然とした不安を抱えています。こうした情報不足や自己理解の不足は、納得できる企業選びを困難にし、入社後のギャップを引き起こします。それが入社1年目の「超早期離職」の要因の一つになってしまいます。
「ジョブドラフト」はこうした課題を解決し、高校生が自分の意思で未来を形作れるようサポートしています。将来について考えるきっかけを提供するキャリア教育支援「ジョブドラフトCareer」をはじめ、文字情報だけだった求人情報を動画などで伝える就職情報アプリ「ジョブドラフトNavi」や、高校生のための合同企業説明会「ジョブドラフトFes」を運営しています。また、社会に出た後にも寄り添うため、高卒第二新卒や既卒者へのリスキリングと就職・転職を支援する「ジョブドラフトSchool」「ジョブドラフトNext」を運営しています。
「ジョブドラフトCareer・おしごとフェア・ジョブドラフトFes」は「第13回キャリア教育アワード」(主催:経済産業省)にて「優秀賞」を受賞いたしました(※3)。
※3 出典:経済産業省 第13回キャリア教育アワード受賞企業・団体紹介
●人事部支援サービス「人事部パック」
これまでの「高卒採用」の支援にとどまらず、「採用戦略策定」「教育」「定着」「評価」「福利厚生」など、中小企業の「人的資本経営」を支える人事にまつわる業務のサポートをする月額サービスです。日本の根幹を支える中小企業にとっての「人事部」としてのパートナーとなり企業の成長をサポートします。
補足資料:高校生の就職活動について
高校を通して応募を行う「学校斡旋(あっせん)」での高校生の就職活動では、毎年行政(厚生労働省・文部科学省)、全国高等学校校長協会、経済団体の3者協定により、就職活動のスケジュールや求人票の公開方法の申し合わせがなされております。応募開始から一定期間は、1社応募に限定する1人1社応募や、応募時の校内選考、高校の先生に付与される求人票「高卒求人WEB」へのアクセスなど独自の慣行が戦後長く続いています。
●高卒採用2026年3月卒のスケジュール
6月1日 ハローワークによる求人申込書の受付開始
7月1日 企業による学校への求人申込及び学校訪問開始
9月5日 学校から企業への生徒の応募書類提出開始(沖縄県は8月30日)
9月16日 企業による選考開始及び採用内定開始
10月以降 「2次応募」時期・2社応募がはじまる時期(※都道府県による)
応募前の情報不足が要因でのミスマッチの早期離職は、高校生・企業の双方にとっての課題です。高卒の社会人は大卒と比較し、1年目の早期離職が多い傾向があります。
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