「映像」と「音声」の低遅延伝送による芸術系オンライン授業システムの実証実験(ヴァイオリン遠隔レッスン)を実施
※1:文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」に採択されたプロジェクトで、当社と東京藝術大学がDX(デジタルトランスフォーメーション)におけるイノベーションの創出を目的に推進。
■実証実験の概要
今回の実験は、ヴァイオリニストの澤和樹(さわ かずき)先生と、吉川采花(よしかわ あやか)氏による遠隔レッスン形式で実施。凸版印刷株式会社(以下、「凸版印刷」)の「TOPPAN DIGITAL SANDBOX🄬 HONJO※2」(東京都墨田区)と「NIPPON GALLERY TABIDO MARUNOUCHI🄬 ※3」(東京都千代田区)を、株式会社ブロードバンドタワー(以下、「ブロードバンドタワー」)の専用ネットワーク回線で接続し、当社とヤマハの共同開発による低遅延伝送装置を介して、離れた2拠点間の映像と音声を双方向に伝送しました。「NIPPON GALLERY TABIDO MARUNOUCHI🄬」では、大画面モニターに遠隔の生徒を等身大で映し出し、臨場感ある体験を提供しました。
映像と音声の遅延は、伝送装置の送受信による遅延時間(約50ms)に加え、ビデオカメラ内部での映像信号処理の過程でも発生しますが、本実証実験では、このビデオカメラ内部の遅延を極限まで抑えて低遅延伝送に最適化することにより、伝送全体の遅延量削減を実現しました。さらに、両拠点をネットワーク経由で同期することで、高品質な映像と音声の長時間伝送を可能にしました。当社は本実証実験により、低遅延遠隔レッスンにおける本システムの有効性と、レッスン内容ごとに異なる最適な遅延量や没入感の課題について確認しました。
※2 凸版印刷がローカル5G基地局や高速通信などを扱う実験施設
※3 凸版印刷の共創スペース
■今後の展開
当社は、本実証実験で得た知見を生かして、今後も高品質な映像と音声の双方向低遅延伝送システムの実現に向けて開発を継続していきます。そして、芸術系オンライン授業はもとより、それ以外での活用も視野に入れ、誰でも手軽に自宅や教室で、高画質かつ超低遅延な双方向コミュニケーションを実現するオンライン遠隔システム環境の実用化を目指します。
当社は、本取り組みを、2021年5月に策定した中期経営計画「VISION2023」における新たなIoTプラットフォームサービス事業への展開に向けた中核的な技術開発の一つとして位置付けています。メディアサービス分野において新規領域として取り扱う「リモートシステム」を構成する低遅延コーデックやマルチカメラ同期技術の適用に加え、凸版印刷やブロードバンドタワーとの共創によって人と時空をつなぐ次世代事業への展開を図り、事業領域の拡大と新たな提供価値の創出を目指します。
本資料の内容は発表時のものです。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
www.jvckenwood.com
当社プレスリリースURL:https://www.jvckenwood.com/jp/press/2022/press-220419-02.html
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像