日本全国および海外からの作品応募1970点より「ダ・ヴィンチ大賞」が決定！大阪芸術大学「“世紀のダ・ヴィンチを探せ！”高校生アートコンペティション2025」授賞式・展覧会を開催

大阪芸術大学

2025年12月12日 10時00分

　大阪芸術大学（学校法人塚本学院／所在地：大阪府南河内郡／学長：塚本邦彦）は、高校生を対象に、若きクリエイターの才能発掘と応援を目的とした「“世紀のダ・ヴィンチを探せ！”高校生アートコンペティション 2025」を実施しました。2025年11月23日（日）に授賞式を開催したほか、受賞作品を一堂に集めた展覧会も実施し、多くの方にご覧いただきました。

　全国の高校生たちが夢を描き、才能を競い合う本コンペティションは今年で19回目を迎えました。46都道府県および韓国、オーストラリアの高等学校（505校）などより応募総数1970点もの渾身の作品が集まり、その中から厳選された130点が見事受賞。若い情熱と希望がほとばしる作品群は、見る者に感動と驚きをもたらします。

　受賞作品展覧会の実施に先駆けて授賞式を大阪芸術大学芸術劇場にて開催。歓声と拍手に包まれる中、大阪芸術大学グループ各校の学費が全額免除される「ダ・ヴィンチ大賞」をはじめとする各賞が発表されました。

　また、11月25日（火）から11月29日（土）の間には展覧会を開催しました。受賞作品を一目見ようと、期間中には多くの方にご来場いただきました。

■「ダ・ヴィンチ大賞」受賞！奈良県立高円芸術高等学校　山科壱悟さんインタビュー

作品名：『協奏曲｢桂林の霞｣〜オーケストラとピアノのため〜』

・受賞した感想をお聞かせください。

自分が作曲した曲をこういったコンクール、コンペティションに出すのは初めてでした。自分が独学で行ってきた作曲が、このように受賞という形で認められたことを実感でき、とても嬉しいです。

また、来場された方がヘッドホンで試聴されている様子を見て、嬉しい反面少し恥ずかしい気持ちもありました。皆さんにご興味を持っていただけている様子を見ることができて、嬉しく思っています。

・今回の作品について教えてください。

作品名は作品名：『協奏曲「桂林の霞」～オーケストラとピアノのため～』です。中国の桂林という場所にある、タワーカルストという山々を社会の教科書で観たときに、その異様さや神秘的な雰囲気に心を惹かれ、そこからイメージが湧いてきました。

・（展示作品を観て）ここにお写真が３枚ありますね。それぞれのお写真についてと、それぞれどんなイメージの曲かをお聞かせください。

曲の構成が３つに分かれており、写真はそれぞれの曲を表しています。最初は、霧がかかって空も曇天の様子で、少し禍々しい感じの山々を表現しています。次の写真ではそこから少し近づき、山の中にはどういう景色が広がっているか、どんな植物があるかといったディティールを描いています。そして、最後の写真ではクライマックスとして、空が晴れ、山には明るい一面も持ち合わせていることを表しました。

・曲の構成や、作曲するにあたり大切にした点があれば教えてください。

最初に曲を聴いたとき、率直に「難しい」と感じました。構成としては、まず曲の全体を通して一つの主題が使われ、最初にリズムを提示し、メインとなる第一主題が始まります。この主題を維持したまま曲が進み、最後もそれが戻ってきてクライマックスを迎える構成です。オーケストラの作曲はとても難しいですが、自分でオーケストラの曲を聴き、「どういうサウンドにしたいか」のイメージを具体的に持つことで、形にすることができました。作曲するうえで大切なポイントは、「聴いてもらう人にどう伝わるか」だと思っています。複雑で難しい音楽もありますが、まず最初に聴いたときに感じる印象を大切に、「気分が盛り上がった」や「わあ、綺麗！」と思ってもらえる音楽づくりを目指しています。

・最後に、高校卒業後の進路や、今後の展望について教えてください。

高校卒業後は、大阪芸術大学の音楽学科に入学し勉強したいです。ミュージカルやオペラ、合唱が好きなので、将来はミュージカル、映画音楽などの作曲家になりたいと思っています。そのために、大阪芸術大学では映像に音楽をつける勉強をしたいです。映像には、悲しい場面であれば悲しい音楽、明るい場面には明るい音楽という相場があると思っていますが、そういった常識にとらわれない斬新なアイデアで作品を作ってみたいと思っています。

■塚本英邦（学校法人塚本学院副理事長）挨拶

当コンペティションには、毎年2,000点ほどの作品をご応募いただいており、その中から毎年100点ほどが入選以上に選ばれます。今回で19回目を迎え、徐々に全国にも名前が通じるコンペティションとなっており、この開催にむけて練習し、作品を出してくださる方がたくさんいらっしゃることを本当に嬉しく思っております。ご提出いただいた作品は、皆様が本気でこのコンクールに向けて練習し、作り上げてくださったものばかりです。

皆様には、大学に進学するかどうかに関わらず、ぜひこの芸術活動を続けていってほしいと願っています。努力を継続していただき、この日本の美術・芸術界を牽引していくような方になっていただきたいと心から期待しております。