ITエンジニア志望学生の「技術力不足への危機感」が過去最高水準に増加。約46%が「技術力不足」を課題と回答【paiza就職活動実態調査(27卒版)】
ITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」を運営するpaiza株式会社(東京都港区、代表取締役社長/CEO 片山良平)は、ITエンジニア職専門の就職情報サービス「paiza新卒」(URL:https://paiza.jp/student)登録者で2027年卒業予定のITエンジニア志望学生を対象にアンケートを実施し、「就職活動実態調査(27卒版)」を発表いたします。

【調査結果サマリー】
1.就活の悩みとして「技術力不足への危機感」が過去最高水準に
2.新卒での所属年数は「4〜6年以内」が主流、「独立・転職も視野に」が約4分の1
3.志望企業タイプは大手・ベンチャーが拮抗、専門職志向が継続
1. 就職活動における悩み:「技術力不足」の意識が過去最高水準に

「エンジニアで就職するレベルの技術力が不足していると感じる」という回答が、26卒から大幅に増加し、27卒の悩みとしてトップ2に浮上しました。この結果は、ITエンジニア志望学生が、ジョブ型採用の広がりを背景に、単なる学歴や人柄ではなく、企業が求める専門スキル(技術力)の重要性をより強く認識していると推測されます。
また、「エントリーシートの準備や対策が大変」と回答した27卒が昨対比で7.4ポイント減少し、「SPI対策が大変」と回答した27卒が昨対比で9.8ポイント増加しています。
これは、生成AIの普及により、生成AIを活用しやすいエントリーシート作成は悩みが減り、実力勝負であるSPI対策の悩みが増加したものと思われます。
2. 新卒での所属年数とキャリアステップ:早期での転職意識が鮮明に

新卒で入社した企業への「定年まで」の勤続志向は26卒の4.4%から微増しましたが、新卒で所属する会社で「4〜6年以内」キャリアを積みたいと回答した学生が26.4%と具体的な勤続年数を回答した学生の中で最も多く、一定程度経験を積んだのち、比較的早めの転職を意識していることがうかがえます。

一定数は「転職・独立も視野に」という回答が24.3%を占めており、昨年同様、組織にこだわらず自身の価値向上を大事にする傾向があります。
一方で、昨対比で社内の中であっても自分の価値貢献ができる場所を探し、選択肢の幅を広げたいと考える層も増えています。
これは社外への人材流出を懸念した動きから昨今活発となっているキャリアローテーションに関する自発的な制度(ジョブポスティング制度や社内スカウト制度など)を導入・運用する会社が増えていることが背景にあるのではないか、と推察しています。
3.志望企業タイプ・職種:規模別で大きな偏りは見られない状況が継続

志望企業タイプは「大手・メガベンチャー企業」(53.5%)と「中小・ベンチャー企業」(46.5%)が拮抗しています。25、26卒と比較し27卒は「中小・ベンチャー企業」を希望する人が増えていることや、「自分に合っていればこだわらない」という人も一定数おり、志望企業を決める要素として企業規模を気にする層が減ってきていると推察されます。

志望職種は「ITエンジニア(SE・PM)」(53.4%)が最多ですが、「Webエンジニア(バックエンド)」(43.6%)、「AI・データエンジニア」(33.1%)など、高い専門性が求められる職種への志向が依然として強い結果となりました。
■全体考察
今回の調査を通じて、ITエンジニア志望の27卒学生は、これまでの就職活動の慣習にとらわれず、自身のキャリアを戦略的に形成しようとする傾向にあると考えられます。
特に、「技術力不足」を課題と捉える学生が過去最高水準に増加した事実は、IT人材採用・育成戦略における最大の転換点となりえます。企業側は、内定後の育成だけでなく、採用フェーズにおいても学生の技術力への不安を解消するための具体的なスキル評価や教育機会の提供が急務となります。
また、転職はキャリア形成の有力な選択肢の一つであるという意識が定着している昨今、企業はこれらの学生の意向を汲んだ採用活動と人事制度の構築が不可欠です。具体的には「4〜6年以内」でのキャリアステップや、社内での職域変更、部署異動の可能性など、多様なキャリアオプションを明確に提示することが求められると考えられます。長期で活躍してほしいと考える企業がほとんどだと思いますが、学生の「ジョブ型」志向に合わせて企業の育成制度を連動させることが、結果的に定着率向上に繋がると考えられます。
そして「Webエンジニア」「AI・データエンジニア」といった専門性の高い職種への志向が強い学生に対応するため、配属後のOJTだけでなく、最新技術を学べる専門研修や社内メンター制度を充実させ、学生の学習意欲と成長を継続的に支援することも学生の囲い込みに有効であると推測いたします。
■調査概要
テーマ:「paiza新卒」登録者の就職活動実態調査(27卒版)
調査期間:2025年8月22日~9月7日
調査方法:インターネットによる調査
調査対象:ITエンジニア職専門の就職情報サービス「paiza新卒」登録者のうち 2027年度卒業予定の学生
有効回答数:144名
「世界を変えるのは、異能だ。」と考えるpaizaでは、「異能をのばせ。」をコンセプトに「人と企業に絶え間ない成長を促す唯一無二のプラットフォーム」作りをおこなっています。今後ともこのプラットフォームを通じて、IT人材を採用する企業、IT人材を育成する教育機関、IT人材として活躍する・活躍を目指す個人に役立つサービスの提供を行ってまいります。
■paizaについて
paizaはITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォームです。オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック」を受験してスキルを証明し、それを使って転職・就職する独自のサービスで、2025年9月現在、paizaの登録者数は約92万人。4,800社を超える企業が採用に利用しています。「paizaスキルチェック」の総受験回数は3,320万回(2025年9月現在)に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアの“スキルを可視化“し、実力重視で企業とマッチングするITエンジニア向け転職サービスです。そのほか、学生向け就職サービス「paiza新卒」、未経験、若手エンジニア向け転職サービス「EN:TRY」、フリーランスエンジニア向けマッチングサービス「paizaフリーランス」および転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」を展開しています。現役エンジニアの転職はもちろん、「paizaラーニング」で学んだ後に「スキルを可視化」して転職、就職する例も多数生まれています。
■会社概要
・社名: paiza株式会社
・代表者: 代表取締役社長/CEO 片山 良平(かたやま りょうへい)
・資本金: 140,000千円(資本準備金含む)
・設立: 2012年2月13日
・許認可: 有料職業紹介事業許可13-ユ-305439
労働者派遣事業許可 派13-317888
・URL: https://www.paiza.co.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
paiza株式会社 広報部
担当 :岸
Email:contact@paiza.co.jp
※記載されている会社名・サービス名はpaiza株式会社の商標又は登録商標です。
※「paizaスキルチェック」はpaiza株式会社が特許を取得したプログラミングスキル評価システムです(特許番号 第5649148号)。オンライン上で実際にコーディングテストを行い、受験者のプログラミングスキルを6段階(S~Eのpaizaランクを付与)で客観的に可視化するものです。
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