松村咲希による個展「Trace - 地に触れる」をGallery & Restaurant 舞台裏(麻布台ヒルズ内)で2025年6月4日(水)より開催
京都を拠点に活動、近年では台湾やフィリピンなど海外のアートフェアでも目ざましい活躍を見せる松村咲希による新作を含むラインナップを発表します。展示作品はArtStickerにて販売予定です。

株式会社The Chain Museum(本社:東京都渋谷区、代表取締役:遠山正道、以下「The Chain Museum」)は、麻布台ヒルズ内にある「Gallery & Restaurant 舞台裏」にて、2025年6月4日(水)よりアーティスト・松村咲希による個展「Trace - 地に触れる」を開催いたします。
松村は、1993年長野県野沢温泉村に生まれ、2015年に京都造形芸術大学美術工芸学科油画コースを卒業、2017年に同大学院修士課程を修了しました。学内外での受賞歴やアートアワードでの入選歴を持ち、近年では台湾やフィリピンなど海外のアートフェアでも目ざましい活躍を見せています。
松村の作品に共通する特徴は、その大胆な画面構成にあります。作品の表面に注目すると、流れていくような流線形の白線と粗い画素数のデジタル画像のようなドット、凸凹とした質感の絵の具の盛り上がりなどが、幾重にも重ね合わされていることが分かるでしょう。疾走感のある白線は、松村が生まれ育った山村におけるスキーの体験、雪山を駆けるシュプールを彷彿とさせます。いっぽうで、引き伸ばされたデジタル画像のような描写は、惑星の衛星写真を極端に拡大したものだといいます。人間が肉眼で捉えることのできない遠い場所のイメージと故郷の記憶に根差したイメージが同一の平面に重ね合わされた松村の作品を通じて、鑑賞者は多元的な時間と距離の重なり合いに対峙することになるのです。
本展では、絵画作品に加えて松村が近年取り組んでいる「moon phases」のシリーズも展示されます。このシリーズを通じて、松村は自身が長年取り組んできた惑星の衛星写真を再構成する手法を応用し、月の表面のイメージに記憶の中の雪景色を重ね合わせた陶芸作品を展開します。これらの作品はデジタル表現を彷彿とさせる正方形でありつつ、それぞれの表面の色彩が見る角度によって月の満ち欠けのように変化するという二面性を持っています。多層的な表現によって記憶とその痕跡という身体性を現前させる松村の作品世界に、ぜひ足を踏み入れてみてください。

展覧会ステートメント
本展では、故郷の記憶や身体感覚をインスピレーションの出発点とし制作した、絵画や陶芸作品を展示します。近年、インバウンド人気により変化していく故郷を見て、作品が自身の原風景と密接に関わっていることをより意識するようになりました。
私は長野県野沢温泉村に育ちました。広大な自然が広がる、スキー場と温泉街の山村での暮らしが原体験として、今も作品に大きな影響を与えています。雪山を滑るスキーの記憶は、キャンバスの上を滑る絵筆の動きや勢いのある白線、そして地表のように厚く塗り重ねた質感となって現れます。斜めに切り替わる画面構成は、山の斜面地に建ち並ぶ宿街のイメージ、坂道で立つ体のバランスと関連します。火祭りの記憶は、力強い色彩として作品の中に立ち上がります。
風景と身体的な記憶として残る故郷の痕跡。それらは描き続けながら内省が繰り返され、やがて絵の中で別のかたちへと展開・変容していきます。
「Trace(痕跡/軌跡)」とは、触れた記憶をたどり、過ぎ去ったものに再び触れる。ひとつひとつの作品は、自身の中に残る記憶に手を伸ばし、なぞるように描かれた跡なのです。
アーティストについて

松村咲希(まつむら・さき)
京都を拠点に活動する画家。スプレーワークやシルクスクリーン、厚塗りなどを駆使して、ダイナミックな作品を制作する。厚塗りと陰影のつけられた凹凸は、地表のように表され、色や形が錯綜する層に、スキーの経験から滑走する線が重なり融合した作品は、見る者を独自の想像世界の景色へと誘う。
1993年長野県野沢温泉村生まれ。2015年京都造形芸術大学美術工芸学科油画コース卒業、卒業制作展奨励賞受賞。2017年同大学院修士課程修了。同年アートアワード東京丸の内選出。「UNKNOWN ASIA 2019」ではスポンサーDPH賞と審査員Benny au賞を受賞。作品はユニバーサルミュージックジャパン、三菱地所、DMG森精機などに収蔵。主な個展に2018年「SEEING THINGS」(DMOARTS)、2023年「絵肌にシュプール」(GALLERY SCENA. by SHUKADO)ほか。国内外のグループ展やアートフェアに多数参加し、2024年には「Osaka Art&Design 2024 HANKYU ART FAIR」の阪急うめだ本店でのウィンドウ制作でインスタレーションに挑戦。活動の幅を広げ続けている。
Information
松村咲希個展「Trace - 地に触れる」
会期
2025年6月4日 (水) 〜2025年6月29日(日)
会場
Gallery & Restaurant 舞台裏
住所
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1F
営業時間
<ギャラリー>
【火-日】
11:00-20:00
<レストラン>
【火-金】
13:00〜22:00(L.O.21:00)
【土】
13:00〜21:00(L.O.20:00)
【日】
13:00〜17:00※13:00〜17:00はカフェ営業となります。
定休日
月曜定休
※月が祝日の場合は翌日が休業日となります。
観覧料
無料
アクセス
東京メトロ日比谷線神谷町駅5番出口より、駅直結 徒歩1分
主催
ArtSticker (運営元:The Chain Museum)
展覧会ページURL
https://artsticker.app/events/75378
The Atelier Table with Saki Matsumura(展示コラボレーション企画)

The Atelier Tableとは、展示アーティストのアトリエで開催されるディナーに招待されたかのような一時を過ごせる、1日1組だけの特別ディナーコースです。
■The Atelier Table with Saki Matsumura
日時:会期中の火〜金曜日(6/4 ~ 6/29) 19時スタート※一律
価格:¥8,800(税込)
場所:展示スペース内
内容:前菜3品、お魚料理、お肉料理、ひと口デザート ※ドリンクは別途
予約:お電話にてご予約ください(舞台裏: 03-5843-7735)
※完全予約制、2日前まで予約を承っております。
※予約は原則2名様から、最大で6名様までお受けしております。
※キャンセルの場合はお手数ですが店舗までご連絡をお願いいたします。
3日前まで:無料/2日前まで:50%/前日-当日:100%
※作家は同席いたしませんのでご了承ください。
会場:Gallery & Restaurant 舞台裏


2023年11月に麻布台ヒルズ ガーデンプラザAにオープンしたGallery & Restaurant 舞台裏はアート作品を鑑賞したあとに誰かと語り合いたくなる空間として、お酒や食事を楽しめるスペースを内包しています。ここでは作品と出会うことで芽生えた感情、もしくは混乱や困惑なども一緒にいる誰かと共有することができます。
26坪という限られた空間ですが、展示スペースの裏側に回り込むとそこにはシェフのいるキッチンがあり、冷えた白ワインと気楽な前菜、本格的なコース料理も召し上がっていただけます。美術館に所蔵されるようなベテランのアーティストから、グローバルなマーケットで熱い視線を集める話題のアーティストまで、ときには演劇やダンスのようなパフォーマンスも企画します。
▽Instagramアカウント
https://www.instagram.com/butaiura_artsticker/
ArtSticker(アートスティッカー)について

株式会社The Chain Museumが運営する、アートに出会う機会と、対話を楽しむ場所を提供し、アート鑑賞の「一連の体験をつなぐ」プラットフォーム。著名アーティストから注目の若手アーティストの作品まで、幅広く収録。作品のジャンルも、インスタレーション、絵画、パフォーミングアーツなど、多岐にわたっています。
また、ArtStickerはデジタル上だけでなく、リアルでユニークな場所と出会うことで、アートやアーティストが世界と直接つながることを希求しています。
▽ArtSticker Webサイト
▽ArtSticker ダウンロードURL
App Store:https://apps.apple.com/app/artsticker/id1446438049
株式会社The Chain Museum概要
社名 :株式会社 The Chain Museum(読み:ザ・チェーンミュージアム)
所在地 :東京都渋谷区猿楽町17-10 代官山アートビレッジ3階 代官山TOKO
代表者 :代表取締役 遠山 正道
▽株式会社 The Chain Museum 公式Webサイト
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像