生体認証でお支払いも本人確認も安心安全便利に「手ぶらキャッシュレス実証事業」の第二弾を福島県玉川村で開始
顔認証・マイナンバーカードの活用で昨年度の取り組みをさらに強化、デジタル化により玉川村の地域振興を推進
株式会社日立製作所(以下、日立)は、福島県玉川村(以下、玉川村)と日立独自の生体認証統合基盤サービス*1を活用した「手ぶらキャッシュレス実証事業」の第二弾(以下、本実証)を2023年7月30日から玉川村で開始します。本実証は玉川村のデジタル化推進に向けた連携協定*2に基づくものです。日立は生体情報暗号化技術「PBI*3」を用いて、手ぶらでの地域商品券の決済や村内施設におけるチェックインを安心・安全に実施します。なお協定メンバーである三菱HCキャピタルは、本実証で使用する機器の調達及び、本実証に関わる利用者の登録作業といった現地対応や評価分析支援などで参画します。
これまで玉川村では、昨年2022年7月24日から2022年12月31日に「手ぶらキャッシュレス実証事業」の第一弾*4として、指静脈認証による村内店舗での地域商品券の利用に取り組んできました。今回、第一弾の取り組み内容に加え、村内施設利用時における顔認証*5で本人確認ができるほか、指静脈や個人情報の登録時のマイナンバーカードによる本人確認強化など、さらなる機能の拡充を図ります。地域商品券や施設利用といった用途に応じて、指静脈と顔での認証手段を使い分けることで、利用者の利便性や店舗での導入効果を高めます。さらにマイナンバーカードと組み合わせることにより、本人確認や個人情報の入力作業が自動化できるため、正確かつ安全な管理を実現します。
本実証により、実用化に向けた取り組みをさらに加速させ、玉川村での成果モデルを全国自治体のデジタル化推進へ展開することをめざします。
*1 生体情報を復元不可能な形に暗号化する日立の独自技術PBIを用いて、指静脈や顔、虹彩などの認証モーダルや認証端末を問わず、利用シーンや運用形態に応じて一括管理・運用を可能とするサービス
https://www.hitachi.co.jp/products/it/finance/innovation/pbi/index.html
*2ニュースリリース(2022年3月29日) 福島県玉川村とNTTデータ、日立、三菱HCキャピタルがデジタル化推進に向けた連携協定を締結
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/03/0329.html
*3 Public Biometric Infrastructureの略。指静脈や顔、虹彩などの生体情報を暗号化し、登録・照合することで、安全かつ確実に本人を特定する日立の独自技術
*4 日立製作所トピックス(2022年7月1日)指静脈認証技術を活用した「手ぶらキャッシュレス実証事業」を福島県玉川村で開始 デジタル化推進で玉川村の地域振興を推進
https://www.hitachi.co.jp/products/it/finance/topics/20220701-topics.html
*5 以下ニュースリリースにて発表の顔認証技術を適用しています。
ニュースリリース(2023年2月27日)日立とパナソニック コネクト、生体認証のグローバルな展開・加速に向けた協業を開始
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2023/02/0227.html
本実証の概要
本実証は、昨年度実施した、指静脈認証による「①玉川村内店舗における地域商品券支払いへの活用」と本年度の新たな取り組みである、顔認証による「②玉川村内施設におけるチェックイン認証への活用」を並行して行います。具体的には専用装置を用いた厳格な当人認証を行える指静脈認証と、個人のスマートフォンから手軽に登録や本人認証が行える顔認証の使い分けを検証します。加えて、今後の本格的な住民へのサービス適用に向けた実証の一つとして、玉川村役場職員の勤怠管理を顔認証で行います。
また、指静脈の登録時には、公的個人認証サービス*6を通じた「③マイナンバーカードによる身元確認」を試験導入します。これにより登録時のなりすまし防止や氏名・住所など基本四情報の自動入力による個人情報入力時のユーザビリティ向上効果を検証します。
なお、指静脈の登録は【2023年7月30日(日)~ 2023年8月5日(土) 午前11時~午後7時】に玉川村役場にて行います。
*6 地方公共団体情報システム機構(J-LIS)により提供。マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用して、オンラインでの身元確認や契約書等が改ざんされていないこと等の確認を公的に行うためのサービス。
① 玉川村内店舗における地域商品券支払いへの活用
玉川村で発行する地域商品券を指静脈認証で支払い可能とする取り組みで、デジタル技術の活用やキャッシュレス化による住民に対する利便性向上、村内の店舗における消費の活性化を目的とします。利用者は指静脈情報を事前登録することで、村内の協力店舗にて専用端末に手をかざすだけで玉川村の地域商品券が利用できます。
利用者、協力店舗、玉川村からの前回アンケート結果をもとにユーザビリティを改善し、スマートフォンからの事前登録機能など新機能を追加しています。昨年度から利用者や協力店舗数を拡大して実証します。
② 玉川村内施設におけるチェックイン認証への活用
村内施設であるコワーキングスペースの本人確認を顔認証で行います。サインレス、媒体レスが図れるため、住民に対する利便性の向上や、施設における運用コストの削減やセキュリティの向上が期待できます。利用者は事前にスマートフォンから顔写真を1度登録するだけで、コワーキングスペースでは顔認証で受付ができ、手ぶらで施設の利用が可能です。
③ マイナンバーカードを活用した指静脈登録時の身元確認
公的個人認証サービスを通じたマイナンバーカードによる本人確認を行います。利用者は玉川村役場で指静脈を登録する際にマイナンバーカードを装置にかざすだけで本人確認が行えるため、なりすましの防止につながるとともに、氏名などの基本四情報が自動連携されるため個人情報入力の手間を削減できます。
今後について
日立は、本実証の結果を踏まえ、村内の店舗における決済や公共・民間施設の利用などでの実用化をはかり、住民の利便性向上や地域活動の活性化といったQoL向上に貢献します。また、玉川村での成果をモデルケースとして、デジタル化の推進先行地域をめざす地方自治体へソリューションの提供を推進し、生体認証の可能性を広げていきます。
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