電通総研、日銀決済流動性管理システム「Stream-R(ストリームアール)」のSWIFT ISO20022本格対応版を開発、2024年12月に提供開始
「Stream-R」は、日本銀行が運営する日銀ネットの即時グロス決済(RTGS決済)※3に対応した決済管理システムです。当社は2021年12月に、新フォーマットに暫定的に対応した「SWIFT ISO20022対応オプション」をリリースしました※4が、本版により「Stream-R」の標準機能として新フォーマットに対応可能となります。
※1 SWIFTNet:SWIFTは、Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略で、国際金融取引に係る事務処理の機械化、合理化および
自動処理化を推進するための協会です。SWIFTNetは、SWIFTに参加する銀行間の国際金融取引に関するメッセージをコンピュータと通信回線を利用
して伝送するネットワークシステムのことです。
※2 ISO20022:国際標準化機構(ISO)で制定された、XMLを主要なデータ記述言語として利用する、金融通信メッセージの国際規格です。
※3 即時グロス決済:Real-Time Gross Settlement(RTGS)は、中央銀行における金融機関間の口座振替の手法の一つです。時点ネット決済とは異なり、
ある金融機関の不払いがどの金融機関への支払いの失敗であるかが必ず特定され、その他の金融機関の決済を直ちに停止させることがありません。
※4 暫定版のリリースに関する詳細はこちら: https://www.dentsusoken.com/news/topics/2021/1220.html
背景
SWIFTNetを運用する国際銀行間通信協会(SWIFT)は、外国送金取引における電文フォーマットを国際標準化機構(ISO)が策定したISO20022に準拠することを公表しています。
ISO20022への移行は、2023年から2025年にかけて段階的に進められており、2025年11月までに移行が完了する予定で、各金融機関はそれぞれシステムや業務での対応を求められいます。
SWIFT ISO20022本格対応版の概要
「Stream-R」の本格対応版では、SWIFTNetと日銀ネットのISO20022 Ver.8フォーマットへの完全移行に対応し、それぞれと接続している外為勘定系システム※5および日銀ネットゲートウェイシステム※6とのインターフェース改修を行います。「Stream-R」の標準機能に組み込むことで、送受信できる情報量が増え、取引全体の効率化・迅速化に寄与します。
※5 外為勘定系システム:外国送金、輸出入関連取引、為替予約など外国為替業務に関する勘定処理や取引処理、外貨預金などを行うシステムのことです。
※6 日銀ネットゲートウェイシステム:取引先金融機関側と日銀ネットを接続するためのシステムのことです。
<「Stream-R」におけるSWIFTNetのISO20022移行対応イメージ(2025年11月までのMT/新フォーマット併存期間)>
2024年12月提供開始
電通総研は、今後も「Stream-R」の機能改善・強化を通じて、金融機関の決済業務の効率化・効率化を支援し、日本の決済システムの発展に貢献してまいります。
*本稿に記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
*2024年1月1日、電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へ社名を変更しました。
ご参考資料
関連プレスリリース
・日銀決済流動性管理システム「Stream-R」の「SWIFT ISO20022対応オプション」を提供開始 (2021年12月20日発表)
https://www.dentsusoken.com/news/topics/2021/1220.html
「Stream-R」について https://www.dentsusoken.com/solution/streamr.html
「Stream-R」は、日本銀行の運営する大口決済システムである日銀ネットのRTGS決済に対応した決済管理システムです。各金融機関における日銀ネット上の当預、国債、外為の決済に関して、残高管理、決済送信、リコンサイルといった一連のプロセスの統合的な管理を実現します。ユーザー間での共通要望への対応や、個別ニーズへのカスタマイズ対応も実施しており、お客様のニーズへのきめ細やかな対応が可能です。詳細は、こちら(https://www.dentsusoken.com/solution/streamr.html)をご覧ください。
電通総研について https://www.dentsusoken.com
電通総研は、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」という企業ビジョンの下、「システムインテグレーション」「コンサルティング」「シンクタンク」という3つの機能の連携により、企業・官庁・自治体や生活者を含めた「社会」全体と真摯に向き合い、課題の提言からテクノロジーによる解決までの循環を生み出し、より良い社会への進化を支援・実装することを目指しています。
テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、これからも人とテクノロジーの力で未来を切り拓き、新しい価値を創出し続けます。
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