第4回Global Change Awardのエントリーを開始!H&M Foundationが、循環型ファッション業界を目指した先駆的なアイディアに、100万ユーロの助成金を授与
今年のテーマは「デジタル・イノベーション」
本日、非営利財団H&M Foundation(H&Mファウンデーション)が主催する、第4回Global Change Award(グローバル・チェンジ・アワード)のエントリーがglobalchangeaward.comで始まりました。『ファッション業界のノーベル賞』とも称されるこのアワードは、2015年の設立以来毎年開催され、循環型の技術革新を目指したイノベーション・アイディアを世界中から募ります。今年のテーマは「デジタル・イノベーション」です。地球環境の負荷を減らすような廃棄物ゼロの「100%循環型のファッション産業」に向けて火付け役となる解決策を考案した発明者には、十分な資金援助だけでなく、1年間に渡る開発促進プログラムが提供されます。
Global Change Award エントリーサイト: https://globalchangeaward.com/
応募期間:2018年8月29日~2018年10月17日
Global Change Awardは、衣服が埋め立て地で寿命を終えてしまう今までの直線型モデルから、使用済みの素材が再利用もしくはリサイクルされる循環型モデルへの移行を目標に掲げ、H&M Foundationがアクセンチュアおよびスウェーデン王立工科大学(KTH)と手を組んで2015年に始動しました。
「新しいアイディアは変化の基盤となるものですが、それを実際に試すのはどのイノベーターにとっても大きなハードルとなります。わたしたちは、今まで受賞者が一年間の促進プログラムを通して、開発のプロセスを何年分も短縮させてきたのを見てきました。世界最大の産業の一つであるファッション業界の改革を目指す皆様にご応募いただくのを心より願っています。そして循環型モデルに貢献する新しい5組のヒーローを楽しみに待っています」(H&M Foundation役員、H&M CEOカール・ヨハン・パーション)
Global Change Awardは未来の変革者を探しています。どの国のどなたでも応募が可能です。2015年の設立以来、最も応募数の多い国は、インド、アメリカ合衆国、イタリア、ナイジェリア、イギリスです。選考基準となるのは斬新なアイディアとその影響力の大きさ、経済的にもサステイナブル(持続可能)であり、応募者チームの変革を起こすポテンシャルです。
「イノベーションは、ファッションの循環性と、サステイナブル(持続可能)な未来への移行を導きます。Global Change Awardで開発された素材等発明への支援は、世界のファッション業界の進歩に影響を与えることができるでしょう」(米国ファッション協議会 会長兼CEO、Global Change Award2019年専門家審査員団 スティーブン・コルブ)
今までに受賞した数々のイノベーション・アイディアは、驚くべき技術革新の可能性とそれらがどのように問題を解決していくのかを示してくれます。第4回となる今年は、10月17日まで応募期間を設け、ファッション、環境、循環性、起業、イノベーションの分野で豊富な知識を持つ国際的な専門家審査員団により、5組の受賞チームが選ばれます。その後オンライン一般投票により、100万ユーロの配分が決まります。受賞チームは、助成金を受け取る以外にも、イノベーションをできる限り早く実現させて、業界に影響を与える機会を促すために、 1年間のGlobal Change Award促進プログラムに参加することができます。
「今年は、効率性と計画性、資源の使用(原材料を作るところから衣服の寿命の終わりまで)に重要な影響を与えることができるデジタル・イノベーションに特別に目を向けます。デジタル化はそれらの課題を根本から覆し、物事の進み方を再考し、生産者、売り手、顧客が循環型になるのを助けます」(H&M Foundationイノベーション・リード、エリック・バン)
このアワードは、ファッション業界に変革をもたらすことを第一の目的としており、受賞者は様々な人物・機関と手を組むことができます。非営利財団のH&M Foundation及びH&Mグループは、考案されたイノベーションから権利や知的財産権を得ることはありません。
メディアギャラリー: https://bit.ly/2vEkeGh
ショートフィルム: https://youtu.be/xxExHXyhwNo
<専門家審査員団のメンバー>
・エイミー・ウェッブ:クオンタティブ・フューチャリスト、フューチャー・トゥデイ・インスティチュート創設者、ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス戦略的洞察力 教授
・バンダナ・テワリ:The Business of Fashionコントリビューター
・リン・チーリン:女優、サステイナビリティのインフルエンサー
・エドウィン・ケー:香港繊維アパレル研究開発センター 最高経営責任者
・レイラ・ジャナー:社会起業家、サマソースとLXMIの最高経営責任者 兼 創設者
・スティーブン・コルブ:アメリカファッション協議会 会長兼CEO
・ワンジラ・マータイ:ワンガリ・マータイ基金会長
・ウィリアム・マクドノー:マクドノー・イノベーション最高経営責任者
第3回GLOBAL CHANGE AWARD 受賞グループの進捗
2018年のGlobal Change Award受賞者達は、現在1年間の促進プログラムに参加し、ストックホルム、ニューヨーク、香港の各地で開発を進めています。
参考プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000200.000011958.html
クロップ・ア・ポーター (Crop-A-Porter):
作物の収穫後の残り物が、サステイナブルなバイオ繊維に生まれ変わる
受賞額:300,000ユーロ 企業名:Agraloop
進捗:Agraloopは当初より12~18か月早いスピードで開発を進めています。特許出願は2018年下半期を予定しています。また、Agraloopは、バナナ、パイナップル、ヘンプシードオイルなど作物の収穫物の残りものから作られたバイオ繊維の試作品の製造実験を同じく2018年下半期に始める予定です。これら天然繊維は、Agraloopが所有するバイオケミカル(生物化学的)アプローチにより処理され、産業上使用可能な紡績糸と生地に適用される予定です。これは世界的なブランドとの革新的なコラボレーションに繋がると期待されています。
ザ・リジェネレーター(The Regenerator):
コットンとポリエステルの混紡布地を分解することで、衣服を新しい布繊維に再循環させる
受賞額:250,000ユーロ 企業名:Swerea IVF
進捗:Swerea IVFは技術的にも経済的にも再循環の工程における技術開発とそれをどのように拡大させていくかに重点を置いています。大型の装置が導入され、2018年の秋には稼働を予定しており飛躍的な進歩となります。工程における効率性と産出量の改善にも取り組んでいます。
藻類のアパレル (Algae Apparel):
藻類を、エコフレンドリーで肌に良いビタミンを放出する、バイオ繊維と染料に変える
受賞額:150,000ユーロ 企業名:Algalife
進捗:Global Change Awardでの受賞は、Algalifeという企業を飛躍的に発展させることになりました。一日にして、このイノベーションに関する問い合わせで受信トレイはいっぱいになり、この企業はテキスタイルとファッションの世界で一躍知られるようになりました。最初の特許協力条約(特許)を得て、現在2つ目の出願を準備しています。藻類繊維の生産は、ドイツとスウェーデンの研究所と共同で始まり、様々なブランドの布地への染色工程の最終段階を完了するところです。
スマート・ステッチ (Smart Stitch):
服のお直しとリサイクルを簡単にする溶ける糸
受賞額:150,000ユーロ 企業名:Resortecs
進捗:Resortecsは3月に服のお直しとリサイクルを簡単にする溶ける糸の試作品を初めて発表し、そして2か月後に完全に分解可能なジャケットを初めて作りました。7月にはすべての業界の要求に見合う4つの解決策を見出しました。現在これらのアイディアを適用したデニムやバッグなど様々な試作品の制作に着手しています。
きのこファッション(Fungi Fashion):
着古したら地面に埋めて分解。きのこの根から裁断も縫製もしない服を3Dプリンタで実現
受賞額:150,000ユーロ 企業名: MycoTEX
進捗:MycoTEXは、100パーセント菌糸体からできたバッグであるMycoTEXショッパーを売り出しました。また、ユトレヒト大学と共同でMycoTEXに電子成分を配合する方法を研究した結果、音に反応する光成分に覆われたバッグになったり、カスタマーをより詳しい情報が載っているウェブサイトに導く内臓チップの開発へと繋がりました。現在は素材の改良にも取り組んでおり、異なる染料をテストしています。MycoTEXは最近「世界経済フォーラム」により「現代のメーカー(The modern-day makers)」(伝統的な技術を蘇らせ、最先端のテクノロジーを開発しているパイオニア、つまりは古いものと新しいものを融合させるメーカー)に選ばれました。
Global Change Awardについて
Global Change Awardは2015年にH&M Foundationにより始められたイノベーション・コンペティションです。その目的は、環境に付加の少ない革新的なアイディアを通じて、地球の天然資源を保護し、ファッションにおける循環を達成することです。毎年5つのアイディアを選考し、受賞5チームは100万ユーロの助成金を分配され、また、H&M Foundation、アクセンチュア、スウェーデン王立工科大学 (KTH) が提供する1年間のイノベーション促進プログラムの支援を受けます。100万ユーロを5組の間でどのように配分するかの決定には、世界中の人々がオンライン投票で参加できます。ファッション業界に変革をもたらすことを第一の目的としており、非営利財団のH&M Foundation及びH&Mグループは、考案されたイノベーションから権利や知的財産権を得ることはありません。H&M FoundationはH&M の創設者であり主要オーナーであるStefan Persson一家が個人的に資金を提供しています。
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