Lumada Solution Hubで培ったアセット活用のノウハウをもとに、システム開発を効率化し、デジタル変革に伴走する新ソリューションを提供開始
株式会社日立製作所(以下、日立)は、デジタルによる変革をめざす企業向けに、企業内のアセット*1を組織横断で利用可能とし、システム内製化やDX-Ready*2な企業への成長を伴走型でサポートする「アセット活用開発支援ソリューション」を、本日より提供開始します。
本ソリューションは、日立がデジタル事業を加速するためグループ全体で利用しているLumada Solution Hubのアセット活用の知見を集約し、お客さまのニーズに合わせて、必要な仕組みや開発環境をカスタマイズして提供するものです。具体的には、システム全体像の構想策定を支援するコンサルティングから、アセットを蓄積・共有するプロセス設計やプラットフォーム構築、生成AIなどの最新テクノロジーを安心して利用できる開発環境の構築、アセットを活用した開発(アセットベース開発*3)の支援まで、トータルでサポートします。
これまで日立は、デジタルを活用したさまざまな業種業務のソリューションやナレッジ、ユースケースなど、1,000件を超えるアセットをLumada Solution Hubに蓄積し、業界の垣根を越えた新たなビジネス価値をお客さまに提供してきました。お客さまとの協創を加速するため、日立グループ内の異なる部署がスピーディーに情報収集し、つながることができる仕組みとしてLumada Solution Hubを構築してきたほか、最新テクノロジーの導入による開発の効率化・高品質化にも取り組み、プラットフォームの継続的な改善を図っています。
今回、Lumada Solution Hubで培ってきたアセット活用のシステム開発ノウハウを本ソリューションに集約して提供することで、お客さまの組織の壁を越えたコラボレーションの促進や提案・開発のスピードアップを実現し、デジタルによるビジネス価値を生み出せる企業への変革に貢献します。
*1 アセット:本リリースでは、ユースケース、ソリューション、プロダクトやサービス、そしてシステムアーキテクチャーを含む各種ナレッジを指す。
*2 DX-Ready:企業がデジタルによって自らのビジネスを変革する準備ができている状態。
出典:「DX認定制度 申請要項」(経済産業省 情報技術利用促進課 / 独立行政法人 情報処理推進機構)
https://www.ipa.go.jp/digital/dx-nintei/ug65p90000001jbd-att/000086670.pdf
*3 アセットベース開発:Asset Based Development. アセットを活用して開発の効率性や品質を向上させることをめざすシステム開発手法。
■背景
現在、多くの企業では、市場の新たなニーズや外部環境の急速な変化に対応した変革や新たなビジネスの創出が求められています。こうした世の中のニーズに迅速に対応するためには、柔軟なIT施策が必要であり、企業競争力向上のためシステムの内製化や自社内のナレッジ活用の重要性が高まっています。
一方、こうした取り組みを企業が進める上では、内製化や新たなテクノロジーに対する知識が不十分であったり、業務ナレッジが部門ごとにサイロ化されていたりするほか、人財流動性の高まりやテレワークなどの働き方の変化によってナレッジの形式知化が進まず、一元管理・活用できる仕組みが整っていない場合も少なくありません。また、アセットベース開発には、技術・ノウハウに加え、アセットに対する信頼性や標準規格、開発プロセスなどを確立するためのさまざまな取り組みが必要となります。
■本ソリューションの特長
1.アセット活用に向けた構想策定コンサルティング
経験豊富なコンサルタントがお客さまの課題やめざす姿についてワークショップを通じてヒアリングしながら、アセットを蓄積・活用する仕組みの立ち上げから定着までのロードマップを策定するほか、システム全体像や、ペルソナ定義・利用パターンの整理、導入効果、体制など、アセット活用に必要なシステム構想のグランドデザインを支援します。
2.自社アセットの蓄積・共有を可能にする仕組みづくりを支援
Lumada Solution Hubの仕組みをもとに、企業内のアセットを効果的に蓄積・共有するための環境設計・構築を支援します。具体的には、日立の知見を集約した各種ガイドラインをベースに、アセットの登録状況や品質の管理、組織横断で登録を推進するための手順、登録後の共有方法など、お客さまの組織に合うプロセスづくりを支援します。また、共有ポータルやリポジトリ*4、コミュニティの設置といった、アセットの共有を促すためのプラットフォームの設計・構築、運用支援も行います。
こうした管理の方法や手順、プロセスといったソフト面と、プラットフォームというハード面の両方からアプローチすることにより、お客さまにおける組織横断でのアセットの蓄積・共有が可能となります。
*4 リポジトリ:アセットを一元管理するためのデータベースの一種。
3.システム内製化を加速するアセットベース開発の実践を支援
システムやサービスの迅速な内製化を実現するため、Lumada Solution Hubにおける開発プロセスや環境を汎用化し、お客さまに合わせた開発標準プロセスの設計や、活用するアセットの選定、開発環境の構築、およびアセットベース開発の定着を伴走型で支援します。
例えば、生成AIを活用した仕様書の作成支援やコーディング支援の機能追加などの要望に対して、日立の「Generative AIセンター」*5の知見の提供や、CI/CD*6やOSS脆弱性検知の機能を開発環境に適用するなど、新しいテクノロジーに関する知識が十分でないお客さまにとっても、安心安全かつ継続的に最新技術を用いた開発が可能となります。
*5 日立製作所ニュースリリース(2023年5月15日)「新組織「Generative AIセンター」により、生成AIの社内外での利活用を推進し、Lumada事業での価値創出の加速と生産性向上を実現」
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2023/05/0515.html
*6 CI/CD:アプリケーション開発に自動化を取り入れた手法。(CI: Continuous Integration、CD: ContinuousDelivery)
4.アセットベース開発に必要となる、レガシーシステムのモダナイゼーションと人財育成を支援
アセット活用を推進する際に課題となるシステムのモダナイゼーションを容易に進める製品サービス・ツールを、本ソリューションと合わせて活用することで、さらなる開発の効率化が可能となります。具体的には、高精度のリライトツールやローコードツール、モダナイゼーション開発における手順、マイクロサービス*7に関連する製品サービス*8など、レガシーシステムのモダナイゼーションを支援するツールや製品群を、お客さまごとに最適な組み合わせで提供します。
また、DevSecOps*9やGitHub、JFrogといったシステム開発に必要となる各種技術の導入教育を実施するほか、これまで多数のお客さまに導入実績のある、アジャイル開発コンサルティングサービス*10でのコーチングなど、日立の豊富な経験をもとにしたIT人財の育成支援や人財リソース提供を行い、お客さまのデジタル変革をトータルで支援します。
*7 マイクロサービス:システムを複数のサービスに分割し、サービス間を疎結合に連携させることで、サービスの素早い変更・追加を可能とした、変化に強いシステムアーキテクチャー。
*8 マイクロサービスに関連する製品サービス:
https://www.hitachi.co.jp/cloud/articles/microservices/?0823
*9 DevSecOps:システム開発の迅速化と稼働の安定性を高めるソフトウェア開発とシステム運用の手法であるDevOpsにセキュリティの取り組みを加え、セキュリティを確保しつつ、迅速かつ安定的にシステム開発を実施するための手法。
*10 アジャイル開発コンサルティングサービス:
https://www.hitachi.co.jp/agile-consulting/
■今後の展開
今後、日立グループ内のアセット活用をさらに推進していくとともに、本ソリューションの強化を継続的に行っていきます。また、お客さまのニーズに応じてGlobalLogicと連携したソフトウェア開発ラボ*11を設立するなど、 DXの課題解決に必要なコンサルティング、デザイン、デジタルエンジニアリングのケイパビリティをもつ豊富な人財を有する日立グループ一体となって、お客さまにおけるビジネスのさらなる成長や企業価値の向上に貢献していきます。
*11 GlobalLogicのラボ:ソフトウェア開発のために、お客さまのニーズに合致したデジタル人財を必要な規模で柔軟に編成・拡張・入替できるサービス。専門のエンジニアがお客さまと一体となって、最終的にはシステム内製化への移行を支援。
https://www.globallogic.com/jp/services/offerings/labs-plm-development-solutions/
■「アセット活用開発支援ソリューション」の概要図
■「アセット活用開発支援ソリューション」の価格および提供開始時期
■「Lumada Solution Hub」について
https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/about/lumada_hub/
■Hitachi Social Innovation Forum 2023 JAPANでの紹介について
本ソリューションは、日立が2023年9月20日(水)~21日(木)に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2023 JAPAN」での展示「Lumada×Generative AIによるシステム開発の革新」において、ご覧いただけます。詳しくは、オフィシャルサイト(https://www.service.event.hitachi/regist/)をご覧ください。
■商標に関する表示
・GitHubは、GitHub, Inc. の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・JFrogは、JFrog Ltd. の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・その他記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。
■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。
■お問い合わせ先
株式会社日立製作所 アプリケーションサービス事業部 事業企画本部 事業企画部 [担当:南]
お問い合わせフォーム:https://www.hitachi.co.jp/lumada/inq/
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