COP29閉幕~国際NGOプラン・インターナショナルの活動に参加するユースがアドボカシー活動を展開
気候資金目標が、途上国が求めていた額を大きく下回る結果に。機会損失となることを懸念
国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)が、途上国が気候変動対策のために求めていた1兆3000億ドルを大きく下回る、年間3000億ドル(約46兆1900億円)を先進国が支援するとの合意で閉幕したことを受け、1.5度を目指すための脱炭素化や、気候危機の影響を最も強く受ける子どもや女の子、ユース世代が必要な支援を確実に受けられるよう気候資金が万人のために機能するための野心的で公平なものとなることを求めます。
COP29の全体的な結果はやや期待外れの部分があったことは否めないものの、重要な進展も見られました。プランは、COP29において、強化された「ジェンダーに関するリマ作業計画」が採択されたことを歓迎します。この計画は、今後ジェンダーに対応した気候変動対策の実践に貢献し、COP30 までに新たなジェンダー行動計画を策定するためのロードマップとなるものです。
また、気候変動対策資金への取り組みにおいて、子どもや女の子、女性やユースを含む弱い立場に置かれた人々の包摂と利益を促進するよう求めたことは、彼らの声が確実に届くようにするための重要な前進です。最も重要なことは、COP29の期間中、大勢のユースがリーダーシップを発揮して自ら声をあげることで気候正義のための揺るぎないアドボカシー活動を展開したことです。
変革のために声をあげるユースたち
プランがCOP29において行った政策立案者への要請は、子どもやユースたちとの広範な協議に基づいて行ったものです。グローバル・サウスからのユース代表団は、COP29 のサイドイベントや話し合いに積極的に参加し、影響力を発揮しました。
クパクワシェ(23歳)、オーストラリア出身のユース代表「先進国から途上国に対して提供する気候変動に関する資金の2025年以降における新たな金額目標新規合同数値目標」(NCQG)は壊滅的な結果となりました。 気候ファイナンスは贅沢ではなく、気候危機に直面する地域社会にとっての生命線です。気候危機により最悪の影響を受けている女の子たちを置き去りにすることがあってはなりません。残念なことに、今回のCOPでは、この達成への希望を叶えるきおとができませんでしたが、私たちには、世代間およびジェンダーの公正を確保するための気候変動ファイナンスが必要です」
グロリア(24歳)、ウガンダ出身のユース代表「 長年にわたり、洪水、不規則な降雨、嵐や干ばつが、特に女の子や若い女性の生活を困難にしてきました。気候変動は、私たちの唯一の生計手段である農業を破壊し、貧困を深刻化させています。 有害な社会規範と相まって、気候変動による貧困は、セクハラやジェンダーに基づく暴力、10代の妊娠、ケア労働の増加による中途退学といった社会的不公正をもたらします」
テガン(24歳)、オーストラリア出身のユース代表「COP29に参加した若者たちは、気候変動とジェンダーの正義のために闘い続けてきました。 公平で公正な未来への希望を提供するため、構造や制度に挑戦し続けます」
シャロン(14歳)、タンザニア出身のユース代表「私は、すべての子どもたちが、夢を実現できる未来を手に入れる価値があると信じています。 だからこそ、世界の指導者たちは、気候変動対策が子どもたちを守り能力を高め、子どもたちが安心して暮らせる世界を形成するものとなることを約束しなければならないのです」
プランは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)全般に、ジェンダーと年齢に対応した気候変動対策を含めることを求めます。
COP30に向けて世界が準備を進めるなか、若者の声を確実に届ける必要があります。 プランはこれからも、ジェンダー公正、公平な気候変動資金、世代間気候正義のための行動の呼びかけなど、より強いコミットメントを提唱し続けます。
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。
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