「どうする家康」制作プロデューサーが語る!新たな家康像の魅力

豊橋市

NHK大河ドラマ「どうする家康」の制作統括の磯智明チーフプロデューサーが、ドラマ制作の舞台裏を話すトークイベントを、3月25日(土)愛知県豊橋市の市公会堂で開催しました。
今作の主人公である徳川家康の魅力について、磯さんは「真面目で誠実な人物が最終的に天下人になったことが面白いと思うし、今の人たちに夢を与えられるような気がしています」と語りました。


イベントは豊橋市図書館開館110周年の記念事業の一環で、豊橋市図書館とNHK名古屋放送局の共催で行われました。
豊橋市公会堂に集まった400人の中には、東京や大阪から足を運んだ人も。大河熱の高さがうかがえるイベントになりました。
 

 


磯さんは、「大河ドラマができるまで」と題して講演。
「どうする家康」のほか、「毛利元就」(1997年)と「風林火山」(2007年)で演出を手がけ、「平清盛」(2012年)では制作統括を務めるなど、数々の大河ドラマに関わってきた経験から、史実をいかに捉え、制作に反映させているのかなどを話しました。

今作も歴史学者が時代考証に携わり、最新の研究の成果を踏まえつつ、ドラマを作っています。
「今は、ドラマを作る前段階でさまざまな資料を集めて、リサーチをかけている。1つの事象に対して史実が複数あることも珍しくないので、例えば徳川家康の性格にしても色々な諸説から、どれを取り入れるのか、脚本開発にいたるまでのプロセスがとても長くなるような時代になった」と話す磯さん。

大河の長い歴史の中で、史実をもとにオリジナルのストーリーで制作されるようになった背景や、現在のドラマ作りについて説明しました。
 


大河ドラマの常連であり、時に「大御所の知識人」、時に「ラスボス」のように描かれてきた従来の家康像を、今作でアップデートしていることも話題となっています。

今作の脚本を手がけるのは、ドラマ「リーガルハイ」や「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作で知られる古沢良太さん。
徳川家康を主人公にすることは古沢さんからの要望だったと言い、「テレビのドラマ界では、チャレンジングな作品を書く古沢さんが、徳川家康という王道の素材を選んだことは意外だった。スーパースターでない戦国武将の徳川家康がなぜ、最終的に天下を治めて、戦のない世をつくりえたのか、古沢さんはとても大きなロマンを感じていて、夢を持っていて、ぜひドラマ化したいという思いがあった」と説明。

一方で、これまで描かれることがなかった新たな家康像に対し、制作側は「こういう家康像がありなのか、この物語が成立するのか、2〜3カ月くらい話し合った」と明かしました。

また、脚本制作前、古沢さんと巡った家康ゆかりの地でのエピソードも紹介。

実際に「伊賀越え」のルートを歩いた際には、「伊賀越えをして伊勢湾に出て、対岸の三河の地を見たときに、助かったなという気がした。家康の気持ちがよくわかった」と言います。
「家康ゆかりの地には伝承されてきた逸話があり、現地でそういう知識を仕入れた。史実、歴史通りに物語を作ってはいるが、要所要所で、現地に伝わる家康伝説を多少混ぜています」と脚本制作の舞台裏についても話しました。
 

 


巨大LEDウォールを背景にセットを組むなど、最新技術を多用した映像も、大河ドラマの見どころの一つ。

「いま、映像化している長篠の戦いや三方ヶ原の戦いは、海外の映画に遜色ないくらいのレベルまできているので、楽しみにしていてください」と話し、愛知・東三河の新城市が舞台となった長篠の戦いが描かれる第21、22話へ期待に胸を膨らませていました。

また、今後の見所として、「これからの家康は、国や家族を背負い、一つ一つの選択にいろんな人の生き死にが関わってくるような大きな選択、決断を任されるような時代に突入していく。物語のスケールがどんどん大きくなっていく」と言います。
 

 


会場に詰めかけた地元ファンが気になるのは、現在の豊橋公園内にある吉田城の城主だった大森南朋さん演じる家康の重臣 酒井忠次について。

磯さんは「実は家臣らの研究はあまり進んでいない。この機会にいろんな資料が出てきて、家臣団のプロフィールがまたわかってくるのかなと思っています。酒井忠次も結構調べたけれど、わからないことが多い。豊橋市が吉田城の歴史を発掘していくといろんな物語が出てくるかもしれない」と話していました。
 

 


この日は、事前に来場者から寄せられた質問に答える時間も設けられました。

主演を務める松本潤さんを起用した理由は、「優秀な家臣団が殿についていきたいと思えるか。なおかつ、三河の家臣にとって、手が届きそうもない気品と華やかさがありながらも、一方で話せばわかるという温かさがある、その両方がある人がいいなと思っていた」と説明。
「殿としての気品とチームを大切にする、仲間への心遣いを兼ね備えた松本さんがぴったりだと思った」と話し、現場でも家臣役の俳優の誕生日をサプライズで祝う松本さんの様子を紹介しました。

磯さんが思う家康の魅力については、「嘘をつかないところ。よく『タヌキおやじ』と言われるが、いろんな先生に聞いたり、資料を読んだりすると、家康が謀ることはあまりなかった気がして、一つ一つのことに真面目に取り組んだ人という感じがします。こんな真面目で誠実な人物が最終的に天下人になったことが面白いと思うし、今の人たちに夢を与えられるような気がしています」と語ります。

「三河と言う土地は非常に風景もよく、食べ物もおいしい。ここから日本の礎をつくった人物が多く出てくるのはすごいことなんだと改めて思いました。日本全国の人に三河の魅力をわかってもらえるようなドラマにしたいと思っています」と意気込みました。

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上場
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資本金
-
設立
1906年08月