2024年クリスマス予算、前年から3割減少
経済状況と節約志向、「平日クリスマス」が影響 年末年始9連休の出費に備え
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国の15歳から79歳の男女(5,000人)を対象に実施したクリスマスに関する調査結果を公開します。
[ポイント]
・2024年のクリスマス平均予算は前年より約3割減少し16,329円に。経済状況と平日クリスマスが減少の主な要因
・イベント予定は、「プレゼント購入(自分用を含む)」がトップ(27.4%)
・「ケーキを食べる」が前年から7.4ポイント減少する一方、「ケーキを自分で作る」は女性で1.5倍に
・女性が「一番お金をかけるもの」は、「自分へのプレゼント」が増加、特に10代、50代、60代で顕著。子育て世代の「子どもへのプレゼント」が減少する一方、60~70代では増加傾向
インテージの調査によると、2024年のクリスマス予算は前年と比較して減少しました。平均予算は16,329円で、2023年(22,588円)と比べて72.3%と3割近く減少しています(図表1)。
図表1
2021年から2023年にかけてクリスマス予算は階段状に上がっていましたが、今年は大幅減少し、2021年よりも少ない結果となりました。経済状況の変化や節約志向の高まりに加えて、クリスマスイブ・クリスマスとも平日に当たることも影響していると考えられます。また、別途実施した調査によると年末年始の出費はほぼ横ばいで、クリスマス費用は節約しながら9連休の年末年始を過ごす家庭も多いようです。次からは、クリスマスに予定しているイベントや自宅での飲食など詳細を見ていきます。
まず、贈り物やパーティー・旅行などイベントの予定を確認すると、トップは「プレゼントを購入(自分用を含む)」(27.4%)、次いで「自宅でパーティー」(25.6%)でした。いくつかの項目で前年より減少しているものの、全体的として大きな変化はなく、クリスマスを楽しみたい気持ちが伝わってきます(図表2)。
図表2
続いて、料理・自宅の飾りつけなど宅内での実施予定です。「ケーキを食べる」が最も回答率が高かったものの、前年から7.4ポイント減少し40.0%でした(図表3)。
図表3
なお、女性では、「ケーキを作る」回答者が前年比1.5倍に増加し、すべての年代で増加していました。女性が手作りする理由としては、「コストを抑えたいから」(45.1%)がトップでした。物価や原材料高騰の影響で、既製品のケーキを購入するよりも自分で作る方がコストを抑えられることや、SNSなどでもレシピが豊富に提供されていることもあり、手作りケーキの人気が着実に高まっているようです。
クリスマスを意識した料理の準備も減少しています。料理や飾りつけについては予算との兼ね合いで取捨選択しつつ、自分なりのクリスマスを楽しむスタイルが増えつつあるのかもしれません。
また、今年特徴的だったのが女性のお金の使い方です(図表4)。女性が「今年のクリスマスに一番お金をかけるもの」としては「自分へのプレゼント」が増え、特に10代、50代、60代で顕著です。20代は「恋人へのプレゼント」、30~40代は「自宅でのパーティー」に関する支出予定が増加。子どもへのプレゼントは30~40代で減少し、60~70代で増加しています。育児世代を親世代の財布が支えている構図にも見えます。
図表4
増加傾向の「自宅でのパーティー」、今年はどんなものが食卓に並ぶのでしょうか。次は、クリスマスの定番メニューについて探索してみましょう。まずは人気の理由です。図表5は「今年のクリスマスに最も食べたい・飲みたい」と回答のあったメニュー上位10種類について、選択理由を聞いた結果です。
全体として「美味しい」が57.0%でトップ、メニューすべてでも同様でした。最も人気のあったケーキは、「特別なイベントやパーティーに合う」(42.5%)が2位、その他「伝統的だから」なども理由に。また、オードブルでは「美味しい」と「見た目が華やか」が同率1位でした。にぎり寿司や手巻き寿司などの和食やパエリアなども一定の支持を受けていますが、クリスマスの食卓が多様化しつつも、特別な雰囲気を演出する伝統的なメニューが根強い人気を誇っているようです。
図表5
最後に、生活者は「クリスマスメニュー」をいつ楽しむのでしょうか。2023年と、今年と同様に「イブが火曜、クリスマスが水曜」だった2019年の状況を、インテージの「キッチンダイアリー®」から見てみましょう(図表6)。
データによると、クリスマスメニューが食卓に並ぶのはいずれも12月24日がピークでした。特に「子どものいる家庭」で顕著で、「サンタさんがやってくるイブにご馳走を」という親心が見え隠れします。それぞれの年の特徴としては、2023年はローストチキンをはじめとする消費量が2019年よりも多くなっています。また、ケーキの消費も2019年に比べて2023年は増加し、イブ当日が日曜日ということで、家族や友人との集まりが多くなったことが要因と考えられます。
2024年はクリスマス、クリスマスイブとも平日です。食卓のメニュー消費からも、今年のクリスマスは費用を抑え、年末年始の9連休に備える様子が見てとれます。
図表6
使用したデータ・プラットフォーム
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=5000 ※国勢調査にもとづき性別・年代・地域を母集団構成に合わせて回収
調査実施時期: 2024年11月22日(金)~11月25日(月)
京浜・京阪神・東海の1,260世帯の食卓・調理の状況を食場面(朝食・昼食・夕食)ごとに継続的に捉えたデータです。食のトレンド分析や食品の新商品開発のヒントとして、また、流通向けの販促提案情報としてご活用いただけます。
※キッチンダイアリーでは、統計的な処理を行っており、調査モニター個人を特定できる情報は一切公開しておりません
株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR's Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)
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■株式会社インテージ 広報担当:下河原(しもがわら)/依田(よだ)/森(もり)
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