J.D. パワー 2023年法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査℠
大企業を中心に高いクラウド型電話サービスの導入意向。KDDIが11年連続総合満足度第1位
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2023年法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査℠の結果を発表した。
昨年までは企業の電話管理担当者宛に調査を実施し、主に総務担当者からの回答を得ていたが、本年調査から変更し、企業の情報システム部門宛に調査を実施した。
クラウド型電話サービス、大企業を中心に導入意向は高いものの利用はまだ1割以下
新型コロナウイルス感染拡大を機に、テレワークの普及やオフィスと在宅勤務のハイブリッドワーク導入など、働き方の多様化が進んでいる。そのような中、働く場所にとらわれることなく固定電話対応業務を円滑に行えるクラウド型電話サービス(クラウドPBX)が着目されており、近年、多くの通信事業者がサービス提供を行っている。
本調査によると、クラウド型電話サービスを導入している企業は全体では6%と、まだ低い水準となった。大企業ほど導入率が高まる傾向が見られているものの、いずれの企業規模層においてもまだ1割を下回る結果となっている。
一方で今後のPBX環境について「通信事業者等のクラウド型PBXを利用する」という意向を示す企業は調査全体で20%、従業員数1,000名以上企業では約3割(27%)となっており、大企業を中心にクラウド型電話サービス導入に対する関心は高いと言える。
このような企業において、クラウド型電話サービス導入に対する不安や懸念を聴取したところ、最も多く挙がったのが「月額利用料等のランニングコスト」で、半数以上の55%となった。次いで多く挙がったのが「サービスの安定性/障害・トラブル頻度」(37%)、「通話音質」(34%)となった。クラウド型電話サービスの普及促進に向けては、コスト面や通信品質面の懸念払拭がまずの課題となっている。
クラウド型電話サービスの満足度、通信品質に課題
主利用IP電話・直収電話タイプ別に満足度を確認すると、「クラウド型電話サービス」を利用している企業の総合満足度が最も低く、568ポイント(1,000ポイント満点)と、調査全体平均(617ポイント)を50ポイント近く下回る結果となった。
ファクター別スコアでは、特に「サービス内容/品質」ファクターのスコアが低い結果となっている。「通話音質のよさ」や「障害・トラブルの少なさ」における評価が低く、瞬間的な不通(電話がかからない、通話が切れる等)や音声の不具合(雑音が入る、音声が途切れる等)の指摘が多く発生している。顧客満足度を高めるためにも、音声品質の改善が喫緊の課題と言える。
J.D. パワー 2023年法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。(対象5社)
第1位:KDDI(639ポイント)
11年連続の総合満足度第一位。
「サービス内容/品質」、「営業・導入対応」の2ファクターで最高評価。
第2位:NTT西日本 (621ポイント)
「障害・トラブル対応」ファクターで最高評価。
第3位:ソフトバンク (617ポイント)
「コスト」ファクターで最高評価。
《J.D. パワー 2023年法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査℠概要》
年に1回、全国の企業を対象に法人向けのIP電話サービスおよび直収電話サービス*の利用状況や各種経験、
満足度を聴取し明らかにする調査。今年で17回目の実施となる。当調査は従来までは企業の電話管理担当者宛に調査を実施していたが、本年調査からは対象者を企業の情報システム部門宛に変更して調査を実施した。
* NTT東日本/西日本以外の通信事業者が提供する加入電話サービスで、自社の電話回線を直接引き込むことによって提供される電話サービスや、NTT東日本/西日本のメタル回線の中で未使用のものを借用して提供される電話サービスのこと。
■実施期間:2023年7月下旬~8月中旬
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:法人向けのIP電話および直収電話サービスを利用している企業(従業員数100名以上)
■調査回答社数: 2,491社から3,289件 ※ 1回答企業から最大2つのサービスの評価を聴取
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「サービス内容/品質」(41%)、「営業・導入対応」(29%)、 「コスト」(27%)、「障害・トラブル対応」(3%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像