【2026年10月法改正】カスハラ対策の義務化まであと2ヶ月 電話のカスハラ、4人に1人が「週1回以上」被害 企業の4割は対策未実施

電話のカスハラ被害・対策への取り組み状況に関するアンケート調査レポート

トビラシステムズ

トビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社⻑:明⽥ 篤、証券コード:4441、以下「トビラシステムズ」)は、近年社会問題となっているカスタマーハラスメント(カスハラ)の被害実態や、2026年10月の「改正労働施策総合推進法」施行によるカスハラ対策義務化を前に、企業における取り組み状況や現状の課題などについてアンケート調査を実施し、レポートとして公開します。

■2026年10月からカスハラ対策が義務化へ

近年、顧客等による著しい迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会課題となっています。中でも電話対応は、顧客とのやり取りが記録として残りにくいことから、被害のブラックボックス化や対応の属人化が起こりやすく、企業にとって対策が難しい領域の一つです。

こうした状況の中、2026年10月1日から施行される改正労働施策総合推進法では、事業主に対し、カスハラを防止するために雇用管理上必要な措置を講じることが義務付けられます。

トビラシステムズでは、法施行を前に、電話によるカスハラの実態と企業の対策状況を把握するため、アンケート調査を実施しました。本レポートでは、電話によるカスハラの被害実態、企業の取り組み状況、対策による効果、今後の課題について、調査結果をもとに考察します。

■Ⅰ. 現場で起きている電話のカスハラの実態

過去に電話によるカスハラ被害を経験したことのある人を対象に、被害の実態について調査しました。

【調査概要】

調査実施会社:トビラシステムズ株式会社

実施期間:2026年7月10日〜11日

対象:過去に電話によるカスハラを受けたことがある全国の25〜65歳の男女

有効回答数:960

調査方法:インターネット調査(Surveroidを利用)https://surveroid.jp/

◯被害内容は、暴言や長時間の執拗なクレームが上位

電話によるカスハラの被害内容で多かったのは、上位から「暴言・罵倒」、「長時間の拘束」、「繰り返しのクレーム」でした。人格を否定するような暴言だけでなく、従業員の労働時間や精神的負担を増大させる継続的な迷惑行為も多く発生していることがわかりました。

◯4人に1人が「週1回以上」カスハラ被害

電話でカスハラを受ける(受けた)頻度については、「週に1回以上」と答えた人が25.7%を占めました。カスハラ被害経験者の4人に1人が、日常的に被害を受けている実態が明らかとなりました。

◯カスハラによって受ける影響は「精神的な負担」が最多

電話によるカスハラを受けた影響について、最も多かったのは「精神的な負担」でした。電話によるカスハラは一時的なトラブルにとどまらず、従業員の心身に継続的な影響を及ぼす問題であることがうかがえます。

次いで「仕事への意欲低下」や「業務効率・生産性の低下」が多く挙げられました。カスハラによる影響は従業員個人だけでなく、組織全体の業務効率や生産性にも影響を及ぼすリスクがあることが示されました。 

◯従業員が指摘するカスハラ対策の課題は「判断基準の不明確さ」

電話によるカスハラを経験した人に、勤務先における対策上の課題を聞いたところ、「カスハラの判断基準が明確化されていない」が最も多く挙げられました。判断基準が明確になっていない場合、カスハラに該当するかを従業員が判断できず、毅然とした対応を行えない恐れがあります。

次いで多かったのは、「通話を録音していない」でした。顧客とのやり取りが証拠として残っていない場合、組織として適切な判断や再発防止策を講じにくくなる可能性があります。

また、「社内教育やマニュアルが不十分」という回答も多く挙がったことから、社内整備の必要性もうかがえます。

■Ⅱ. 企業におけるカスハラ対策への意識と取り組み状況

企業の総務・労務・法務・カスタマーサポート・情報システム担当者などを対象に、カスハラ対策の義務化に関する認知や取り組み状況について調査しました。

 

【調査概要】

調査実施会社:トビラシステムズ株式会社

実施期間:2026年7月10日〜11日

対象:総務・労務・法務・カスタマーサポート・情報システムなどに従事し、会社のシステム導入の決定や選定、情報収集などに関わる全国の25〜60歳の男女

有効回答数:960

調査方法:インターネット調査(Surveroidを利用)https://surveroid.jp/

 ◯企業担当者の8割がカスハラ対策の義務化を認知

改正労働施策総合推進法による、カスハラ対策の義務化について知っているかという質問に対して、約半数の46.6%の人が「内容まで理解している」と回答しました。「聞いたことはある(36.7%)」を含めると8割以上が法改正を認知しており、企業担当者においては、制度への認知が広がりつつあることがわかりました。 

◯4割の企業がカスハラ対策に未着手

法改正を受けて、自社でカスハラ対策を講じたかを質問したところ、「はい」が56.8%、「いいえ」が43.2%となりました。

法改正を受けて半数を超える企業が対策を開始している一方で、4割は具体的な取り組みに着手できていないことが明らかになりました。法施行を目前に控え、企業間で対応状況に差が生じていると考えられます。 

◯カスハラ対策未実施の理由は「何から始めればよいかわからない」

法改正を受けて、自社でカスハラ対策を講じたかという質問に「いいえ」と回答した人に対し、その理由を尋ねたところ、「何から始めればよいかわからない」が最多となりました。また、「優先順位が低い」「必要性が分からない」といった声も多く挙がりました。企業内でカスハラ対策の重要性を共有し、共通認識を図ることも今後の課題といえます。

◯情報収集は「自社」が最多、同業他社や販売社からも

カスハラ対策に関する情報をどこから収集したか尋ねたところ、「自社で調査」が最も多く、次いで「同業他社からの紹介」「情報通信機器販売会社からの提案」が続きました。企業が自ら情報収集を進める傾向が多い一方で、同業他社や販売会社なども情報源となっていることがわかりました。

◯カスハラ対策の導入費用は「100万円以下」が半数超

カスハラ対策を実施した企業に導入費用を尋ねたところ、「100万円以下」と回答した企業が半数を超えました。比較的導入しやすいコストから対策に着手する企業が多く、法改正への対応として段階的に整備を進めている企業が多いと推測されます。

◯カスハラ対策の主な手段は「通話録音」と「社内整備」が上位に

実際に導入している具体的なカスハラ対策の手段については、「自動通話録音」「通話前の録音告知アナウンス」が上位に挙がり、電話環境の整備によるカスハラ対策を進める企業が多いことがわかります。

また、「カスハラ対応マニュアルの整備」や「ハラスメント対応教育・研修」も上位となり、従業員教育や対応ルールの策定などの社内整備が進められていることがわかりました。

◯最も効果があったカスハラ対策は「通話前の録音告知アナウンス」

導入したカスハラ対策のうち、効果があったものを尋ねたところ、「通話前の録音告知アナウンス」が最も多く、次いで「自動通話録音」が続きました。録音告知アナウンスが最も効果を実感されていることから、録音そのものだけでなく、録音する旨を相手に事前に伝える仕組みが、カスハラの抑止につながっている可能性が示されました。

「ハラスメント対応教育・研修」「カスハラ対応マニュアルの整備」も、効果的な対策として上位に挙がったことから、従業員教育やルール策定などの社内整備の重要性もうかがえました。

◯対策で得られた主な効果は「従業員の安心感」「判断基準の明確化」

カスハラ対策によって得られた効果について尋ねたところ、「従業員の安心感が向上した」が最も多く、適切なカスハラ対策の実施が、従業員が安心して働ける環境につながることがわかりました。

次いで、「カスハラかどうかの判断基準が明確化した」が多く挙がりました。カスハラの判断基準が明確になることで、対応がしやすくなる効果もあると考えられます。

また、「離職リスクの減少」や「業務の生産性向上」なども挙げられており、カスハラ対策が組織体制の改善や安定的な経営にも寄与していることがわかりました。

■調査結果まとめ

◯カスハラ被害の実態

今回の調査では、電話によるカスハラが、従業員の精神的負担や業務への影響を招く深刻な問題であることが改めて明らかになりました。暴言や執拗なクレームなどが多く、被害経験者の4人に1人が週1回以上被害を受けていることからも、現場における負担の大きさがうかがえます。

対策上の課題としては、カスハラの判断基準が明確でないことや、通話録音をしていないこと、社内教育やマニュアルの不十分さなどが挙げられました。従業員が判断できる基準やルールを設けるとともに、適切な対応を講じるために通話記録を残すことの重要性が示されています。

◯企業の認知と取り組み状況

2026年10月からのカスハラ対策義務化を前に、企業担当者の5割近くが制度の内容まで理解しており、「聞いたことはある」を含めると8割以上が法改正を認知していました。

一方で、4割の企業は依然として対策に未着手で、その理由として「何から始めればよいか分からない」が最も多く、「優先順位が低い」「必要性が分からない」といった回答も見られました。法施行に向け、各企業が課題を整理し、対策を講じることが求められています。

◯有効な対策と得られる効果

企業で導入されている主なカスハラ対策は、(1)「自動通話録音」「通話前の録音告知アナウンス」などの電話環境の整備と、(2)「カスハラ対応マニュアルの整備」「ハラスメント対応教育・研修」などの社内体制の整備の大きく二つに分類できます。これらは、実際に効果を実感した対策としても上位に挙がりました。

対策の実施により、「従業員の安心感向上」や「カスハラかどうかの判断基準の明確化」といった効果が確認されました。これらは、被害経験者が企業における課題として指摘した「カスハラの判断基準の不明確さ」や「通話録音が行われていないこと」の解消にもつながり、従業員が安心して働ける職場環境づくりに寄与すると考えられます。

今回の調査結果から、カスハラ対策は単なる法令対応にとどまらず、安定的な組織運営を支える重要な取り組みとなり得ることが示されました。

 

<参考資料>

カスハラとは?法改正により義務化されるカスハラ対策の内容やカスハラ加害者とならないためのポイントをご紹介(政府広報オンライン)
https://www.gov-online.go.jp/article/202510/entry-9370.html

令和7年の労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)等の一部改正について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/zaitaku/index_00003.html

■電話のカスハラ対策に「トビラフォン Biz」「トビラフォン Cloud」

トビラシステムズは、電話によるカスハラ対策に有効なビジネス向け製品「トビラフォン Biz」および「トビラフォン Cloud」を提供しています。

◯トビラフォン Biz

オフィス電話に必要とされる便利な機能を1台に集約したサービスです。既存の電話環境にプラスで設置することで、悪質営業や迷惑FAXなどを一括でブロックする「迷惑電話対策」、聞き逃しや顧客とのトラブル防止・カスハラ対策に役立つ「通話録音システム」、通話履歴や電話帳などの管理がクラウド上で可能な「集中管理システム」などの機能が利用可能です。

              
サービスサイト:https://tobilaphone.com/biz/gw/

◯トビラフォン Cloud

フルクラウド型のビジネスフォンサービスです。スマートフォンに「トビラフォン Cloud」アプリをインストールすることで、外線・内線・転送・グループ着信・IVR(自動音声応答)・通話録音など、ビジネスフォンに必要な機能が利⽤できます。1台のスマートフォンで、電話番号や通話料を私⽤と社⽤で簡単に使い分けられます。

 

サービスサイト:https://tobilaphone.com/biz/cloud/

■トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。

 

<会社概要>

会社名  :トビラシステムズ株式会社
代表者  :代表取締役社長 明田 篤
証券コード:4441(東証スタンダード市場)
設立   :2006年12月1日
所在地  :愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
公式サイト:https://tobila.com/

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業種
情報通信
本社所在地
愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
電話番号
050-3612-2677
代表者名
明田 篤
上場
東証スタンダード
資本金
3億3235万円
設立
2006年12月