輸出好調・国内販売低迷で二極化が深刻化/中古車市場統計レポート(2025年10月版)
株式会社ファブリカホールディングスの完全子会社、株式会社ファブリカコミュニケーションズ(本社所在地:愛知県名古屋市中区、代表取締役社⻑CEO:⾕⼝ 政⼈)が運営する中古⾞情報サイト「⾞選びドットコム」は、2025年10月の新車・中古車登録台数の推移および当サイトの販売台数推移をもとに中古車市場の動きをまとめた『中古車市場統計レポート』をご案内いたします。

【中古⾞市場統計レポート(2025年10⽉)】より抜粋してご案内いたします。
本調査詳細はこちら:https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
⾃動⾞販売市場の動向(2025年10⽉)
新車・中古車の登録動向
まず9月と比較した前月比では、新車登録台数は92.3%、中古車登録台数は104.0%と中古車のみ増加しています。新車に関しては、例年10月は9月と比べて減少する傾向にあり、今年も例年通りの推移になっています。中古車に関しては9月から10月にかけて増加しており、こちらも例年通りとなっています。
次に昨年10月と比較した前年比を見てみると、新車登録台数は98.2%、中古車登録台数は99.1%と新車・中古車ともに減少しています。新車に関しては一部の人気車種で新規受注停止や生産調整が続いたことによって、4ヶ月連続で前年同月の登録台数を下回っています。中古車に関しても、新車販売の4ヶ月連続のマイナスが影響し、流通量が減少しています。ただ、堅調な小売需要が下支えし、減少幅は小さく抑えられています。
新車登録台数

|
2025年 |
8月 |
9月 |
10月 |
3ヶ月平均 |
|---|---|---|---|---|
|
新車登録台数 |
301,219台 |
428,216台 |
395,189台 |
374,875台 |
|
前年比 |
91.7% |
97.6% |
98.2% |
95.8% |
中古車登録台数

|
2025年 |
8月 |
9月 |
10月 |
3ヶ月平均 |
|---|---|---|---|---|
|
中古車登録台数 |
461,678台 |
547,288台 |
568,915台 |
525,960台 |
|
前年比 |
98.8% |
106.7% |
99.1% |
101.5% |
※「車選びドットコム」では、普通自動車の登録台数を発表している「自販連(一般社団法人 日本自動車販売 協会連合会)」と、軽自動車の登録台数を発表している「全軽自協(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会)」の統計データをもとに、新車登録台数と中古車登録台数の推移を紹介しています。
輸出増加による市況変動
2025年10〜11月の中古車市場では、「輸出台数の増加」と「国内販売の二分化」という二つの動きが同時に進んでおり、市場全体を捉えにくい状況が続いています。日本中古車輸出業協同組合によると、2025年度上期の輸出台数は前年同期比15.1%増の87万台となり、2年ぶりに増加へ転じました。アフリカや中東など新興国で日本車の人気が高く、特にタンザニア向けが大きく伸びています。円安も追い風となり、この輸出の勢いは当面続く見込みです。
国内販売の二極化
一方、国内販売は店舗によって状況が大きく異なります。ユーストカードットコムとプロトコーポレーションが中古車販売店を対象に実施したアンケートでは、利益状況が「良い・非常に良い」と回答した店舗が約36%、「少し悪い・大変悪い」が約35%となり、販売環境が二極化していることが明らかになりました。相場高騰によって小売粗利が改善している店舗がある一方で、顧客管理や仕入れ戦略が十分でない店舗では在庫確保が難しく、販売が伸び悩むケースも見られます。
高値相場の継続
市場全体に目を向けると、新車の供給不足が依然として続いており、その影響で下取り車やオートオークションの出品台数が減少しています。2025年はとくに1〜5年落ちの車両を中心に出品が大きく減り、相場は高値が恒常化しています。軽自動車や国産車を含めて価格の下落は見られず、年末に向けても相場の高値水準が維持される見通しです。
輸出好調下での国内課題
輸出向けの需要が強い一方で、国内販売の勢いは戻っておらず、この二つの動きは今後も続く可能性があります。輸出が好調な間は仕入れ価格が上がりやすく、国内の小売販売は利益を確保しにくい状況になりやすい傾向にあります。こうした環境では、店頭販売だけに依存せず、在庫の質や回転を重視した運営が重要になります。仕入れから販売までの流れを見直すことで、変化の大きい市場でも安定した経営を実現しやすくなるでしょう。
中古車情報サイトの動向(2025年10月)

※過去25ヶ月の自動車販売市場と中古車情報サイト「車選びドットコム」の市場動向を比較しています。
※「車選びドットコム」の市場動向は、加盟店専用レポートからの抜粋のため、詳細数値は非公開としています。
国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、国産車の2025年10月中古車販売ランキングを紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
国産車のボディタイプ別ランキングでは、軽自動車が変わらず1位を維持しています。10月はコンパクト/ハッチバックが2.7ポイントもシェアを落としており、順位を3位に落としています。

|
順位 |
ボディタイプ |
割合 |
変動率 |
|---|---|---|---|
|
1位 |
軽自動車 |
29.5% |
-0.9% |
|
2位 |
ミニバン/ワンボックス |
15.8% |
+0.5% |
|
3位 |
コンパクト/ハッチバック |
13.0% |
-2.7% |
|
4位 |
軽バン/軽ワゴン |
9.0% |
+1.2% |
|
5位 |
セダン/ハードトップ |
7.7% |
+1.5% |
車種別販売ランキング
国産車の車種別ランキングでは、引き続きプリウス(トヨタ)が1位となりました。また、10月は1位から5位までの車種で順位の変動がなかったことから、これら車種の根強い人気が伺えます。

|
順位 |
車種(メーカー) |
順位変動 |
|
1位 |
プリウス(トヨタ) |
→(前回1位) |
|
2位 |
セレナ(日産) |
→(前回2位) |
|
3位 |
N-BOX(ホンダ) |
→(前回3位) |
|
4位 |
N-BOXカスタム(ホンダ) |
→(前回4位) |
|
5位 |
エブリイ(スズキ) |
→(前回5位) |
◆輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】につきましては、こちらからご確認いただけます。
https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
中古車販売店様の経営活動を応援します
「車選びドットコム」では、「symphony」をご利用いただいている加盟店に向けて、月に一度上記のレポートよりも詳細な小売データレポートを発行しています。各ボディタイプで人気の車種をご紹介している他、年式・走行 距離・価格帯・カラー別での販売割合もご確認いただけます。
目まぐるしく変わる社会情勢に対して、常に変化が求められる昨今。データを分析して高速でPDCAを回して行く必要があります。「車選びドットコム」では20年以上の中古車情報サイトの運営実績で蓄積したノウハウを、中古車販売店の皆さまにご提供していますので、少しでもご関心をお持ちの方はぜひお問合せください。
サービスURL:https://www.kurumaerabi.co.jp/
会社概要
【株式会社ファブリカホールディングス】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:東京都港区赤坂1-11-30 赤坂1丁目センタービル 9F
設立:1994年11月
株式:東証スタンダード市場(コード番号:4193)
コーポレートサイト:https://www.fabrica-hd.co.jp/
【株式会社ファブリカコミュニケーションズ】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル8F
事業内容:自動車販売支援システム開発・販売事業、インターネットメディア事業、WEBマーケティング支援事業、自動車修理・レンタカー事業
出資比率:株式会社ファブリカホールディングス100%
コーポレートサイト:https://www.fabrica-com.co.jp/
本件のリリースに関するお問い合わせ先
株式会社ファブリカコミュニケーションズ 広報担当
E-mail: press@fabrica-com.co.jp
すべての画像
