エネルギー・ハーベスティングにより、電池不要なシステム設計を可能にするデュアル・インタフェースEEPROMを発表

STマイクロエレクトロニクス

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RF電源により小規模システムの駆動を可能にする
バッテリ不要なデュアル・インタフェースEEPROMファミリに
16Kbitデバイスを追加
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エレクトロニクス分野の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的
半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM)は、RFID / NFC
ワイヤレス・メモリ・ファミリを拡充する新しいデュアル・インタフェース
EEPROM(16Kbit)を発表しました。この新製品は、小型電子機器を完全に
電池不要にするための十分な電力を取得することができます。

エネルギー・ハーベスティングでは、周囲を取り巻く環境から得られるエネルギ
ーを、小型システムを駆動する電力に変換します。身の回りのエネルギーは、
電波、廃熱、人の移動から生じる運動エネルギー、あるいは風力・太陽光エネル
ギー等、多種多様な形で存在しており、自由に利用することができると共に、
二酸化炭素やその他排出物が発生しません。このエネルギーを利用することで、
設計者は、コストがかかり、サイズや重量の制約があると共に、取り付けが面倒な
バッテリや外部電源等への依存を軽減することができます。電源ケーブルや
バッテリの充電・交換を不要にするエネルギー・ハーベスティング技術は、
所有コストの低減に繋がることから、広く消費者の関心を集めています。

この新しい16Kbit製品を含め、STのデュアル・インタフェースEEPROMは、低電力
のI2CインタフェースおよびISO15693(13.56MHz)に準拠した非接触RFインタ
フェースを搭載しています。このRFインタフェースは、RFIDリーダ・ライタが
発する電磁波を取得し、他の電子部品を駆動するための電圧出力に変換可能です。

このEEPROMのエネルギー・ハーベスティング機能は、新しいタイプの小型電子機
器を可能にします。STは、エネルギー・ハーベスティング・ワイヤレス・メモリ
のM24LR16Eを使用し、LEDインジケータを点灯させると共に、電池不要の
8bitマイコン用開発キットであるSTM8L Discovery Kitを駆動させるデモを実施
しました。潜在的なアプリケーションとして、電子棚札等の電子ペーパー製品、
産業オートメーション、検知・監視システム、パーソナル・ヘルスケア製品等が
挙げられます。

STのメモリ事業部ジェネラル・マネージャであるBenoit Rodriguesは、次の様に
コメントしています。「複数のメモリ容量オプションがあり、電磁波からエネル
ギーを取得するこができる先進的なM24LR16Eは、STのデュアル・インタフェース
EEPROMのポートフォリオを拡充し、スマート電子機器において革新的なアプリケ
ーションを実現します。また、この新製品は、革新的なハイテク製品に向けた
STのグリーン・エネルギー・ソリューションのポートフォリオを強化しており、
持続可能性と生活の質の向上に役立ちます。」

デュアル・インタフェースEEPROM であるM24LR16Eは、実績のあるM24LR64
(64Kbit)の低容量メモリ版で、16Kbitの不揮発性EEPROMを特徴としています。
現在、RFIDはサプライ・チェーンおよび小売業で幅広く広く利用されていますが、
ABI Research社の調査によると、2015年までに毎年販売される5億台超の携帯電
話にNFC技術が採用されることが予測されているため、STはこれらのRFID / NFC
対応製品の利用者が今後拡大すると考えています。

M24LR16Eの特徴
・EEPROMメモリ容量:16Kbit
・データ保持期間:40年間、書込み/消去サイクル:100万回
・RFインタフェース(13.56MHz)
 ・RFIDリーダ/ライタ
 ・ISO15693準拠NFCデバイス
・低電力I2Cインタフェース(400kHz)
・電源電圧範囲:1.8V~5.5V
・Voutアナログ出力(エネルギー・ハーベスティング)
・丸RFステータス・デジタル出力

現在、M24LR16Eは量産中で、SO8 / TSSOP8 / MLP8表面実装パッケージで提供
されます。単価は、1,000個購入時に、約0.6ドル(SO8 / TSSOP8パッケージ)、
約0.66ドル(MLP8パッケージ)です。大量購入時の単価については、お問い合わ
せください。また、同製品はウェハ形状での提供も可能です。

技術情報
STのデュアル・インタフェースEEPROMは、システム・パラメータ、外部ソース
またはプログラム・コードから記録されるデータ用の不揮発性ストレージを提供
するEEPROMです。各製品は、I2Cシリアル・インタフェースと、RFIDおよびNFC
システム(ISO15693対応)向けのISO-IEC 15693に準拠した無線規格(13.56MHz)
と互換性のあるワイヤレス・インタフェースを搭載しています。このメモリは、
標準のシリアルEEPROMと同じ方法でホスト・システムとの通信が可能であると
共に、RFIDリーダや携帯電話等を使用して直接読み書きすることも可能です。
ワイヤレス動作には、プリント回路基板に簡単にエッチングできるアンテナが
必要です。

また、偶発的な上書きや不正アクセスまたは改竄等の脅威からデータを保護するため、
32bitパスワード保護を含むデータ保護方機能が内蔵されています。

M24LR16Eは、取り込んだエネルギーを出力ピンを介して基板上の他のデバイスで
使用可能にする追加の電力管理回路も内蔵しています。出力電圧は1.7~2.3V
(公称値)で、メモリは低電圧CMOS ICを含む多種多様なデバイスに電力を供給
できます。

外部デバイスの駆動に使用できる電力は、リーダのRF電力、リーダからメモリの
接続アンテナまでの距離、およびリーダやメモリ・アンテナの相対的サイズ等、
様々な要素によって異なります。適切なRF強度を前提として、1個のRFIDデバイ
スは、範囲内に配置された機器の複数の構成部品の駆動にも使用することもでき
ます。EEPROMのエネルギー・ハーベスティング・モードはオン/オフ設定が可能で、
最大出力電流は内部レジスタ設定の調整により、300μA~6mAに設定できます。

STは、M24LR16Eのエネルギー・ハーベスティング機能を検証する評価ボード
「ROBOT-M24LR16E-A」を提供しています。

STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体
ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な
技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)
ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することに
より、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションにおいて
他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。2010年の売上は
103.5億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人: http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語): http://www.st.com

◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
MMSグループ
TEL:03-5783-8240 FAX:03-5783-8216

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会社概要

STマイクロエレクトロニクス

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URL
http://www.st.com/jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220
代表者名
マルコ・カッシス
上場
未上場
資本金
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設立
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