中古車買取相場は高水準、2026年春先まで継続の可能性/中古車買取相場推移レポート(2025年12月版)
株式会社ファブリカホールディングスの完全子会社、株式会社ファブリカコミュニケーションズ(本社:愛知県名古屋市中区、代表取締役社長CEO:谷口政人)が運営する中古車査定サイト「車選びドットコム買取」より、11月の買取相場動向および過去2〜5年間の買取相場をもとに分析した12月以降の車買取相場推移の予測についてまとめたレポートをご案内いたします。

今回ご案内する2025年12月版の中古車買取相場レポートおよび過去のレポートについては、下記URLからご確認いただけます。
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2025年12月版中古車買取相場レポート:https://www.kurumaerabi.com/kaitori/marketprice/
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過去レポートアーカイブ:https://www.kurumaerabi.com/magazine/tag/125/
高水準の中古車買取相場は来年も継続見込み

2025年の中古車買取相場は、年間を通じて高水準で推移しました。例年であれば一時的な調整局面を迎える夏場においても大きな下落は見られず、そのまま秋の需要期を迎えた結果、買取相場は前年を上回り、過去5年間で最高水準を記録しています。
こうした高値傾向は、2026年春先にかけても継続する可能性があると当社では見ています。その主な要因として挙げられるのが、円安の進行と、それに伴う中古車輸出需要の拡大です。
政府統計データ(※1)によると、普通自動車(HV・EVを含む)と軽自動車を合わせた中古車輸出台数は、2025年1月を除き、各月おおむね13万台前後で推移しており、1月から10月までの累計で約123万台に達しています。
輸出先別に見ると、アラブ首長国連邦が約21万3,000台で最多となっており、次いでロシア、タンザニア、チリ、ケニア、ニュージーランドなどが続いています。9位のスリランカにおいても、年間で約5万1,000台、月平均5,000台以上の中古車が輸出されており、幅広い国・地域で日本の中古車需要が高まっていることがうかがえます(※1)。
一方、2025年10月までの新車登録台数(トラックメーカーを除く普通車および軽四輪乗用車)は約263万3,000台となっています(※2・※3)。ここから同期間の廃車台数約150万台を差し引くと、国内の中古車在庫は減少傾向にあり、需要が供給を上回る状況が続いていることがわかります(※4)。
さらに、政権交代後も円安基調が継続している点も、中古車買取相場を押し上げる要因となっています。円安が進行することで、国内オークション市場では海外バイヤーの購買力が相対的に高まり、国内事業者が仕入れ面で競り負けるケースが増加します。その結果、国内で流通する中古車の台数が減少し、買取価格が上昇しやすい状況が続いていると考えられます。
トヨタやスズキといった海外で人気の高いメーカー車に加え、これまで海外需要が限定的とされてきた軽自動車についても、アラブ首長国連邦、ロシア、パキスタン、スリランカなどを含む約100の国と地域へ、年間約10万台規模で輸出されるなど、市場環境は大きく変化しています(※1)。
※1 出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00350300&tstat=000001013141)
※2 出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会(https://www.jada.or.jp/)
※3 出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会(https://www.zenkeijikyo.or.jp/)
※4 出典:公益財団法人 自動車リサイクル促進センター(https://www.jarc.or.jp/)
中古車買取の動向

2025年の中古車買取相場は、好調な水準を維持したまま秋の需要期を迎え、9月以降には過去最高値を記録しました。車選びドットコムが集計した独自データによると、年末にかけては例年通り一時的な落ち着きが見られるものの、その後は春先の中古車需要に備えた仕入れ強化の動きが進み、買取相場は再び高水準で推移する可能性が高いと見ています。
こうした高値傾向の背景には、前項でも触れた円安による海外需要の増加に加え、複数の要因が重なっています。具体的には、中古車流通量の減少、新車供給の不安定さによる需要のシフト、さらには特定の人気車種への需要集中などが挙げられます。
円安による輸出需要の拡大については既述のとおりですが、それに加えて、国内では自動車の平均使用年数が長期化していることも、中古車の市場流通量を抑える一因となっていると考えられます。保有期間の長期化により下取り・売却に回る車両が減少し、結果として需給バランスが引き締まる傾向が見られます。
一方、世界的な半導体不足は徐々に解消に向かっているものの、新車生産は依然として不安定な状況が続いており、車種によっては納車までに長期間を要するケースも少なくありません。加えて、新車価格自体が上昇傾向にあることから、価格面で相対的に魅力のある中古車へ需要がシフトし、買取価格を押し上げる要因となっています。
さらに、SUVやミニバン、軽自動車といった特定の人気車種に需要が集中した結果、これらの車種では高いリセールバリューが維持される傾向が強まっています。一部では、新車価格を上回る水準で取引されるケースも見られ、中古車販売価格・買取価格の双方が上昇しています。このような買取価格の高止まり傾向は、当面続くことが想定されます。
ボディタイプ別の中古車買取ランキング
車選びドットコムの最新のボディタイプ別中古車買取ランキングを紹介します。
※「車選びドットコム」のボディタイプ別買取ランキングは、オークション相場や自社統計データを基に算出した独自データとなっており、詳細数値は非公開としています。
国産車ボディタイプ別買取ランキング

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順位 |
ボディタイプ |
割合(%) |
前月からの変動率 |
|---|---|---|---|
|
1位 |
軽自動車 |
29.8% |
+2.4% |
|
2位 |
ミニバン/ワンボックス |
17.5% |
-1.1% |
|
3位 |
コンパクト/ハッチバック |
15.8% |
-1.3% |
|
4位 |
SUV/クロカン |
8.0% |
-0.6% |
|
5位 |
セダン/ハードトップ |
6.6% |
-0.0% |
国産車ボディタイプ別買取ランキングは、1位の軽自動車から5位のセダン/ハードトップまで前月と同様でした。全体における各ボディタイプの割合は、軽自動車が若干伸びた以外は前月とほぼ変わらずに推移しています。
輸入車ボディタイプ別買取ランキング

|
順位 |
ボディタイプ |
割合(%) |
前月からの変動率 |
|---|---|---|---|
|
1位 |
SUV/クロカン |
24.6% |
-2.1% |
|
2位 |
セダン/ハードトップ |
22.0% |
+1.9% |
|
3位 |
コンパクト/ハッチバック |
19.4% |
-0.4% |
|
4位 |
ステーションワゴン |
8.5% |
+0.6% |
|
5位 |
クーペ |
8.3% |
-1.2% |
輸入車ボディタイプ別買取ランキングでは、4位がトラックからステーションワゴンになった以外は、前月と同様でした。輸入車は1位のSUV/クロカンから3位のコンパクト/ハッチバックと、4位のステーションワゴンから6位のトラック(7.9%)までが、それぞれグループになっており、そのなかで順位が入れ替わっています。
中古車の無料査定サイト「車選びドットコム買取」について
「車選びドットコム買取」のWebサイトでは、中古車の買取に関する情報を発信しており、車の買取相場や実際に査定を行ったユーザーの口コミなど、車を売却する際に参考となる情報をお届けしています。
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サービスURL:https://www.kurumaerabi.com/kaitori/
会社概要
【株式会社ファブリカホールディングス】
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代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
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本社所在地:東京都港区赤坂1−11-30 赤坂1丁目センタービル 9F
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設立:1994年11月
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上場:東証スタンダード市場(コード番号:4193)
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コーポレートサイト:https://www.fabrica-hd.co.jp/
【株式会社ファブリカコミュニケーションズ】
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代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
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本社所在地:愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル8F
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事業内容:業務支援システム開発・販売事業、インターネットメディア事業、WEBマーケティング支援事業、自動車修理・レンタカー事業
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出資比率:株式会社ファブリカホールディングス100%
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コーポレートサイト:https://www.fabrica-com.co.jp/
<本件のリリースに関するお問い合わせ先>
株式会社ファブリカコミュニケーションズ 広報担当
E-mail: press@fabrica-com.co.jp
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